「こんにちわッ、テディちゃでス!
うほゥ! おうてッ、なのでス~!」
「がるる!ぐるがるるぐる?」(←訳:虎です!ほぼ決まりかも?)
こんにちは、ネーさです。
《ツール・ド・フランス2024》第20ステージに勝利し、
総合優勝に王手をかけたのは、T・ポガチャルさん!
最終ステージとなるモナコ~ニース間の個人TTに注目しながら、
さあ、本日の読書タイムは、こちらの文庫作品を、どうぞ~♪
―― 竜の医師団 2 ――
著者は庵野ゆき(あんの・ゆき)さん、
2024年3月に発行されました。
『THE DRAGON KILLERS』と英語題名が付されています。
ええ、前々回記事でご紹介しました第1巻では、
英語題名が『THE DRAGON HEALERS』であったのに対し、
第2巻では『THE DRAGON KILLERS』、
『HEALERS』を『癒し』『医療』とするなら、
『KILLERS』は『暗殺者』……?
「あわわッ! そんなァ!」
「ぐるがるぅ!」(←訳:不穏だよぅ!)
第1巻は、
憲兵に追われるヤポネ人の少年
リョウ・リュウ・ジくんが、
一種の治外法権を有する
《竜ノ医師団》の拠点へ
逃亡を試みる場面から始まりました。
病気の竜を治療する《竜ノ医師団》の試験を受け、
晴れて入団してしまえば、
たとえ憲兵といえど、
リョウ・リュウ・ジくんに手は出せない、のです。
「りょうくんッ、がんばりィましたでス!」
「がるるぐる!」(←訳:無事に到着!)
無事……かどうかはさておき、
リョウ・リュウ・ジくんは
目的地《竜ノ巣》に到着しました。
《竜ノ巣》には、
《竜ノ医師団》が常駐している。
そして、何より、
竜が、いる。
世界最古、
最長老の竜である、
ディドウスが。
「ふぁァ~…おおきいィ!」
「ぐるるる!」(←訳:山のよう!)
爺さん、なんて仇名をつけられちゃってる
老竜ディドウス。
その巨体は、冗談ではなく、
山に匹敵するウルトラスーパーなサイズで、
近付くのも容易ではありません。
けれど、容易ではないことをやり遂げねば、
《医師団》への入団は叶わない……。
リョウ・リュウ・ジくん、
必死の思いで真正面から
ディドウスと対峙しますが――
「……ことばもォないィでス!」
「がるるる!」(←訳:これが竜!)
第1巻で描かれたのが
『医療』『癒し』であったとするなら、
こちらの第2巻で語られているのは
他でもなく、『死』です。
老竜ディドウスに死が迫っていると聞かされて、
リョウ・リュウ・ジくんと仲間たち、医師たちは
何を想い、どう動くのか。
「うゥ~むゥ、どうしたらァいいィ?」
「ぐるるるがる?」(←訳:打つべき手は?)
生だの死だの憲兵だの治外法権だの、
憂鬱でシリアスで暗~いお話……のように見えて、
いやしかし、
実は!
リョウ・リュウ・ジくんをはじめ、
登場人物さんたちは皆ユーモアにあふれ、
会話には笑いが絶えず、
まるで漫才か講談のような
極上エンターテインメントを
観賞している心地になりますよ。
長~い夏休み、
ファンタジーってやつを読んでみるか!
とお考えの活字マニア初心者さんも、
百戦錬磨の活字マニアさんも、
ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪
↑岩本ゼロゴさんによる表紙イラストにも拍手を~!