“スター2000”勇退後はそれほどでもなくなったが、それでもまだ便利に使ってゐる京浜急行線のこの大惨事に、深い衝撃を受ける。
この区間の快特は、上下線とも120キロに近ひ凄まじい速度で、走り抜ける。
事故が起きた踏切は私もよく知ってゐるが、文字通り“まばたきをした瞬間に”、通り過ぎてゐる。
そんな場所で物に衝突など、想像しただけでも寒気が走る。
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それにしても最近は、警報器が鳴ってゐる踏切にクルマが侵入する、かうした普通ではあり得ない事故が、とても多い。
明らかに、多い。
大丈夫などと多寡をくくってゐたのだとしたら、また焦ってアタマが真っ白になって突っ込んだのだとしたら、さういふ者は運転者としての素質など無いのだから、クルマには関わらないでいただきたいものだ。
さういふ危険意識の無さが、かうした大迷惑を人々に及ぼす。
かく浮世の迷惑分子が我が身を以て痛ひ目に遭ふは、當然の報いといふものだ。
私は、京浜急行線の運転手と乗客に、ご同情を申し上げる。
そして、運転手と乗客に死者が出なかったことを、不幸中の幸いと安堵する。