地理の部屋と佐渡島

2009年4月よりの佐渡単身赴任があけ、2014年4月より長岡へ。別れが絆をより深めた。今後ともよろしくお願いします。

自然の摂理3 「大気は循環する。」

2005年12月20日 19時55分33秒 | Weblog



 恨めしい天候の続く中、これも自然の摂理とあきらめるため、色々と調べてみた。今回は大気の循環と題してみたが、あきらめようと思っても..。明日・明後日あたりからまた強い寒気が来るという..。


【熱交換】
 大気は加熱されている場所で上昇気流となり、冷却されている所で下降気流となると書いた。であるから、赤道周辺は一年中安定的に加熱され上昇気流・低気圧地帯に、また極地方は冷却されているため下降気流・高気圧地帯となる。
 地球表面は大気と水という二つの流動性のある物質で覆われているが、実はそれらが赤道付近との極地方との間での熱交換をしている。大気の場合は風であるし、海洋の場合は海流である。この熱交換のしくみがなければ、地球はもっと過酷な自然環境であっただろうと言われている。この構造は車のラジエーターを考えるとわかりやすいのではと思う。


【ハドレー循環】
 実際大規模な大気の循環について調べてみると、赤道と極との間での直接的な熱の交換といった循環をしていない事がわかる。赤道付近で上昇した空気は、緯度にすると30°前後の所で早々と下降してしまうという。ここで下降してしまった空気は、一方はさらに極方面をめざすものの、赤道方向へ戻る流れもあるという。つまり緯度0℃を中心として北緯または南緯30℃付近との間に大気の循環があるのだ。
 この大気の循環を提唱したのはジョージ・ハドレーという人物なので、一般的にはハドレー循環(注)といっている。この大気の循環は地表では東よりの風となるが、我々はそれを貿易風といっている。


【ウォーカー循環】
 さらに、低緯度地方に限って言うなら、東西方向にも循環があるという。こちらは、陸と海洋の熱に対する反応の違いによるもので、ウォーカー循環というそうだ。考えてみるとエルニーニョ現象とかラニーニャ現象とかを時折聞くが、この循環のしくみに関わるようである。


【異常気象は理論から外れた場合..?】
 大気の循環は気象に多大な影響を与えている。先のエルニーニョなどは異常気象が報じられる時に良く聞く言葉である。毎年繰り返されているパターンから外れた時に、外れたらこうなるんだよと警告を受けているような気がする。今年の冬はいかに? いつもの年より早い段階での根雪の様な気がするので、どこか外れたかな?といった感じを抱いている。たとえば身の回りにある機械がネジ一本はずれているだけで不具合を起こすのに似ていると...。紹介した写真は12月11日の半蔵金でのもの。モノトーンの世界に、落ちずに冬を迎えた柿の実のオレンジ色が鮮やかである。

注:ハドレーはこの循環が貿易風だけでなく、偏西風の原因であるとも考えた。



<写真撮影:2005.12.11>  2005年 地理の部屋と佐渡島。


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