テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ フランスに《夏》を追う ~

2024-07-11 22:03:22 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 おおおォ! ごろうゥさんがァ、かんとくゥさんッ?」

「がるる!ぐるるがるっる!」(←訳:虎です!パリでロケって!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 『孤独のグルメ』が今秋ドラマ化? お正月映画にも?

 主演はもちろん、監督・脚本も松重豊さん!

 いったいどんな作品になるのか、期待と恐怖に震えつつ、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

        ―― 旅するツール・ド・フランス ――

 

 

 著者は小俣雄風太(おまた・ゆふた)さん、

 2024年5月に発行されました。

 『TOUR DE FRANCE,JOURNAL D'UN VOYAGE』

 と仏語題名が付されています。

 

「ふらんすゥ~いッしゅうゥ!」

「ぐるがるるぐる~!」(←訳:絶賛開催中です~!)

 

 井之頭五郎さんもロケに出向いたという、

 フランス共和国。

 そこは、ええ、自転車競技を愛する人にとって

 ”憧れの地“です。

 

 毎夏、開催される自転車ロードレース

 『ツール・ド・フランス』――

 もし貴方がプロの自転車競技選手であるなら、

 所属するチームが『ツール』に出場するのなら、

 毎日ドキドキが止まらないでしょう。

 

 俺は、選ばれるのだろうか。

 世界最高の大会に、出場できるんだろうか。

 

「せまいィもんッ、なのでスよゥ!」

「がっるぐるるる!」(←訳:たった196人!)

 

 『ツール』に出場できるのは、

 選ばれた22チームに所属する196名。

 1チームは8人で構成されています。

 ここに選出されることだけでも非常な栄誉で、

 ましてや、チームの”エース”を任せられたりしたら……!

 

 いえ、”エース”だの栄誉だの言う前に、

 大事なことが、ひとつ、あります。

 

 完走できるか。

 

「むむむゥ! むずかしィのでス!」

「ぐるるがるるるる!」(←訳:困難は数え切れず!)

 

 1日におよそ200kmを、

 ほぼ毎日3週間。

 総走行距離は3000kmを軽く超えます。

 

 また、年々高速化しているために

 悲惨な事故も度々起きています。

 時速80kmで走っていて

 地面に叩きつけられたりしたら……

 選手生命が危うくなるダメージを負うことも。

 

「うううゥ、みなさんッ、ごぶじィでッ!」

「がるぐるがっる!」(←訳:怪我なく走って!)

 

 と、過酷ぶりで知られる『ツール・ド・フランス』ですが、

 一度観ると、ハマってしまうんですよね。

 

 著者・小俣さんも、ハマってしまったお一人で、

 2023年の『ツール』の全ステージを

 当地で取材したというのですから驚きました!

 

 スペインのビルバオで始まった第1ステージから、

 ピレネーの峠を越え、

 フランス中央部の平野や山塊を抜け、

 アルプスの超級山岳レースを経て、

 シャンゼリゼを疾走するゴールまで、

 選手さんたちを追って、追って、追いかけて。

 

「そこがァいいのでス!」

「ぐるるがるる~!」(←訳:醍醐味だよね~!)

 

 小俣さんは、選手さんだけではなく、

 『デパルトマン』と呼ばれる

 運営作業スタッフさんにも取材し、

 道路整備の車両に同乗したり、と

 『ツール』の裏方さんたちにも光を当てています。

 それに、写真!

 臨場感たっぷりの”現場写真”は必見ですよ。

 

「ことしはァ、どうなるゥのでスかッ?」

「がるるぐぅる?」(←訳:王者はだぁれ?)

 

 2024年の7月11日現在、

 総合トップである《マイヨジョーヌ》――

 栄光の黄色いジャージをまとっているのは、

 タデイ・ポガチャルさん(国籍はスロベニア)。

 

 今年のフィニッシュ地となるニースで、

 月桂冠を戴くのは、はたして……?

 

 著者・小俣さんが旅した2023年の『ツール』と、

 2024年”いま“の『ツール』、

 ふたつの『ツール・ド・フランス』を比べながら、

 皆さま、ぜひ、一読を♪

 

 

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~ お留守番が、降ってきた? ~

2024-07-10 22:03:05 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ふァいッ、きょうのォ~しゅやくゥはァ~…」

「がるる!ぐるるがるる!」(←訳:虎です!人気のあの子!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 ええ、本日の読書タイムは、

 前回記事で御紹介しました月刊誌『MOE』8月号の

 付録作品に登場していただきましょう。

 ↓こちらの、『MOE』誌の表紙の――

  

 はい、↓ここには――

  

 『絵本ふろく』の記載がありますね。

 という訳で!

  

 

 

      ―― ゆめぎんこう もぐもぐのおるすばん ――

 

 

 著者はコンドウアキさん、

 2020年に刊行された第1作『ゆめぎんこう』から始まった

 《ゆめぎんこう》シリーズの最新作です。

 

「おるすばんッでスかァ~…」

「ぐるるがるる……!」(←訳:困難な任務だ……!)

 

 ペンギンのぺんぺんさんが営むのは、

 ゆめのアメを売るお店『ゆめぎんこう』。

 

 空を飛ぶ夢、花の夢、

 星がたくさん降ってくる夢……

 『ゆめぎんこう』の飴を味わってから眠りにつけば、

 飴に詰まった夢と同じ夢を見ることが出来る。

 

 小さいながらも稀少な《ゆめのあめ》専門店は、

 たいへんな人気ぶりで、

 店主のぺんぺんさんは今日も大忙しです。

 

 開店準備をしているところへ電話があって、

 急ぎ、お客様のお家に伺うことに。

 

 相棒のもぐもぐさんに、

 店番していてもらえる?と言うなり、

 飛び出していっちゃいましたが。

 

「どッどうしようゥ~??」

「がるるるぐるる!」(←訳:とにかく準備を!)

 

 もぐもぐさんは、獏――夢を食べる生きものです。

 食べた夢をアメに変えることが

 もぐもぐさんのいつものお仕事ですから、

 いきなり、留守番を!と言われて、それはもう、あたふた。

 

 床を掃除して、カウンターを拭いて、看板を出して、

 といった作業を進めながら、

 つい思ってしまうのでした。

 

 どうか、おきゃくさまがあんまりきませんように……。

 

「わかるゥ!」

「ぐるるるがるるる!」(←訳:気持ちは解るよう!)

 

 時刻は、9時になりました。

 『ゆめぎんこう』、開店です!

 

 もぐもぐさん、

 孤独なお留守番タイムを

 無事に乗り切れるんといいんですけど?

 

 と、一見ものやわらかな、優しい語り口の物語は、

 実は、遠大な命題を隠し持っています。

 

 眠りの国で私たちが直面する《夢》とは、

 いったい何であろうか。

 願望か、欲望か、

 記憶の再生か、想像力の暴走か。

 喜びか、悲しみか。

 こころの最深部には、何がある?

 

 古今の学者さんたちを大いに悩ませ、迷わせた《夢》。

 映画監督さんたちや、SF作家さんたちの心も奪う《夢》。

 では、ぺんぺんさんと、

 もぐもぐさんにとっての《夢》とは。

 

「それはァもしかしたらァ~…」

「がるるぐるるがるるる?」(←訳:美しきアメ玉のきらめき?)

 

 コンドウアキさんの水彩画にうっとりさせられる

 『ゆめぎんこう』の物語を、

 全活字マニアの皆さま、

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

 

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~ 壮観!シネマ案内 ~

2024-07-09 22:03:39 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ふらふらァ~なのでスゥ!」

「がるる!ぐるがるぐる~!」(←訳:虎です!もう夏は嫌だ~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 熱中症のダメージから未だ脱け出せていないんですけど、

 気分転換も兼ねて、

 さあ、ほんの少しだけでも読書タイムを!

 という次第で、本日はこちらの雑誌を、どうぞ~♪

  

 

 

        ―― MOE  2024年8月号 ――

 

 

 現在発売中の月刊誌『MOE(モエ)』の特集は、

 《ヒグチユウコが選んだ映画105》です。

 

 猫好きな方々に大人気のアーティストであり、

 活字マニアの皆さまにも

 書籍の表紙イラストの描き手として知られる

 ヒグチユウコさんによる

 おすすめ映画105作品が紹介されていて、

 一読するやたちまち、

 ¨この映画観てみたい~!¨

 となる仕掛けですよ。

 

「くらしッくゥからァ、さいしんさくゥまでェ!」

「ぐっるる~!」(←訳:どっさり~!)

 

 『ファンタジー』『ホラー』『SF』『ドラマ』

 『サスペンス&スリラー』『音楽』『アート』

 と7つのジャンルに分けられた105の作品は、

 大ヒットした有名作あり、

 マニア向けの凝った佳作もあり、

 映画の魅力と多様性を浮かび上がらせています。

 

 各作品が解説されているページには、

 ヒグチさんのコメントや、

 この企画のために描かれたイラストも載っているので、

 見どころですよ。

 

「それにしてもォ、すごいィ~のでス!」

「がるるるるぐるがるるるるる……!」(←訳:これほどの映画マニアだとは……!)

 

 ヒグチさんの博覧強記ぶりには、

 本当にただ感嘆するばかりで。

 あ、嬉しいことに、

 私ネーさの大好きな作品も選ばれていましたよ。

 テリー・ギリアムさんの『バロン』、

 ジョン・ランディスさんの『ブルース・ブラザーズ』、

 ジム・シャーマンさんの『ロッキー・ホラー・ショー』……

 大友克洋さんの『AKIRA』もいいですよね♫

 

 出来るなら、ヒグチさんの好きな

 『コメディ』ジャンルの作品も観てみたいので、

 次に特集が組まれるときには、

 『コメディ』『歴史』の紹介も希望しま~す。

 

 他にも、

 ヒグチさんの新刊『映画とポスターのお話』関連のページや、

 『ジブリパーク』ガイドのページもありますが……

 

「ふろくゥ、ありまスゥ!」

「ぐるがるるぐる!」(←訳:絵本ふろくだよ!)

 

 コンドウアキさんによる

 絵本ふろく作品のご紹介は、

 あらためて、次回の読書タイムで!

 

 ということで、

 映画ファンさん、

 ヒグチさんのファンの方々は、

 ぜひ、『MOE 8月号』を

 本屋さんで探してみてくださいね~♪

 

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~ OFF、いたします ~

2024-07-08 22:03:20 | その他

こんにちは、ネーさです。

本日の読書タイムは、

熱中症による体調悪化につき、

まことに申し訳ありませんが、

完全休養ということに……。

どうか一刻も早く

熱波が去ってくれますように……。

 

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~ 《エキゾ》って、どんな? ~

2024-07-07 22:03:48 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 むむゥ! たなばたァなのにィ~!」

「がるる!ぐるぅるるる!」(←訳:虎です!雨じゃないね!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 珍しくも雨や曇りではないものの、

 記録的酷暑の七夕となりました。

 熱波が過ぎるのを室内でじっと待ちながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらのコミック作品を、どうぞ~♪

  

 

 

         ―― 珍獣のお医者さん 2 ――

 

 

 著者は二宮香乃(にのみや・かの)さん、

 2024年4月に発行されました。

 『The Docter of Exotic Animals』と英語題名が付されています。

 

「もうゥ~ほとんどォぜんぶゥ!」

「ぐるるぅるがるぐるる!」(←訳:ワンニャン以外すべて!)

 

 ええ、そうなんです。

 日本の一般的な動物病院に来院する患者さんは、

 殆どがワンコとニャンコ――犬猫で、

 その他の種類の動物を診てもらいたいのなら、

 大学に付属する動物病院あたりのドアを叩くしかありません……が。

 

 ここに、なんと、

 《エキゾ診ます》

 と宣言する動物病院がありまして。

 

「おおォ、ありがたやッ!」

「がるるぐる?」(←訳:どんな病院?)

 

 月光動物病院は、

 エキゾチックアニマル専門の動物病院です。

 《エキゾ》と通称される彼・彼女たちは、

 ウサギ、カメ、ヘビ、カエルや鳥類も、と

 オールジャンル状態。

 

 そんなレアな動物病院へ、

 新人獣医の神無(かんな)先生が就職して、

 そろそろ1ヵ月……

 

「せんせいィ、なれてきましたでスかッ?」

「ぐるるるっるるる~!」(←訳:まだまだっぽいね~!)

 

 今日も、神無先生が初めて目にする動物が

 飼い主さんに抱かれてやってきました。

 

 リ、リチャードソンジリス?

 

 プレーリードッグをやや小型びした感じのその子は、

 むぎ太くんという名前で、

 息をするのが苦しそう……?

 

「せんせいィ! おねがいィ!」

「がるるぐるる~!」(←訳:助けてあげて~!)

 

 患者さんを診察するのは、

 病院長である月光(げっこう)院長。

 

 むぎ太くんの病状を

 院長先生は適格かつ迅速に判断しますが、

 はたして、診療は上手くゆくのか……?

 それに、むぎ太くんにはもうひとつ、

 厄介な問題が……?

 

「わわッ、つぎのォかんじゃさんはッ!」

「ぐるるがる~!」(←訳:これもまた~!)

 

 或る日、にこやかな飼い主さんが連れてきたのは、

 タランチュラ。

 

 そう、蜘蛛です。

 ホラー映画に出てきそうなルックスの、蜘蛛ちゃんです。

 

 臆することなく診察に臨んだ月光院長の、診断結果は。

 

 脱水状態なので、

 水分補給を。

 輸液しましょう。

 

「えッ? だッすいィ??」

「がるるぐる!」(←訳:蜘蛛も脱水!)

 

 リチャードソンジリスに、

 タランチュラ。

 人間とは別の生物といえる彼らにどう接し、

 不調を改善させ、

 或いは病気を未然に防いでゆくのか。

 

 そんな生態だったとは!

 初めて聞いた!

 と新鮮な驚きに満ちた《エキゾ》の世界を、

 全活字マニアの皆さま、ぜひ、覗いてみてくださいね。

 夏休み中の少年少女さんにも

 おすすめですよ~♪

 

 

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~ 休日。 ~

2024-07-06 22:03:45 | その他

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ほんじつはァ~…ばかんすゥ??」

「がるる!ぐるるがるるぐーるる!」(←訳:虎です!週末はお休みモードで!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 いつもなら展覧会情報をお送りする土曜日ですが、

 お出掛けするのは危険なレベルの猛暑です。

 皆さま、休みましょう!

  

 熱中症体質の私ネーさ、

 この暑さをなんとか乗り切るために

 いろいろと手を尽くしています。

 中でも、ここ数日、効果を感じているのが、

 ↑上の画像のカップスープです。

 

 水分が摂れて、塩分、たんぱく質も摂れて、

 カロリーもあるし、

 写真のもの以外にもたくさんの種類があるので、

 どれが美味しいかな~と食べ比べる楽しみもあり、

 手軽に作れる点も良いですね。

 

「あさごはんにィ、いただいてまスゥ!」

「ぐっるるがるるるるぅ!」(←訳:ゆっくり味わいましょ!)

 

 気のせいかもしれないんですけど、

 こういうトロ~リとした飲み物の方が

 脱水症状を起こしにくい、のかも……?

 少なくともこの3日間は、

 脱水から来る頭痛が起こっていないので

 ホッとしております。

 

 皆さまも、御自身の体質に合った《良いもの》を見つけて、

 どうか穏やかな休日をお過ごしくださいね♪

   

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~ まさか?の顔とは ~

2024-07-05 22:03:40 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 つゆゥ! どこにィ~いッちゃッたのでスかッ!」

「がるる!ぐるがる~!」(←訳:虎です!求む涼風~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 あまりに暑い気温が続いて、私ネーさ、

 熱中症の症状がまたも悪化してしまいました……

 なので本日は、いささかユルユル~な読書タイムを、

 さあ、どうそ~♪

  

 

 

           ―― こじらせ文学史 ――

 

 

 著者は堀江宏樹(ほりえ・ひろき)さん、

 2024年5月に発行されました。

 『文豪たちのコンプレックス』と副題が付されています。

 

 文学史に名を刻み、国の流行や、文化にも

 多大な影響を与える《文豪》さんたち。

 

 この御本では、偉大な《文豪》さんも、実は――

 

「わりとォ、ふつうゥ?」

「ぐるるるがるぐるる~!」(←訳:ひとりの人間でした~!)

 

 こころの底で、ふつふつと煮えたぎるのは、

 劣等感、自己顕示欲、毒舌、憤り、

 独自のこだわり、演技担ぎ、執着など、

 もつれにもつれた感情の塊り。

 

 本文の前半では『日本編』として

 日本の作家さんたちのこじらせっぷりが、

 後半部分では『世界編』として

 世界各地の有名作家さんたちのこじらせっぷりが

 紹介されています。

 

「おおぜいィ~いまスねェ!」

「がるぐるるるがっる!」(←訳:総勢100名だって!)

 

 『日本篇』では、

 紀貫之さんから、

 清少納言さんに紫式部さん、藤原定家さんたち

 中世以前の作家さんたち、

 江戸期や明治、大正ときて、現代まで。

 

 『海外編』では、

 杜甫さん、シェイクスピアさん、デュマさん、サリンジャーさん他、

 いろ~んな国と時代の《文豪》さんの、

 クセつよLIFEが公開されちゃっていて、

 これが、けっこう……

 

「えんりょッ、なしィ!」

「ぐるがる!」(←訳:容赦なし!)

 

 石川啄木さんは、

 小説を書く根気がなくて

 歌人になった。

 

 岡本かの子さんの嫌われぶり。

 

 川端康成さんのゴーストライター使用疑惑。

 

 遠藤周作さんの代表作『沈黙』は、もともとは

 『日向(ひなた)の匂い』

 という題名だった。

 

「えッ、そうなのでスかッ?」

「がるるぐる??」(←訳:日向の匂い??)

 

 17世紀のロンドンで大人気の劇作家シェイクスピアさん、

 意外な高給取りで、

 現代のお金に換算すると

 年収は(低く見積もって)2千万円!

 え? 脱税もしてたですって?

 

 シェイクスピアさんと同じく、

 人気劇作家だったアントン・チェーホフさんが

 自慢にしていたものは……美貌。

 自分の美貌をより高めてくれる

 衣服や眼鏡や香水を手に入れるためなら、

 借金だってするさ!

 

「はあァ~…」

「ぐるるがるぐるる!」(←訳:みんなヘンだよう!)

 

 私ネーさ、思わず

 チェーホフさんの画像検索をしてしまいました。

 ……なるほど、確かに、高価そうなスーツですわね。

 

 と、純真な文学好きさんの夢を打ち砕くかもしれない

 《文豪》さんたちの人生行状略伝は、

 心が広~い活字マニアさんにおすすめです。

 あの御方がそんな!と怒ったりせず、のんびりと

 読み進めていってくださいね~♪

 

 

 

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~ ふたつの智慧で ~

2024-07-04 22:03:27 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 すいぶんッ、すいぶゥ~んッ!」

「がるる!ぐっるるがるるるる!」(←訳:虎です!しっかり水分補給を!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 暑すぎて意識が朦朧としてきますが、

 皆さま、昼夜を問わず、水分とミネラルを補給してくださいね。

 もちろん、お食事もきちんといただいたら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの文庫作品を、どうぞ~♪

  

 

 

        ―― 雛森寧子のミステリな日々 ――

 

 

 著者は紺野天龍(こんの・てんりゅう)さん、

 2024年3月に発行されました。

 『コンビ作家の誕生』と副題が付されています。

 

「こんびィさッかさんッ、でスかァ~」

「ぐるるるがるるる!」(←訳:有名人がいるよね!)

 

 ふたりの作家さんがコンビを組んで、

 ひとつの作品――書物を世に送り出す。

 

 最も有名な”ふたりでひとり”な作家さんと言えば、

 エラリー・クイーンさん、でしょうか。

 日本では、岡嶋二人(おかじま・ふたり)さんが

 よく知られていますね。

 

  彼らのようなコンビ作家になりなさい!

 

 と、或る日、編集者の佐久間栞(さくま・しおり)さんから

 ハッパをかけられたのは、

 推理小説作家志望の大学生、

 君島羽理衣(きみしま・はりい)くん。

 

「あァ~…おこられちゃッたでス~…」

「がるるぐるるる!」(←訳:青年よドンマイ!)

 

 君には文章の才はあるけれど、

 トリックを作る才がない。

 どうしていつもトリックがゴミなの、と

 佐久間さんが指摘するように、

 君島くんの作品のトリックは、

 ミステリとしては、いささか弱い……?

 

 それでもミステリ作家になりたいと望むのなら、

 君島くん、この子と組みなさい。

 

 文章は丸きり下手っぴぃなのに、

 ミステリの才能がある、この子――

 雛森寧子(ひなもり・ねいこ)さんと。

 

「あううゥ、どうしようゥ~??」

「ぐるるるるるぅ~!」(←訳:逆らえないよぅ~!)

 

 熱弁をふるう編集者さんに

 作家のタマゴ・君島さんは説得され、

 雛森さんと面談することになりました。

 

 執筆担当が僕で、

 トリック担当が雛森さん?

 そんなこと可能なのだろうか、

 言うのは簡単だが、簡単に書けるワケがない、

 と、疑いから脱け出せないまま、

 喫茶店で君島くんと寧子さんが

 ぽつぽつ話し込んでいると。

 

 店内で、或る奇怪な出来事が……!

 

「むむふゥ! いみィふめいィでスゥ!」

「がるぐるがるる?」(←訳:どう解釈すべき?)

 

 悪質な犯罪に直結してはいないものの、

 どうにも怪しい、

 普通でない行動。

 

 目撃した君島くんは動揺します。

 あれって、いったいどういう……?

 

 そこへ、スパッ!と。

 怪しい行動の理由を解析推理してみせたのは、

 寧子さんだったのです。

 引きこもりで、ひどい人見知りの彼女が、

 まことに鋭く、鮮やかに。

 

「あはァ! きぼうのォ~ひかりィ!」

「ぐるるるがっるるるるぐる?」(←訳:これならやってゆけるかも?)

 

 人見知り、ふたり。

 はたして君島くんと寧子さんは、

 編集者さんの読み通りに

 《コンビ作家》

 の道へ進んでゆけるのか。

 

 プロローグ+短編4作品+エピローグから成る連作ミステリは、

 青春小説の色合いも濃い一冊です。

 ”日常の謎”ミステリが好きな方々に

 おすすめですよ。

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

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~ 《王》を掘り起こせ ~

2024-07-03 22:39:35 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 しんさつゥ、まァ~だかなッ♫」

「がるる!ぐるがるるる~!」(←訳:虎です!早く見たいね~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 今日7月3日から発行される新札を私たちが手に出来るのは、

 早くて明日4日で、5日以降の流通量はいっそう増えるようですね。

 初遭遇!の日を待ちながら、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

   ―― ティラノサウルスを発見した男 バーナム・ブラウン ――

 

 

 著者はローウェル・ディンガスさん+マーク・A・ノレルさん、

 原著は2010年に、画像の日本語版は2024年4月に発行されました。

 英語原題は『BARNUM BROWN : The Man Who Discovered Tyrannosaurus Rex』、

 ”恐竜の王”ティラノサウルスを発見した人物として知られる

 バーナム・ブラウンさんの生涯を描いた伝記作品です。

 

「おおゥ! はッけんしゃさんッ!」

「ぐるるるがる?」(←訳:どんな人なの?)

 

 バーナム・ブラウンさんは、

 1873年2月12日、

 米国カンザス州のカーボンデールに生まれました。

 

 生地がカンザス、と聞いて、

 なるほどね!

 と頷く地理マニアさんもおられるかもしれませんね。

 カンザス州って、場所によっては

 化石がザクザク出てくる地域があって。

 ちょうどその、掘ればザクザク地域に、

 ブラウンさんのお家があって。

 

「うわわァ!」

「がるるぐるる……!」(←訳:なんか羨しい……!)

 

 お父さんの農場で、

 牛を使って地面を耕した跡を調べてみれば、

 貝など無脊椎動物の化石が幾つも出土する、という環境で

 ブラウンさん、わずか5歳にして

 化石コレクターデビューを果たしたのでした。

 

 その上、お父さんお母さんは

 なんて汚らしい!役にも立たない物を!などと怒ったりせず、

 むしろ、ブラウンさんの背を押したのです。

 

 なぜ、海もないカンザス州の辺境に

 石化した貝が見つかる?

 その謎を解くのはおまえだよ、

 と言わんばかりに。

 

「ふわあァ~…すごいィでスゥ!」

「ぐるるがっるるる……!」(←訳:理解者だったんだ……!)

 

 学校もない辺境の土地から苦労して、

 ブラウンさんが高校へ、大学へと進学していったその頃は、

 空前の”化石発見ラッシュ”時代と重なっていました。

 

 有名な博物館や大学、大富豪が組織する発掘隊が、

 アメリカ大陸で、欧州で、中央アジアで、

 新種発見!を争っていたのです。

 

 ブラウンさんは、

 気鋭の科学者ヘンリー・オズボーンさんの指導を受けつつ、

 サウスダコタ州、ワイオミング州、

 ニューメキシコ州、南米のパタゴニア等、

 多くの発掘現場で化石を採取して後、

 1902年のこと。

 

 モンタナ州のヘルクリークで発見したのは、

 巨大な肉食恐竜の化石……?

 

「ついにィ、きたでスッ!」

「がぅるるる!」(←訳:ティラノだ!)

 

 いえ、あのね、発掘した化石がどんなものなのか、

 明らかになるまではそこそこ時間がかかるんです。

 

 ヘルクリークで発見された化石が、

 当時アメリカ自然史博物館に所属していたオズボーンさんによって

 『ティラノザウルス レックス』

 と命名されたのは、

 1905年になってから。

 

 けれど、

 1902年の9月5日の時点で、

 ブラウンさんは、こう書き記しています。

 

 《学術的に重要な、

  今シーズン最大の発見であることは

  間違いありません》

 

「こんしィ―ずんッ?」

「ぐるるっるがっる!」(←訳:今世紀って言って!)

 

 ついに辿り着いた到達点……って、

 いえいえ、そうじゃなくて。

 

 ティラノサウルスの発見は、

 通過点のひとつに過ぎないんです。

 ブラウンさん、

 1963年に90歳の誕生日を目前にして旅立つまで、

 ”ティラノサウルス発見者”以上の

 あれやこれやをやり切って、

 人生を謳歌し尽くしたというか、

 読んでいてもうビックリというか……

 

「でんせつゥをォ、こえてまスねッ!」

「がるるるるるぐるるるるー!」(←訳:伝説以上の化石ハンター!)

 

 ラテン語で『王』を意味する『レックス』。

 もしも、化石ハンターの王というべき人物がいるとしたら、

 それは。

 

 著者のディンガスさんとノレルさんが

 完成までに10年の月日を費やしたという力作は、

 古生物学好き&近代史好きな方々に、

 ノンフィクション好きな方々にも

 激おすすめの一冊ですよ。

 夏の読書タイムに、ぜひ~♪

 

 

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~ 6つのバランス ~

2024-07-02 22:03:38 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 うちあげェ、うまくゥゆきましたでスゥ!」

「がるる!ぐるるがる~!」(←訳:虎です!大成功だよ~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 JAXAの新型基幹ロケット『H3』の3号機は打上げに成功し、

 観測衛星『だいち4号』は、予定軌道に投入されました。

 掌が痛くなってしまうほどの拍手を送りつつ、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの文庫作品を、どうぞ~♪

  

 

 

          ―― Jミステリー 2024 ――

 

 

 編者は光文社文庫編集部の皆さん、

 2024年4月に発行されました。

 人気ミステリー作家さんたちの新作書き下ろし作品を収録した

 ゴージャスなアンソロジーですよ。

 

 著者さん&作品名を収録順にご紹介しますと、

 

  誉田哲也さん著『心のお話』

  五十嵐律人さん著『千鳥の契り』

  真梨幸子さん著『インクリボン』

  青柳碧人さん著『空白の女』

  五十嵐貴久さん著『THE KIDNAPPING』

  澤村伊智さん著『わたしの最後のホラーミステリ』

 

 という短編6作品です。

 

「あッ! ひめかわさんッ!」

「ぐるるるるがる~!」(←訳:お久しぶりです~!)

 

 トップバッターとして快音を響かせるのは、

 ええ、ミステリ好きな方々にはお馴染みの、

 《姫川玲子》シリーズの最新作です。

 

 都内で事件が起こって、

 警視庁本部庁舎から姫川班の捜査員さんたちが到着したのは、

 中野区の、中野署。

 機動力と技術力を駆使して、

 ”犯人”確保まであと少し!なんですけど……?

 

「じょうきょうゥ、こんがらがッてェきましたでス!」

「がるるぐるがる!」(←訳:助けて姫川主任!)

 

 姫川チームの峻烈な速攻が決め手となる一篇『心のお話』を、

 警察小説好きな方々は読み逃さないでくださいね。

 

 そして、もう一篇、

 私ネーさがおすすめいたしますのは、五十嵐貴久さんの

 『THE KIDNAPPING』。

 

 えーと、↑この題名から、

 起こる事件の性質が判ってしまいます、よねえ……。

 

「ゆゆゆッ、ゆうかいィ???」

「ぐるるるる~がるるぐる!」(←訳:止めようよ~そんな犯罪!)

 

 小学生の愛娘が、

 プードル犬を連れてのお散歩から

 まだ帰って来ないと気付いたのは、

 父親のもとに

 低い男の声で電話があったためでした。

 あんたの娘を誘拐した、と。

 

 普通でしたらここで、

 慌てふためいた父親母親、親族たちは、

 極秘裡に警察と相談して……となるものですが、

 普通でないのは、父母や親族たちの素性です。

 

 少女の父親は衆議院議員、

 祖父は党内で”キングメーカー”と呼ばれる有力議員で、

 それだけでも厄介なのに、今は選挙期間の真っ最中。

 

 警視庁の千田(せんだ)警視は、

 日が暮れたのち、こっそりと被害者宅を訪れますが、

 消えた少女は、解決の糸口は、どこに……?

 

「ずッしりィ、なのでス!」

「がっるるぐるるがるる!」(←訳:ずっしり重厚な正統派!)

 

 収録されている6作品の、

 それぞれに異なる風合い、視点、

 物語全体の印象や、読後の《なるほど!》感。

 

 どの作品もいいなぁ~と溜め息させられる、

 ミステリ好きな活字マニアさんに、

 アンソロジー好きな方々にもおすすめの一冊です。

 本屋さんで、図書館で、

 ぜひ、探してみてくださいね~♪

 

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