バンビ・わーるど

プラダー・ウィリー症候群の息子「バンビ」を愛し、その成長を見守る母・suzuのつれづれ日記(&ときどき猫だより)

親の罪―二次障害

2011年01月31日 | 障害児の親
バンビのクラスにもなかなかやんちゃな子がいまして。

とにかくじっとしてなくて、授業中もマイペースに立ち歩く。
注意されたりして気に入らないと、相手が先生だろうと保護者だろうと殴るわ、蹴るわ。
「てめぇ、馬鹿野郎。死ね!」といった罵詈雑言を吐きまくり。
人のものを取ったりも日常茶飯事。
注意力散漫で、何をやっても不器用で。

別にレッテル貼るつもりはないけど、まぁ典型的ADHD児なのかな。
でも、妙に人懐こい、可愛らしいところもあって、どこか憎めない子でもあるんだけどね。
「バンビのママー。」ってすり寄ってきたかと思うと、急に手のひらを返したように暴力的になったりして、私も何度蹴ったり、ぶったりされたことか...。
そのスイッチの切り替わるタイミングがよくわからくて困惑するばかり。

ただ、本人も可哀想なところがあって、いつも傷だらけで、顔なんかも汚れていて、服もヨレヨレ。
最初虐待されてるのかと思ったけど、どうやら兄弟が多くてしかもその下の方でやられっぱなしの様子。
たぶん、すぐ手が出るのは自分もそうやってやられてるから。
酷い言葉も自分がそうやって言われているから。なんだろうな、きっと。

親も諦めてるのか、手が回らなくて放任なのか
仕度が遅い(自分が待たされる)ことは烈火のごとく叱り飛ばすけど、目の前で先生を蹴っ飛ばしてようと一言も無し。(そこを叱れよ!)

彼がバンビの頬をつねった時も、先生からは謝られたけど(別に先生のせいじゃないからいいんだけど)親からは何も無かった。
聞いてないのか、気にならないのか。そんなもんだと思っているのか。


彼があれこれ叱られることばかりしでかすのは、そうすることでみんなの注意を引きたいから。
叱られてばかりで自尊感情がもてないイライラを、悪さすることで晴らしたいから。

”みんなに認めてもらいたい。もっと誉められたい。
 お母さんにかまってほしい。もっと愛されたい。”

他人の私にだって 彼の心の声が聞こえてくるのにな。
なぜ、親はわからないんだろう。
それともわかっていて何もしないのか?


以前に書いた”困ったちゃん”もまったく同じ。
彼らは確かに”困ったちゃん”なんだけど、なぜ困ることばかりするかわかるだけに
せつないんだよなー、ほんと。

そういう親ほど学校公開もほとんど見にこないしね。
まぁ、仕事があったりとかいろんな家庭の事情とかがあるのかもしれないけど。

大体、そういう子の親で「ADHD」を知らない人も多くてびっくりする。
我が子のことを知ろうと思わないのかなぁ。勉強しようとか思わないのかなぁ。
それとも単に信じたくないからなんだろうか...。
まぁ、私が見てる彼らの親は単に 無理解・無関心・不勉強なだけな気がするんだけど。

今が大事なのにね。
子どものうちは単に”困ったちゃん”で済ませることができても
大人になって反社会的なことをして、法に触れたら刑務所行き。
そこまで行かなくても、世の中とうまく折り合いつかなくて引こもりとか、職を転々とするとか。
何とかするならいまのうちなのに。
療育も受けず、学童に放り込んで、出来の悪い子だと、何度注意してもできないと 叱り飛ばすだけ。
そんなんでは彼らの自尊感情が育つはずもない。

親が気づかないなら、先生とか医師とか、福祉の方でうまく啓蒙することはできないんだろうか?
子ども本人も放置されることである意味被害者になってるんだよね。
二次障害を防ぐ手立てはないものなんだろうか? 

すごく心が痛む。

メールはこちらまで → bambi-suzu@mail.goo.ne.jp
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学校公開

2011年01月31日 | 日々の出来事
今年度最後の学校公開が金・土とあり、見学してきました。

まぁ、今に始まったことじゃないけど、とにかく何をするにも人一倍時間がかかるバンビ。
登校時間は決して遅いわけではないのに(むしろどちらかと言えば早い方なんだけど)、仕度に時間がかかり、朝の会が始まってもまだ着替えをしている始末...。
トイレに行ってもいつまでも帰ってこないし。


原因の1つには 全体への声かけによる(耳からの)指示だけでは、今何をしなければいけないか すぐに理解できないということがあると思う。
個別に声かけしてもらったりしてこれまで対応してきたけど、最近はバンビ自身が周りのお友達の様子を見て同じようにしたりして、まぁ本人なりにはちょっとは成長もしてるんだけどね...。

あと、周りの情報(特に目からの)に注意が振られてしまって、集中できないこと。
他の子や先生のやってることをぼーっと見ている時間の長いこと、長いこと。
そんなこんなでまずエンジンのかかりが遅い。

それに手先が不器用で力も弱いから、特に着替えなんかはボタンとか、あとズボンを上に引き上げるのなんかに意外と時間がかかっている様子。
大きさに余裕のある服を着せとかないとなかなか難しい。


授業も、先日書いた通り板書を見て書き写すことができるようになってきたけど、まだまだ時間もかかるし、間違いも多いから、先生のフォローがないとキビしい。

まぁ、それでも本人はすごく前向きにやる気なのがいいところ。
情緒的には落ち着いていて、周りのお友達とも楽し気にやってるところは一安心。


ベテランの体育講師の先生に
「頑張ってるんですよ。前より早くなってるんです。
 だから絶対親が手を出してはダメ。時間がかかっても見守ってあげないと成長につながらないからね。」
と、釘を刺されてしまった。

そう、わかってます。
親にとっては”待つ”ってホント難しいけど、そこが大事ってこと。


そうやっていろんな先生に見守られながら、バンビは彼なりのペースでゆっくり、でも着実に成長していっているようです。
この学級にいられるのもあと2ヶ月を切ったと思うと寂しいけど...。
残された時間で少しでも多くのことを吸収して、楽しく過ごしてくれれば良いなぁと思う。

メールはこちらまで → bambi-suzu@mail.goo.ne.jp
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