迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

こころめぐらすはやしかな。

2016-12-05 09:13:52 | 浮世見聞記
みなとみらいの“はまぎんホール”で、「かながわ民俗芸能祭」を観る。



獅子といふより龍に近い“頭(かしら)”が特徴の、愛川町三増の獅子舞―

どこか愛嬌のある獅子と、ヒョットコとの絡みが楽しい小田原市曽我別所の寿獅子舞―

十月下旬に川崎の矢向日枝神社でも見た、品格漂ふ土師流郷神楽―

漁村の潮風が聴こえてくるやうな、横須賀市長井の祭木遣―

今は昔、若い男女の“出会ひ”を取り持った足柄ささら踊―



人が暮らす土地には、必ず文化がある。

文化のない土地は、

人がそこにゐても、

ただゐるといふだけで、

暮らしてゐるとは言はない。


その土地の文化や芸能は、かつて日本人が日本人らしく生きてゐた、原風景でもある。


わたしはそれぞれに伝わるお囃子や唄を聴きながら、それぞれの土地に、思ひを馳せる。


まだ見ぬ土地に、

郷愁を誘われ、

やがてそれは旅情となり、

わたしを地図帳をひろげると、

“明日”の計画をたてはじめる。
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