迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

上野公園に大勢の花見客「みんな折り合いをつけて」立ち止まらず、宴会禁止…コロナ禍での新様…

2022-04-03 09:30:00 | 浮世見聞記





立ち止まらず、觀ながら流れる──


この時世下だけの現象かもしれないが、静かに花を見上げて樂しむことが好きな私には、それこそ良い流れだと思ふ。


いかなる時でも花の下で汚らしい酒盛りをするヒトは有象無象の世界ゆゑ必ずゐるもので、眺めてゐると、さういふ行為を他人(ひと)に見せつけたいだけであるやうにも感じる。

──衆目(ひと)に見せるほどの容姿でもないくせに。


かの目黒川の櫻見物でも、今年も日が落ちると落ち着きを無くす飲んだくれが湧ひて、「かういふ場所ではやはりサケがほしくなる」云々。

ただサケが呑みたいだけの飲んだくれのくせして、なにか言ひ訳の材料がないと酒ひとつ飲めない人種は、昨夏の茶番大運動會の閉會式當夜には、必ず會場外でお祭り騒ぎをしてゐたはずだ。


この先の見えない國難下で、どのやうなやり方ならば可能かアタマを使へないヒトは、これからはどんどん取り残されていくであらうし、またさうでなくてはならぬ。





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