先日檀(まゆみ)の記事に「万葉人」と書
いて、急に大津の宮の事を思い出しました。
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友人から楽吉左衛門の茶室は、京都にあ
ると聞いたのですが、実は佐川美術館の所
在地は滋賀県守山市、琵琶湖の畔だったの
です。
琵琶湖と言えば古の都「大津の宮」のあっ
たところ、昔習った「万葉集」を思い起こ
しました。大津は1300年も前の都です。
近江の海 夕波千鳥 汝が鳴けば
心もしのに 古おもほゆ
人麻呂は700年代に活躍した歌人です。
その人麻呂がここを訪れた時、すでに大
津の宮はさび れてしまっていたのでしょ
う。 飛鳥から遠く離れた琵琶湖湖畔に立
った人 麻呂の無常感が、時を超えてふと
想いおこされたのでした。
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いつの日か、楽吉左衛門氏の水底の茶室で 古を偲ぶ雅なお茶が頂きたいものです。