「こんにちわッ、テディちゃでス!
ふわァ~…しずかァなのでスゥ!」
「がるる!ぐぅっるがるるぐる?」(←訳:虎です!ちょっと幻想的かも?)
こんにちは、ネーさです。
気温が高過ぎて、人通りのない住宅街……
レイ・ブラッドベリさんの著作を実体験しているかのようですね。
私たちはSF世界の中に生きているのかしらと自問しつつ、
さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― 中国の色彩 ――
著者は紅糖美学(ホンタンメイシュエ)さん、
原著は2019年に、日本語版は2024年4月に発行されました。
原著英語題名は『CNINESE TRADITIONAL COLOR MATCHING BOOK』、
『自然と暮らしに溶け込む伝統色』と日本語副題が付されています。
書店さんのアート本コーナーへ行くと、
さまざまな《色の辞典》が並んでいますよね。
色の名前、ヨーロッパの色、
ファッション(アパレル)で用いられる色の名、
広告デザインのための配色事典などなど、
もう数えきれないほど。
「これはァ、ちゅうごくゥ!」
「ぐるるがるるるる?」(←訳:日本と近いのかな?)
遠くて近い、海の向こうの国で
連綿と愛されてきた色たち。
はたして、日本の色彩と共通するものはあるのか――
ええ、私ネーさもそう想像しながら
手に取ってページを捲ってみれば、
お? これは……
《似て異なる》?
「にてるけどォ、ちがうゥ?」
「がるるるぐる!」(←訳:不思議な感じ!)
例えば、
『ビースゥー』と読む『碧色』は、
透き通った緑色で、清らかで澄んだ水の色を指す、
とあって、
蓮(ハス)の葉の写真が添えられています。
目に心地よい、美しい色ですが、
日本で『碧色』というと、
たぶんもう少しブルーがかっているような?
その一方で、
これは分かる!日本と同じだわ!
いやワールドワイドなのかも!
という色もあって、楽しくなっちゃいますね。
『瑠璃藍』は『ルーリーラン』と読む色で、
ラピスラズリの色のブルー。
日本でも古くから『瑠璃色(るりいろ)』と呼ぶ、
あのブルーです。
ヨーロッパでは近年まで、ラピスラズリの石を砕いて
絵の具にしていたくらいですから、
世界で共通認識できる青色、と言えましょうか。
「かいせつぶんッ、おもしろいィでス!」
「ぐるるるがるるぐるるる!」(←訳:色ごとに意味があるんだ!)
色の名の由来、歴史の他にも、
配色イメージ、
中国伝統配色の五色観(五色の概念)、
伝統配色の口伝、
二十四節気の各節気を象徴する色、
漢代から清代まで
時代ごとの衣服デザインと配色、
と、この御本には
《中国の色彩》に関する豊富な資料が収録されています。
いま大人気の、
中華ファンタジー作品好きな活字マニアさんに、
浅田次郎さんの『蒼穹の昴』愛読者さんにも
おすすめの色彩事典ですよ。
歴史大河ロマンを愉しむ気分で、
ぜひ、一読してみてくださいね~♪