迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

新曲澁谷。

2020-01-11 18:25:00 | 浮世見聞記
銀座線の、新しい澁谷驛を見に出かける。


改札口外では、かつてのホームを撮ってゐる者、幾人かありけり。



さりながら、かつてそこにホームがあったと云ふ記憶より、写真を撮ったこと、そしてそれをどこに保存したかと云ふ記憶を失くすはうが、先だらう。



驛はとりあへずホームの位置を明治通り上に移動させたといふだけで、細部はまだまだ未完成。


といふか、一帯そのものが未完成のままだ。

それが、この忙しい街を余計に落ち着きのないものにしてゐる。


相変はらずだなと呆れてゐると、路傍で津軽三味線を掻き鳴らす者ありけり。


その忙しない調べが、落ち着きを忘れたこの街の様を見事に擬音化してゐて、

「おっ、巧いもんや……」

初めて笑みが零るる。






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