富山縣の高岡と城端を結ぶJR西日本「城端(じょうはな)線」、同じく高岡と氷見を結ぶ「氷見線」を、来年二月以降の再構築計画より五年以内にあいの風とやま鐵道に運行を移管、第三セクター化するにあたり、JR西日本は過去最高額の150億圓を拠出云々。
一昔前の春、傳統藝能の仕事で富山縣砺波市にしばらく滞在した際、何かとお世話になったのが城端線だった。
宿が砺波驛のそばだったこともあり、毎日早朝には必ず、一番列車の音で目を覺まされたものだ。
いかにも赤字ローカル線然としてゐて、かつては國鐵が計画した廢止路線の對象ともなってゐたが、沿線住民たちの強い要望により存續が決まったと、當地の方から聞いた。
實際、學生以外にもそこそこ利用客はゐて、私のやうなクルマの免許を持ってゐない者には重要な移動手段(あし)であることを實感しつつ、いつまで存續するのだらうとは思った。
その後城端線を利用する機會はなく、またこれからもないだらうが、久しぶりに聞いた路線名に、「これでまた、“青春18きっぷ”の利用できる路線が無くなるのか……」と、しみじみする。