迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

決め手は……?

2020-12-22 07:28:00 | 浮世見聞記


出家して間もない壮年期の姿を描いたと思はれる、足利義満のあらたな肖像画が發見云々。


義満の死去から約150年後、狩野派の繪師によって描かれ、髭だけがやけに黒々としてゐるのは、なんらかの原本から冩すとき、髭の色の“情報”がすでに失はれてゐたため、(とりあへず)黒で描いたのではないか──


これだけの情報を研究者たちが讀みとれたのは、肖像の下部に捺された一つの小さな「印(判子)」のおかげ。


令和二年(2020年)十二月現在、やけに判子がイジメられてゐるが、今回の發見はさうした奇妙な現象に、一石を投じるものではありますまいか……。






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