陶芸工房 朝

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やかましいほどの蝉時雨

2016年07月28日 | 日記・エッセイ・コラム

 朝から耳をつんざくような蝉の声です。

ミーンミーーンという音量の大きさから「蝉は近くにいるはず」と目を凝らしても、

声はすれども姿は見えず・・・・なかなか見つかりません。

 

 

 

声を頼りに目を凝らすと、いました、いました。立派な蝉が体を大きく震わせて鳴いています。

 

そのあまりにも悲壮な鳴きざまに、

「羽化するということは、昆虫にとっては、まるで補陀落渡海のようなものかもしれないね」

と、先日、友だちと話したことを思い出したのでした。

 

  補陀落渡海とは、南方の海の果てにあるという浄土をめざして、死出の船出をすること。

 

  蝉の一生は 6年~7年。卵が羽化すると幼虫は土の中に潜りこみます。

でも、土の中に入った幼虫にもたくさんの敵がいて、生き延びるのも大変なのだそうです。

そんな中で数回の脱皮を繰り返し、7年かかってやっと地上に顔を出した蝉です。・・・が

 

それほどに   鳴くはなんぞ    蝉時雨

                                     



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