バンビ・わーるど

プラダー・ウィリー症候群の息子「バンビ」を愛し、その成長を見守る母・suzuのつれづれ日記(&ときどき猫だより)

選ばれた人-バンビに会うために

2006年04月28日 | 障害児の親
障害児の親になって励ましてもらった言葉の中に
「あなたは選ばれた人なんだよ。あなたなら大丈夫だからって生まれてきたんだよ。」っていうのがあった。

よくこの”ハンデのある子は親を選んで生まれてくる”っていう言葉を耳にする。
実際、その言葉に励まされて我が子の障害を受容したって人もたくさんいるでしょう。

でも...。
私はそうじゃなかった。
「私、ぜんぜん大丈夫じゃない。そんなに強くないよ。バンビを普通の身体に産んであげたかった!選ばれたくなんてなかった。」
そう思った。
まぁ、当時は自分でもまだ混乱していて、っていうか絶望的な心理状態だったから到底受け入れられなかったんだけど、正直言って”選ばれた人”っていうのは今でもあまり好きになれない。

だけどある時ふっと「私はバンビに会うために生まれてきたんだ」って思った自分がいた。私がバンビを産んだんだから、おかしな話だけど。

そしたらテレビを見ていて、それはゲストの前世とか守護霊を霊能者が話す番組なんだけど、その時のゲストはあるジャズシンガーだった。
彼女は渡米後に結婚して子供を産んで、離婚して帰国したんだけど、その人に霊能者が「あなたはアメリカに子供に会いに行ったんです。」と言っていた。
やっぱりそうなんだ、そういうことってあるんだ。
私の感じたことも、きっと間違ってないのかもしれない。

”私はバンビに会うために生まれてきた”っていうのは、別に私の人生をすべてバンビに捧げるという意味じゃない。
言葉にするのは難しいけど、バンビのために生きることが自己実現の方法だったんだというカンジが近いかな。
バンビと会わなければ、バンビがPWSでなければ
私はこんな風に いい年して青年の主張みたいなブログはやらなかっただろう。

人間は皆少なからず誰かのために何かをしたいと思っていて、それができると嬉しいものなんだと思う。
私にはバンビがいて、バンビと同じPWSの子供たちがいて、その子供の親仲間がいる。彼らのためにほんのちょとでも何かができれば、私が生まれて生きてきた意味もあるというものだ。


バンビは今日3才のお誕生日を無事迎えることができました。
バンビ、お誕生日おめでとう。そして、いろんな意味でありがとう。
ママも新しい人生がスタートして3周年です。
これからも一緒に明るく楽しく生きていこうね!
コメント (9)
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