短い夏が終わりかけています。
庭の百日紅が満開の重たそうな花穂を、
睡蓮鉢の上にたれかけています。
この夏は、展覧会、静岡地震、お盆、そして近親の「死」と、
思いがけない展開になりました。
一昨日は真夏の葬式でした。
初めて葬儀に参列した5歳の女の子が、
火葬から集骨までの葬儀の後に
「人は死んだらどうなるの?」
「死んだ人を燃してはいけない ! 」
とさめざめと泣くのです。
「人は死んだらどうなるの? 」
幼い頃誰でも抱いたその疑問は、
大人になってたくさんの死と出あった今も、
実は、ちっとも解けていないのです。
柔らかな子どもの心が抱いた確かな不安が、
大人が無理やり納得している「死の儀式」を、
実は、
「本当には違うのではないかしら」、
と戸惑わせるのでした。