「こんにちわッ、テディちゃでス!
くんくんくんッ! よいィ~かおりィ~♫」
「がるる!ぐるるる~!」(←訳:虎です!梅の花だ~!)
こんにちは、ネーさです。
ちょっと遅れ気味だった梅の開花が、ようやく!
良い香りにつられて深呼吸しながら、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらの文庫作品を、どうぞ~♪
―― お梅は次こそ呪いたい ――
著者は藤崎翔(ふじさき・しょう)さん、
2024年12月に発行されました。
『お梅は呪いたい』に続く
《呪いの人形・お梅》シリーズ第2作です。
「あはァ! おうめちゃァ~んッ!」
「ぐるがっる~?」(←訳:元気だった~?)
いやいやいや、
お元気でしたか、と訊くまでもありません。
なぜならば――
現代から約500年を遡った、戦国時代の昔。
そこに、《呪いの人形》お梅さんは誕生しました。
幼少時からの遊び相手のお姫さま、
お姫さまが輿入れした相手の武将など、
敵も味方もなく呪いに呪って呪い倒し、
ついには
木箱に封じられてしまったお梅さんでしたが……
現代に到って、念願の復活!
「ぱちぱちぱちィ~!」
「がるる!」(←訳:祝脱出!)
よぅし! 呪いを振りまく日々が再び!
と、大いなる解放感とやる気に打ち震えるお梅さん。
ああ、しかし。
彼女は知らなかったのです。
世界が、いえ、人間の意識が、
戦国時代とは、まあそこそこ、異なっていることを。
ダースベイダーさん、
ハンニバル・レクター博士、
カリオストロ伯爵、
現代社会において、
”悪役”は”人気者”でもあり、
多くの人々に受け入れられてる存在です。
また、悪役大好き!ではなくとも、
少々汚れてはいるものの、
ヴィンテージな和装に身を包んだ
可愛い日本人形=お梅ちゃんが、
”邪悪な何か“であるとは、
誰も本気で考えない?
アンラッキーなことが起きても、
お梅ちゃんの所為だとは、思いもしない?
「がんばれェ、おうめちゃんッ!」
「ぐるるがるる~!」(←訳:仕切り直しだ~!)
とある事情によって、
呪いのパワー大増量に成功したお梅さん、
気合を入れて、
新たなターゲットの懐に潜入しました。
小学校受験に臨もうとしている
少女と、両親。
この家族を、壊滅させてやる……!
「うゥ~ん、それはァ~」
「がるっるるぐるるがる~」(←訳:頑張ってもムズいかも~)
はたして、呪いの効果や、如何に?
《呪いの人形》お梅さんにこそ、
とびっきりの幸あれ!
そう願わずにはいられない
アイロニーたっぷりのオカルトコメディは、
ホラー系が苦手な活字マニアさんにも
おすすめですよ。
ぜひ、一読してみてくださいね~♪