テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

猫の見る夢。

2010-06-20 23:24:02 | ブックス
「わほッ♪ 
 にゃんこォでスゥ!」
「ぐるる!がるる!」(←訳:静かに!眠ってるよ!)

 はい、そうね、眠ってる猫ちゃんを起こさないように、
 今日はヒソヒソ声で、こんにちはぁ、ネーさです。

「こんにちわゥ、テディちゃでスゥ……」
「がるる~…」(←訳:虎です~…)

 ヒソヒソ声の本日は、
 ちょうど一週間前にお送りいたしましたね、
 神奈川県の平塚市美術館で開催された
 『長谷川りん二郎 展』レポートの追補編と、
 同展覧会の図録を兼ねて刊行された画集を御紹介いたしましょう。
 こちらを、どうぞ~!


 
            ―― 長谷川りん二郎画文集 静かな奇譚 ――



 監修は土方明司さん、’10年3月に発行されました。
 (『りん二郎』の『りん』は、さんずいに、米と舛を書きます)

「ふむふむゥ、
 このにゃんこちゃんはァ、がかさんのォ、にゃんこちゃんっ、でスかァ」
「ぐるる~ぐる?」(←訳:よく寝てるね?)

 気持ち良さそうに眠る猫ちゃんの名は、タロー。
 画の題名は、『猫』。
 なんともシンプルな、そのものズバリの題名ですね。

 この画には様々なエピソードが伝えられています。
 
 タローちゃんの飼い主、
 画家の長谷川りん二郎さんは、たいそうな愛猫家。
 タローちゃんをモデルに描き始めたはいいものの、
  おい! ポーズしろ!
  ここに寝そべるんだ!
  顔をこっちへ向けろ!
 などと怒鳴りつけるような人柄ではありませんでしたから、
 タローちゃんが自然に画と同じ姿勢になるまで、
 気長~に待ち続けます。
 どのくらい待つかというと、
 一年……また一年……もう一年……さらに……

「むぱァ~、な~が~いィ~」
「ぐるる~」(←訳:長過ぎ~)

 月日は流れ、
 とうとうタローちゃんは亡くなってしまいました。
 それでも、画は完成した状態であるとは言えません。
 何故なら、タローちゃんの髭が、
 描き込まれていなかったからです。

 画の買い手さんに懇願されて、
 りん二郎さんは髭を描き入れます。
 けれど、片頬だけ……
 対象を目の前にしないと描けないりん二郎さんは、
 そこで筆をおいたのでした。

 永遠に未完の、眠るタローちゃんの肖像。
 未完なのに、深い引力を湛えるような、タローちゃんの寝姿。
 タローちゃんの幸福が、
 りん二郎さんの幸福が、
 画布の宇宙に結晶しています。

 展覧会でも、この『猫』の画は大人気!
 絵葉書は売り切れ、
 ポスターも完売!
 原画の素晴らしさは……いうまでもありません!

「しッ!
 ネーさッ、しずかにィ~」
「ぐるがるる~」(←訳:小さな声で~)

 ……そ、そうだったわね、
 再びヒソヒソ声で、えっへん、おほん。

 この画文集には、展覧会で展示された画、129点と、
 りん二郎さんが著した随筆、
 年譜などが収録されています。
 展覧会会場では『猫』のごく近くに展示されていた
 『タローの履歴書』なる文書が、とにかく傑作!
 ネーさは会場で爆笑を堪えるのに必死でしたよ~♪

「わらッちゃだめェでスゥ、
 りんじろうさんはァ、まじめェ、なのでスよゥ~」
「ぐるる~がる~」(←訳:でも~笑える~)

 静かさと、ユーモアとが優しく同居する
 『平明・静謐・孤高―― 長谷川りん二郎展』は、
 平塚市美術館での展示は終了しましたが、
 この後、
 下関市美術館(7月1日~8月15日)、
 北海道立函館美術館(8月28日~10月17日)、
 宮城県美術館(10月23日~12月23日)と、
 全国を巡回する予定です。

 お近くにお住まいのアート好きさんは、ぜひ!
 ちょっと遠いわ……展覧会へは行けそうもないわ……という御方は、
 一般書店でも入手できるこの御本で
 りん二郎さんの画業を目に焼き付けて下さいな♪
 静物画ってこんなにいいものなのか……!
 と驚愕すること必至です!

「ぐ~すかァぴィ~…」(←いつの間にか、熟睡?)
「ぐるる~…」(←こちらも?)
 
 では、タローちゃんの見る夢を、皆さまも!
 
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お祈り夏ショコラ。

2010-06-19 23:14:27 | ショコラ
 遠い南半球への声援に喉を嗄らし、力を振り絞った皆さま、
 お疲れさまでした。
 こんにちは、汗だく&クタクタのネーさです。

「こんにちわゥ、テディちゃでス!」
「がるる!ぐるるる……」(←訳:虎です!負けちゃった……)
「でもォ、にほんちーむゥ、けッこうすごかッたでスゥ!」

 そうね、強国デンマークさえ打ち負かしたオランダ相手に
 よく闘ったわ!とまずは選手の皆さまに拍手を!

「ぱちぱちぱちィ!」
「がるがるるっ!」

 それにしても……別の意味でもすごかった~!
 我が家のすぐ傍を通っている国道は、
 日本×オランダ戦の開始少し前から交通量が激減!
 なんと静かな土曜の夜だったでしょう……。

「みんなァ、おうちでェ、おうえんしてたのでス!
 おうえんしすぎてェ、おなかァへッたッ!」
「ぐるる!」(←訳:言えてる!)

 ……分かりました。
 新たな戦勝祈願をこめて、本日のおやつターイム!
 『チロルチョコ』さんの新製品、
 《冷やしておいしい涼風チロル》です♪
 《ミルク金時》と、
 《くずもち黒みつ仕立て》、
 2種類のチョコを、いざ実食!
 いただきまーす♪

「いただきまスッ、ぱくもぐもぐぐ!ッ」
「ぐるがるる!」(←訳:いただいちゃいます!)

 む!
 《くずもち黒みつ仕立て》にびっくりですよ!
 以前、お友達から」
 川崎のお大師さまにお参りしてきたお土産よ~♪と、
 『くずもち』をいただいたことがあったのですが、
 似てます!
 黒みつ、きなこ、おもち……
 チョコの中に、上手に『くずもち』が再現されていますわ!
 これは美味しい~!

「こッちはァ、あずきィあじィ!」
「がるがるるる!」(←訳:こしあん風のお味だね!)

 《ミルク金時》の方は、
 羊羹・お饅頭・あずきバーアイスキャンデーが好き!
 という御方におすすめですね。
 連日のTV中継観戦にお疲れのサッカー好きさんも、
 おやつタイムにおひとつ、どうぞ~♪

「らいしゅうはァ、でんまーくをォ、たべちゃおうッ!」
「がるっがる!」(←訳:がぶっと!)

 ヤタガラスの幸運、祈ってます!
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南の風、南の鳥。

2010-06-18 23:14:49 | ブックス
 これが梅雨だ~!的なお天気の東京・多摩地方から、
 こんにちは、ネーさです。
 アフリカの南端のお国には、雨季とかあるのかしら~?

「こんにちわッ、テディちゃでス! かたつむりィ、みましたでス!」
「がるるっ! ぐるるっ!」(←訳:虎ですっ! ツバメくんを見ました!)

 はるか南からやって来たツバメくんたち……
 本日ご紹介いたします一冊も、
 とある南の島の自然と美がたっぷり詰まっているんですよ!
 こちらを、どうぞ~!


 
           ―― もっと知りたい 田中一村 生涯と作品 ――


 
著者は大矢鞆音さん、’10年5月に発行されました。
 『一村』は『いっそん』とお読み下さい。

「むむッ!
 ひょうしのォ、これはァ……??」
「がるぐるぐるー?」(←訳:見かけない鳥さんだねー?)

 御本の表紙画となっているのは
 『ビロウとアカショウビン』という画です。
 見慣れぬ鳥さんの名は、アカショウビン――
 カワセミ科に属するこの鳥さんは、
 奄美大島の森林を背景に
 赤い羽毛が映えて、なんとも印象的ですね♪

「ふむふむゥ!
 あまみィおおしまッ!」
「ぐるるぐる!」(←訳:南の島だね!)

 画家の田中一村さん(本名は孝さん、1908~1977)が
 奄美大島へ移住したのは
 50歳のとき、昭和33年(1958)のことでした。
 以降、一村さんはこの地の景観を画布にうつしとろうと
 心血を注いで描き続けます。
 なんのために?
 お金のために?

 いえ、お金のためにではありませんでした。
 
 一村さんは、
 お金を得ようとして描いたのではないのです。

「ふしぎなァ、えかきさんッ、でスねッ!」
「ぐるるがるるる!」(←訳:でも凄い迫力だ!)

 お金のためでも名誉のためでもなく
 一村さんが描いた画には、
 観る者を呪縛するほどの力が宿っています。
 一度目にしたら、決して忘れない――
 それが、一村さんの画です。

 TV番組で紹介されたのを機に、
 一村さんの名は一気に知れ渡りました。
 けれど、それまでは全く無名に等しかった一村さんの、
 生い立ち、独学してゆく様子、
 報われなかった長く苦しい時代と、
 ついには奄美に独自の《美》を見出してゆくまでを
 この御本は分かりやすくガイドしてくれます。

 アート好きの御方は、ぜひ御記憶下さい、
 一村さんの名を!
 もう知ってるもん!原画だって見たことあるもん!
 という御方も、楽しく復習を!

「あかしょうびんくんにッ、おあいィしたいィでス!」
「ぐるるるがる!」(←訳:行きたいぞ奄美!)

 じめじめ気分を
 南からの風で吹っ飛ばしましょう!
 皆さま、楽しい週末を!
 そしてサッカー命!の皆さまにも
 どうか歓喜の週末が訪れますように……!

「おォー!」
「がるる!」
 
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初夏風グミ~♪

2010-06-17 23:11:22 | 美味
 初夏です。気温もぐんぐん上昇しちゃってる東京・多摩地方から、
 こんにちは、ネーさです。
 
「こんにちわッ、テディちゃでスゥ~♪」
「がるるっ♪」(←訳:虎ですっ♪)

 熱波に疲労困憊の本日は、
 栄養&滋養補給のおやつタ~イム!
 ↑上の画像でお分かりのように、
 グミハンター!出動です!

 『扇雀飴本舗』さんの、
 《贅沢なさくらんぼグミ》と《贅沢なザクログミ》ですよ~♪

 たしか、去年も《さくらんぼグミ》をいただいた記憶がありますが、
 今年の製品のお味はどうなのでしょう?
 
「たべてみればァ、わきゃりまスゥ!」
「がるぐるる!」(←訳:チャレンジしよう!)

 はいはーい、
 では、実食あるのみ! いただきます!

「いただきまスゥ! ぱくちょッ、もぐぐゥ!」
「がるる~ぐるる~!」(←訳:いただきます~ぱくりん~!)

 フルーティな甘さの《さくらんぼ》、
 ほんのり酸っぱい《ザクロ》……
 ともにバラ科の植物だから、でしょうか、
 お味が似ているような、
 でも、やっぱり違うような……?

「もふゥ!
 それぞれにィ、おいしィでスゥ!」
「ぐるぐるるがる?」(←訳:夏っぽいのはザクロかな?)
「さくらんぼもォ、んままッ!」

 そうですね、もぐもぐぐ……おや?
 おやややや?

「ふァいッ? どしたのでスかァ、ネーさッ?」
「ぐるるがるぐる?」(←訳:喉に詰まらせたの?)

 いま、気付いたんですけれど……
 《さくらんぼグミ》を食べた後のお口の中の、これは……
 さくらんぼの香り?!? 
 
「わほゥ! そういわれるとォ!」
「ぐるるがるっ!」(←訳:残り香だねっ!)

 つまり、このグミには
 ブレスケア用途のガムと同じ機能が備わっている、
 のでしょうか?
 ということは、餃子や焼肉を食べた後には
 フルーツ味のグミをパクっ!といただいちゃうのが
 良いかもしれませんね!

「おいしィくてェ、おくちィ、すッきりィ!」
「がるがるがるる!」(←訳:実用派グミだ!)

 さくらんぼマニアの心をくすぐる美味しいグミ、
 ごちそうさまでした♪
 でも……日本のグミメーカーさん、
 アメリカンチェリー味の和製グミも作って下さ~い!

「いぎなしィ!でスゥ~」
「ぐるがる~ぐるるっ!」(←訳:深紅色のグミ、食べたいっ!)
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お喋り蜘蛛ブラザーズ!

2010-06-16 22:51:09 | ブックス
 バラは盛りを過ぎてしまった東京・多摩地方……
 でも、アジサイとザクロのお花がきれいに咲いておりますよ~♪
 こんにちは、ネーさです。

「こんにちわァ、テディちゃでスゥ!」
「がるるっ!」(←訳:虎ですっ!)

 さあ本日は!
 久しぶり~な世界名作劇場の開演ですよ~♪
 こちらを、どうぞ~!



                 ―― 黒後家蜘蛛の会 ――


 
 著者はアイザック・アシモフさん、原著第一巻は1974年に発行されました。
 前回の記事で、ちょこっと言及しましたこの名作ミステリを、
 言及だけじゃ申し訳ないわ!
 きちんと御紹介しなくては!
 とネーさ、いたく反省いたしまして……改めましての、登壇でござる~!

「ぱちぱちぱちィ~!
 ほーむずさんのォ、こうけいしゃッ、ばんざいィッ!」
「ぐるがるぐる~!」(←訳:アシモフ博士~!)

 20世紀を代表するSF作家、
 という肩書きを付されることが多いアシモフさんですが、
 その本質、作品に流れる底流は
 ミステリ――《謎解き》の精神であるとも
 評されています。
 
 この『黒後家蜘蛛の会』は
 アシモフさんがミステリ魂を燃え上がらせ、
 本気で《謎解き》に取り組んだ
 連作短編シリーズなんですね~♪

「うむうむッ! それでェ、たんていさんはァ、どんなひとォでスかッ?」
「ぐるがるぐるるる?」(←訳:作者の分身みたいな作家さんとか?)

 いえいえ、それが。
 この物語のキモであるとも言えましょうか。

 『黒後家蜘蛛の会』会員さんは、以下の面々――

 ジェフリー・アヴァロンさん、職業は特許弁護士。
 トーマス・トランブルさんは、暗号の専門家。
 イマニュエル・ルービンさんは作家さん。
 ジェイムズ・ドレイクさんは、有機化学者。
 マリオ・ゴンザロさんは画家さんで、
 ロジャー・ホルステッドさんは数学者。
 
 そして、名誉会員ともいうべき、
 給仕のヘンリーさん。

 月に一度、黒後家蜘蛛の会は
 マンハッタンのイタリアンレストラン『ミラノ』で
 会食をするのが習わしです。
 ヘンリーさんの完璧な給仕による
 美味しい食事と、
 ゲストを迎えての機知に富んだおしゃべり、
 女性は参加お断わり!のこの会で、
 ある日、話題になったのが……
 ゲストさんが経験した不思議な出来事、でした。

 いったいどうして?
 なぜ?

 いつの間にか、毎回の会食で持ち出されるようになった
 謎と不思議の数々を、
 するる、
 さらり、
 と解き明かしてみせるのは――

「さッかのォ、るーびんさんッ??」
「がるぐるるがる?」(←訳:暗号専門家のトランブルさん?)

 いえ、ですから、それが……

 ヘンリーさん、なのですよ。

「ほぺぽッ? きゅうじさんッ??」
「がるるっ?」(←訳:本当にっ?)

 本当ですとも!
 文系・理系のインテリさんたちをさしおいて、
 しがない(と見える)レストランの給仕さん、
 すなわちヘンリーさんが、
 探偵役を務めるのです。
 その手腕、鮮やかにして明瞭!
 迅速にして確実!
 痛快かつ愉快~♪

 文中には『リメリック』という
 英語版の狂歌のような短詩が飛び出てきたり、
 アシモフさんお得意の化学やシェイクスピアのお話がでてきたり、と
 ミステリ好きさん以外の心もくすぐる
 エンタな探偵小説です!
 21世紀の現在から眺めると、やや古めかしい設定も、
 アシモフさんの筆にかかれば
 かえって味わいが生まれるかのよう……
 すべての活字好きさんに、激おすすめ、ですよ!!

「せいとうはッみすてりィ~、よむべしィ~♪」
「がるぐるがるるるー!」(←訳:皆でヘンリーさんのファンになろう!)

 なお、↑上の画像はネーさ所蔵の旧版です。
 現在は、表紙デザインなど変更された新版の御本が
 1巻から5巻まで発行されていますので、
 そちらをお読み下さいね~♪
 
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聖典を小脇に抱えて。

2010-06-15 23:26:27 | ブックス
「出番だよっ、テディちゃムズ!」
「うんッ! ひさしィぶりだねッ、ユキノジョン!」
「がるがる~!」(←訳:さあロンドンへ~!)

 日本全土が、やったぜ!サムライブルーの勝ち点3だ!
 と熱狂しているこのときに、私たちときたら……
 こんにちは、ひねくれ者のネーさです。

「こんにちわッ、テディちゃでス!」
「ぐるる!」(←訳:虎です!)
「シロクマのユキノジョーでぇす!」

 この毛玉たちが揃えば、ええ、もちろん!
 御紹介いたしますのは、偉大なるあの探偵さん関連の一冊です。
 さあ、こちらを、どうぞ~!


 
                ―― ホームズ聖地巡礼の旅 ――


 
 著者は平賀三郎さん、’10年4月に発行されました。
 活字マニアさんでしたら、この題名で、お分かりでしょうか。
 そう、これはシャーロッキアン活動の見本のような研究書なのです!

「ふァいッ!
 みんなァ、だいすきィ! ほーむずさんッ!」
「史上最高の探偵さんだ!」
「ぐるぐるる!」(←訳:無敵の知性だよ!)

 えー、しかし、世には
 『シャーロッキアン? 何それ~?』という御方もおられましょう。
 『ホームズ? 昔読んだけど忘れちゃったよ~』という御方も。

 そんな方々のために説明いたしますと、
 シャーロッキアンとは、
 シャーロック・ホームズの熱烈な愛読者さんを指します。
 世界で最も有名なシャーロッキアン組織は、
 英米圏を基盤とする『ベイカー・ストリート・イレギュラーズ』――
 
 よく知られた御話ですが、
 20世紀を代表するSF作家アイザック・アシモフさんも、
 『ベイカー・ストリート・イレギュラーズ』のおひとりでした。

 シャーロッキアンの憧れ、『ベイカー・ストリート・イレギュラーズ』!
 ただ、栄光ある『イレギュラーズ』に加入するには、
 ある条件をクリアしなければなりません。それは……

  《シャーロッキアン論文を著述すること》!

「むッ!ろんぶんッ!」
「知恵の証しだぁ!」
「ぐるがる~!」(←訳:難しそう!)

 アシモフさんも、熟慮の末、論文を書き上げました。
 題して、『小惑星の力学』……!
 SF作家としての才を存分に発揮したその論旨は、
 アシモフさんのミステリ作品『黒後家蜘蛛の会2』収録の
 『終局的犯罪』に転用されています。
 興味を持たれた御方はぜひ一読を!

「さすがはァ、あしもふさんッ!なのでスよゥ!」
「面白いんだからぁ、もう!」
「ぐるがるぐるるる!」(←訳:ヴィクトリア勲章をあげたいくらい!)

 イレギュラーズさんたちが嬉々として行っている
 ホームズ物語の研究、分析、論証を、
 この御本――『ホームズ聖地巡礼の旅』でも見ることが出来ます。

 『ぶなの木屋敷』があったのは、
 ウィンチェスターのどのあたりなのか?

 『ソア橋』で描かれたトリックは可能なのか?
 そして、描かれなかった真実とは……?

 ホームズさんを御存知ない方々には、
 はぁ?
 ワケわからん!
 と言われちゃうかもしれません。
 けれど、シャーロッキアンにとっては
 ついつい手にとってみたくなる、
 《聖典》探求の書です!
 ミステリ好きさんにも、おすすめしなくちゃ!

「労作だね、テディちゃムズ!」
「うむッ! すばらしいィけんきゅうだよッ♪」
「ぐるがるる~!」(←訳:英国へ行きたくなる~!)

 ホームズファンさん、
 いえ、ホームズマニアの皆さま、出動タイムですよ!
 
 
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怪我人さんは闘志満々!

2010-06-14 23:17:36 | ブックス
 『はやぶさ帰還!』――今朝の新聞一面の見出しに、
 うるうる~となってしまった涙もろいネーさです、こんにちは。
 ああ、この記事と写真を、日本SF界の父・野田昌宏さんに
 見ていただきたかった……! ぐすん、ぐすすん……。

「はやぶさくんッ、おかえりなさいィッ!
 こんにちわッ、テディちゃでス!」
「がるるっ、ぐるるるっ!」(←訳:虎ですっ、帰還おめでとう!)

 『はやぶさ』くん報道と並行して、
 今日の大ニュースとなつているのが、サッカー!ですね。
 では本日は、或るサッカー大好き!作家さんの新刊を御紹介いたしましょう。
 こちらを、どうぞ~!



                  ―― ザ・万遊記 ――


 
 著者は万城目学さん、’10年4月に発行されました。
 『ザ・万歩計』に続く、万城目さんのエッセイ集第二作です。

「あッ! みてみてェ! 
 ふッとさるゥ、してるひとがァ、いるよッ!」
「がるがるぐるる~!」(←訳:もしかしてあの御方は~!)

 ええ、そうなんです!
 万城目さん、実はなかなかのサッカーファンさん、なのでした。
 御自身でもフットサルを楽しんでいらっしゃるそうで、
 はぉら、今も華麗にゴールを――む?

「わわァッ! たいへんッ!」
「がるるぐるるっ?!」(←訳:いまバチンていう音がっ?!)

 ……しましたよね、いま、
 バチン、っていう音が……万城目さんの左足踵のあたりから……?

「ひゃあッ! きゅうきゅうしゃッ、よんでくださいィ!」
「がるぐるがるぐるー!」(←訳:助けてドクターー!)

 左アキレス腱完全断裂。

 怖ろしい不幸に見舞われた万城目さんは、しかし、
 選りにも選って『Sportiva』誌で連載執筆の真っ最中、
 明日は山形でサッカー観戦をするぞぉ!
 という予定でいたのです。
 ああ、もはや連載もここまでか――

「あうゥッ、むりもないィでスゥ!」
「ぐるるっがるる~!」(←訳:痛いよぅつらいよぅ~!)

 ぷっつり切れてしまったアキレス腱……
 でも!
 万城目さんは不死身です(たぶん)!
 不死鳥です(たぶん)!!

 ときにギプス姿で、
 ときに杖をつき、
 ときにクララの車椅子生活に思いを馳せながら、
 リバビリに取り組み、
 高校野球を観戦し、
 JFLのゲームに感心し、
 北京オリンピック会場で思索を深め、
 ついにはイングランドへサッカー観戦に、
 さらにはバルセロナでのレアル対バルサ戦へと
 果敢にお出掛けしてゆくのです。
 
 なんという怪我人さんでしょう!

「あんびりーばぼォー!」
「ぐるるぐるがる~!」(←訳:まさにフェニックス~!)

 今頃、万城目さんは日本VSカメルーン戦を
 TV観戦しておられるのでしょうか?
 腰と、お怪我の具合は、いかがですか?
 あんまり無理なさらないで下さいねー!

「おだいじにィ、してくださいィッ!」
「ぐるるがる!」(←訳:無茶しないで!)

 サッカー、そして椅子への愛を語る
 たくましくも骨太なエッセイ集、
 万城目さんファンの方々は、もうぜひ!
 サッカー、いえ、フットボール好き!な方々にも
 とーってもおすすめです~♪

「じかいのォ、さくひんはァ~」
「ぐるるがるっ!」(←訳:スポーツ小説かもっ?)
 
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ハラハラおやつタイム!

2010-06-13 23:15:46 | 美味
 小惑星探査機『はやぶさ』の帰還は?!?
 どうなってるの~?!?!
 無事なのか、それとも……?
 こんにちは、はらはらドキドキしながら吉報を待っているネーさです。
 頑張って、『はやぶさ』くん!
 大気圏の摩擦熱に負けるなー!

「こんにちわッ、テディちゃでス!」
「ぐるがるっ、がるるー!」(←訳:虎ですっ、ぼくらもドキドキー!)

 2010年6月13日深夜、
 オーストラリアの砂漠に落下する予定の『はやぶさ』くん……
 では、ニュースが入るまで暫しの間、
 休日のおやつタイムとまいりましょう。
 テディちゃ、虎くん、実況中継を!

「ふァいッ!
 こちらはァ、100しゅうねんッ、なのでス!」
「がるがるぐる!」(←訳:ロングセラーのクッキーだよ!)

 『不二家』さんの『不二家100周年特別企画』を記念する御品は、
 《カントリーマアム Best Hit Collection》!

 1980年代の『バニラ』味のカントリーマアム、
 1990年代の『ダージリン』味カントリーマアム、
 そして2000年代の『いちごのチーズケーキ』味カントリーマアム、と
 各時代を代表する3種類のお味の詰め合わせ、ですね♪
 パッケージには、
 『あの人気の味をもう一度』と印刷されておりますよ。
 もう一度どころか、ふっふっふっ、
 何度でも喜んで~!
 いただきまーす!

「いただきまスゥ~♪ ぱくッ!」
「がるがるる!」(←訳:いただきまぁす!)

 『いちごのチーズケーキ』クッキー、
 不二家さんの看板ケーキを想わせるお味で良いですね!
 『ダージリン』の優しい紅茶味も、
 お茶好きにはグッときます!
 でも、ちょっと驚いちゃったのは……
 『バニラ』味の美味しさ!
 食べ比べてみると、分かります!
 永遠の定番って、こういうお味のことをいうのでしょう!
 再認識いたしましたよ~!

「もぐぐッ、もぐゥ、どれもォ、おいしィ~♪」
「がるる~ぐるる~♪」(←訳:クッキー大好き~♪」

 楽しく美味しい『特別企画』、ごちそうさまでした。
 『好評につき企画第2弾!』なんてのもいいな~と思いますが?

「うむッ、いぎなァ~しィ!」
「ぐるるぐる!」(←訳:他のお味も大歓迎!)

 さて、『はやぶさ』くんは、そろそろ……?
 それとも、まだまだ……?
 早く帰っておいでー!!

「うェるかむばッくゥ、はやぶさくんッ!」
「がるがるぐるがるー!」(←訳:ハッピーエンドになりますようにー!)
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忘れじの、画家さんに。

2010-06-12 23:18:22 | ミュゼ
「ふひゃうゥ~、あちちィ~!」
「ぐるるがるる~!」(←訳:真夏みたいだよぅ~!)

 夏さながらの気温となった今日の関東地方、
 そんな暑い中、週末だというのに、
 いえ、週末なればこそ!
 久々にお出掛けをしてきましたよ~♪
 こんにちは、ネーさです。

「こんにちわゥ、テディちゃでスゥ~!」
「ぐるがる~!」(←訳:虎です~!)

 えっさ、ほいさの、てくてく、よろよろと、
 私たちが出向いた先は、
 神奈川県の平塚市にあります
 『平塚市美術館』!
 ここで6月13日まで開催されておりますのが、


           
                 《長谷川りん二郎 展》

 

 (『りん』は『隣』という字の部首をサンズイにしたものです)
 副題に『――平明・静謐・孤高――』とあります。

「いまァ、ちゅうもくのォ、がかさんッ、でスよッ!」
「ぐるるがる!」(←訳:油絵だから洋画家さんだね!)

 今回、初めて大規模な回顧展が企画された
 長谷川りん二郎さん(1904~1988)。
 展覧会の図録を兼ねた画集が刊行され、
 その書評や、展覧会の模様がメディアで取り上げられ、
 急速に有名になってきたようです。

 けれど、活字マニアさんたちには、
 りん二郎さんのお兄さんは
 林不忘(はやし・ふぼう)さん!
 と申し上げた方が、
 へええ!
 と興味を抱かれるかもしれません。
 
「えいやッ! とうゥ! なのでス!」
「がるぐるがる~!」(←訳:丹下左膳の作家さんでしょ!)

 隻腕にして隻眼の剣士・丹下左膳さんを主役とする
 ジェットコースター時代劇の作者、林不忘さんの本名は、
 長谷川海太郎さん。
 
 海太郎お兄さんは、弟のりん二郎さんを
 とても可愛がっていらしたそうですよ。
 りん二郎さんも、お兄さんを見習ってか、
 一時期は探偵小説を執筆してもみましたが、
 ゆきついたのは、画家の道でした。

「ふしぎなァ、がかさんッ、でスよゥ~!」
「ぐるがるるがる!」(←訳:静物画がすごいんだ!)

 風景を中心とした前期、
 静物画を多く描いた後期をともに網羅する
 120余点の作品が集められた今回の企画展、
 偉業です! 炯眼です!
 美術館のスタッフさんたちに、大拍手を!
 よくぞここまでやって下さいました~!

「ぱちぱちぱちィ~!」
「がるがる~!」(←訳:素晴らしぃ~!)

 りん二郎さんの画業については……
 到底ここでは書き切れません!
 いつか回を改めて御紹介したいと考えておりますが、
 東京や神奈川にお住まいの方々、
 今ならまだ間に合います!
 お時間があれば、
 平塚市美術館へ、ぜひ~!

「13にちまでェ、でスよゥ!」
「がるがるぐるぐる!」(←訳:急いで急いで!)

 なお、《長谷川りん二郎展》はこの後、
 下関や、北海道、宮城の美術館にも巡回する予定です。
 詳しい日程など分かりましたら
 またお報せしますね~!
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目指すは狭き《♪》の門!

2010-06-11 23:21:54 | ブックス
 週末ですね! 来週になったら、そろそろ梅雨入り……?
 こんにちは、湿気が苦手な天然パーマのネーさです。

「こんにちわゥ、テディちゃでス!」
「がるるー!」(←訳:虎ですー!)
「ぼくたちだッてェ、じめじめはァ、きらいィッ!」
 
 湿気を嫌うのは、毛玉一族だけではありませんよ。
 例えば……楽器!
 楽器さんたちもじめじめ天気は大嫌い!なんです。
 本日は、楽器さんたちが大挙登場~♪の物語を、さあ、どうぞ~!



                ―― グラツィオーソ ――



 著者は山口なお美さん、’10年5月に発行されました。
 『グラツィオーソ Grazioso』とは
 『優美に』『優雅に』といった意味をもつイタリア語です。

「もふゥ!
 ひょうしのォ、えにもォ、おーけすとらッ♪」
「がるるっがるぐる…?」(←訳:あれっオーケストラとは微妙に…?)

 表紙に描かれているのは、
 高校の吹奏学部の生徒さんたち、ですね。
 テディちゃ、虎くん、
 普門館、って知ってます?

「ふもんかんッ??」
「がるっ?」(←訳:はてなっ?)

 普門館(ふもんかん)――
 それは、中学・高校の吹奏楽コンクール全国大会が開催される
 音楽ホールの名称です。
 《吹奏楽の甲子園》とも呼ばれる大会の
 いうなれば決戦会場なんですね。

 実際には、吹奏楽コンクールで普門館のステージに立つことは
 高校野球で甲子園に出場するより以上に
 難しい、ともいわれます。
 県大会で一位になっただけでは、まだ足りません。
 ブロックごとに分けられた地区の大会で賞を獲得し、
 その中から選ばれた数校が、
 普門館での演奏を許される――

 野球でしたら、
 超高校級!ともてはやされる投手さんを擁するチームが
 甲子園に出場することも可能でしょう。
 けれど、吹奏楽では、そうは行きません。
 ひとりの奏者の力ではなく、
 メンバー全員で奏でるのが
 吹奏楽、なんですから。

「ふァ~、すご~くゥ、たいへんそうゥ~……」
「ぐるがるる~…」(←訳:難易度高いんだ~…)

 修南(しゅうなん)高校吹奏楽部の皆さんも、
 もちろん普門館を目指して日々これ練習に次ぐ練習!
 去年はね、いいところまで行ったんですよ。
 全日本吹奏楽コンクール中国大会で……銀賞。
 
「おしいィッ!」
「ぐるがるー!」(←訳:じゃあ今年はー!)

 今年は、どうなる?
 どこまで行ける?
 部員のボーイズ&ガールズ、
 彼らを指導する先生や、
 部員さんの家族さんたち、友人たち、
 大勢を巻き込んでのコンクールの結果は、
 普門館への切符は……どの高校に?

 きつぅ~い練習はほとんど体育会系!
 そういえばボクらのときも……と、
 高校時代を音楽まみれになって過ごした思い出がある御方に、
 現役&OB吹奏楽部員さんや御家族さんに、
 おすすめの一冊ですよ~♪

「みんながァ、はッぴーえんどにィ、なりまスようにッ!」
「ぐるるがるるる!」(←訳:ファイトするのだ音楽の子らよ!)
 
 おそらく猛練習真っ最中の現役吹奏楽部員さんたちに、エールを!
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