「デパートでいい女探そうと思ったら、ネクタイ売り場だってね。
美女を揃えるんだってさ。
ネクタイ売り場の女が言ってたよ」
「組織暴力団構成員ていうのが、オレの肩書きなんだってさ。
名刺の肩書きに印刷してさ、ペコペコしながら渡してみようかと思うんだ」
「山陰本線の特急に乗ったら、小さな駅ですれちがいのため、5分停車しますって言うんだよ。特急だぜ、とても優しいなァと思ったよ。
特急なのに、道をゆずるってとこがさ、
優しいよなァ」
「お客さん、あなたが金を払って、あなたが食うんだから、板前のわたしが文句を言う筋合いはねェんだけどね。
……そのサングラス外して喰ってくれねェかなァ」
「心太と書いてトコロテンと読むけど、最初はココロブトだったんだって。
ココロブト
ココロブテエ
ココロテイ
トコロテン
つまり、なまってきたわけよ」
(これ調べるとホントでした)
「わたしね、なにも革新がいいとは思いません。保守で結構。立派な保守ならなんにも言いません」
「名誉と金と生命、これがいらねえとなりゃ人間、強いものさ。
この三つとも欲しがる奴が、政治家になっちゃったんじゃ、とても、期待できたもんじゃねェ」
「掃除がきちんとできない奴は、ロクなもんじゃありません。
ものを作る人間は、まず掃除から修業すべきです」
「芸術家って、みんな疲れているように見えるけど、あれはネ
あれは、芸術家ぶるから疲れるんだよ」
「私ってきれいでしょうって顔をしている女はいやだね。だけど、きれいでしょうって顔をしている女は、みんな、きれいなんだよね。だから困っちゃう」
「女は見られると美しくなるっていう言葉があるからね。
何十年も、女房を見ているけどねェ。
あの言葉はウソみたいだねェ」
「何かに感動するってことは知らないことを初めて知って感動するってもんじゃござんせんね。
どこかで自分も知っていたり、かんがえていたことと、思わぬ時に出くわすと、ドキンとするもんでさあね」
「時間の切れはしを上手につないで、何かできる時間を作れる人は、生きるのが上手なんだって言うけどね。
時間の切れはしねェ。
あるんですけどねェ」