【雪は恵みの..】
大量の雪は恨めしいが、一方で恵みの雪でもある。平野部のそれはたいして役には立たぬであろうが、山間部において蓄えられた雪は違う。森林と共に天然のダムとなるからだ。
意外だが春の日本海側の晴天率は低くない。やがて水田は水を大量に必要とするが、そんな時にこちらの川は晴天続きの中でも水量が多い。この頃の雪融け水は温かな水ではないものの、川の流れを満たし、そして水田を潤してくれるのだ。
【中越地方の山々では】
山古志や小千谷の山間部においてももちろん同様のことが言える。棚田や養鯉池への水の供給源となってくれる。こちらの山々は豊かな森林に覆われている。冬期間降り積もった雪は、溶けた後一挙に流れ出るものもある一方で、地中にしみ込み伏流するものもある。思いの外高いところまで田や池が作れるのはまさに森と雪のおかげ。雪は生活上の不便を与えはするが、一方で苦労に報いるだけの水を提供してくれていると言える。
【利雪の見通し?】
克雪という言葉が雪国では良く語られるが、利雪という言葉も最近よく耳にする。冷たい雪をなんとか有効利用できまいか?そんな雪国ならではの課題であるが、色々模索はあるようである。下に紹介した秋田県横手市の取り組みなどは、そんな例の一つである。
【森があってのこと】
最後になるが、そんな天然のダムとしての雪も、緑に覆われた健全な山があってのこと。地肌がむき出しのままでは恵みどころか、雪崩や土砂崩れの原因となるだけだ。山間部を捨て置けないのは、二次的・三次的な事までを考えてのことである。
山の管理はそこに住まう方々が自然の摂理に従順に、森や棚田を維持・守ってきたからである。天然のダムを守れ。こう考えると、地域の人々が戻れる復興を願わずにはいられない。
▼興味があるようであれば..。
横手市第3次総合計画HP 第1章 雪と共に生きるまちづくり
http://www.yokoteshi.com/yokote/3-sisei/5-keikaku/11-sougou.htm
森林総合研究所HP 所報 「森林の多面的機能」開設シリーズ
http://ss.ffpri.affrc.go.jp/shoho/n32-03/032-3.htm
宮崎の農業農村整備HP
天然のダム機能を持つ中山間地の棚田
http://www.pref.miyazaki.lg.jp/nousei/nouson/nn/tanada.html
<写真撮影:2005.10.11 栃尾市田代> 2005年 地理の部屋と佐渡島。
今朝の雪氷防災研究所のサイトでは田代は下記のような数値が出ていました。
栃尾田代
標高423m
積雪深203Cm
積雪重量492kg/m2
日時2005-12-18 22:50
長岡市は朝から風雪模様。佐渡など沿岸部は風もここ以上のものと思われます。つらい朝。つらい一週間の始まりのような気がしますが、頑張るしかないですね。
こんな時こそ時間的ゆとりを持てるような行動が必要なのかも知れません。今朝は5時20分起床。6時頃から除雪開始の予定です。