宿と画廊との関係が分ってからは、街をひたすら歩くことにした。テクテク歩いていると、だんだんこの街の様子が見えてくる。
断然多いのがパンや。骨董屋・アンティクショップも結構多い。 家具やアクセサリーや雑貨、使い古したペレシャ絨毯みたいな敷物も売っている。こういう店をのぞいてみるのも楽しい。デパートも二軒ほどある。ファッションに関しては、日本とは比べ物にならないくらい地味だ。道行く人の服装もいたって堅実、地味で暗い感じがする。
この街の旧市街はおよそ1キロ四方くらいだろうか、旧市街の真ん中を「トラム」が走っている。トラムとは、路面電車のことで、これがなかなかいい感じで、しかも便利そう。 画廊の近くにも走ってくる。
「これに乗れば便利だぞ」と、何回か試みたのだが、どうしてもキップの買い方が分らない。パスみたいなものを見せて乗るのだが、それを何処で買うのか分らない。仕方なし、トラムを横目にベビーカーにチビを乗せてお散歩である。(今回の私の役目はベビーシッター兼雑用係)
ところが3日目くらいに、「クンストクレイフェルト」(クレーフェルト芸術祭)で、市内交通機関無料パスをくれたのだ。それからはトラムとバスの乗り放題。おかげで自由自在に街を動けるようになった。ベビーカーづき・・・だけど。
不思議なことに、ベビーカーを引いていると、道をたずねる人がいる、西も東も分らない日本人の私に・・・。 これってベビーカー効果?