穏やかな五月晴れの益子、たくさんの人が思い思いにテントを覗きながら楽しそうに歩いている。
益子町では、この大掛かりな陶芸市を一年に二回。春と秋に開催している。
丘の上の益子陶芸美術館のあたりは、テント・テント・テント さながらのテント村だ。すでに売れっ子の作家さんも、駆け出しの若者たちも
ここでは平等。テントの中には作家さんが居て、尋ねると釉薬のこと・焼成のこと・土のこと・・・なんでも答えてくれる。作り手と買い手のコミュニケーションが目玉 、会話が弾む。買っても買わなくても、見るだけで楽しい会場の雰囲気。
ここは、いわゆるお土産屋さんが軒を連ねる城内坂通り。この期間中はお店の前にもずらりと出店が並んでいる。
ぞろぞろ・ぞろぞろ・人の行列が続いている。通り道ばかりでなく、路地裏の小道まで ぞろぞろ・ぞろぞろ。
人の波につられて入っていくと、小路の奥に思いがけない作家さんのアトリエが有ったりして、楽しい・・・!
とにかく盛り沢山の作品・作品、100円の箸置きから300円のカップまで、あれもこれもと見とれて歩いていると、何が買いたかったか分からなくなってしまう・・・、それもまた楽しい!
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「益子焼」という焼き物は江戸時代からすでにあったもので、日常雑器や甕などを焼いていた。それが一躍有名になったのは、大正期に起こった民芸運動でのこと。活動の中心人物だった浜田庄司が益子に拠を構え活動を展開した。以来、浜田庄司らを中心に多くの傑出した陶芸家を生み出した。そんな伝統を踏まえて、今もなお次世代の作家たちが現代陶芸の拠点として頑張っている。
付記
浜田庄司の陶磁器コレクションや浜田邸などを楽しむならイベントのない平日がおすすめ!
器好きには陶器市は楽しいし、値段も格安、一石二鳥の絶好のチャンス!
陶芸に興味のある若者には、ぜひ若い作家と交流して欲しい! 次世代の陶芸家が生まれるチャンスかもしれない!
ちなみに今回は、東京(都心)から常磐道を通って笠間から益子へ入る常磐周りルートで、鄙びた田園風景を楽しみながらの2時間半のドライブ。帰りは、益子道の駅で買い物、その後、都心に向かう渋滞にはまって時間を取ったが、楽しい日帰りツアーとなった。