第 4127回や第 4431回で取り上げた夢の太陽電池の可能性があるグリーンフェライトが久しぶりに記事になってい ました。その余りの素晴らしさに惑わされて期待したのですが、あれから殆ど話題にならなかったのでやはり無理 だったのかと諦めていましたが、まだまだ動いているようです。
経産省が「酸化鉄太陽電池技術研究組合」の設立を認可、2014年度まで の製造法開発(ロールツーロールを想定)を目指す
経 済産業省が2012年12月12日に、
・ 技術研究組合法に基づき、新しい技術研究組合3つの設立を認可した。と発表 したとのことです。
(ニュー ス記事)
・ 経産省、3つの技術組合を認可 エネルギー・環境分野で(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS12032_S2A211C1EE8000/
(経 産省のサイト内ページ)
・ エ ネルギー・環境分野の研究を行う3つの技術研究組合の設立を認可し組合設立数が62になりました
本件の概要
経済産業省は、技術研究組合法に基づき、12月4日付けで「技術研究組合北九州スマートコミュニティ推進機構」及び 「酸化鉄太陽電池技術研究組合」、本日付けで「エコマリン技術研究組合」の設立を認可しました。
「技術研究組合北九州スマートコミュニティ推進機構」は、平成21年の技術研究組合法改正の成果として、当省所 管組合で初めて「サービス分野」の研究を行う組合です。経済産業省は、引き続き、本組合制度を通じ、民間企業の 研究開発・事業化を支援してまいります。
・ 酸 化鉄太陽電池技術研究組合(略称:鉄太陽電池組合)の概要
・・・略
・ 事業内容:
酸化鉄化合物「グリーンフェライト」が持つ
・ 光吸収特性
・ 光伝導効果
を応用して、赤外線領域から動作する安価・高効率な酸化鉄太陽電池の早期実現にむけ、試験・研究を行う。
・ 目標・方針:
安価なPN接合形成技術(塗布型、ロールツーロール方式を想定)を、 2014年度までに開発する。
そして同技術の開発後に量産化技術を検討し、事業化に向けた工程を決定する。
・ 事業費:2012年度に3,060万円
グ リーンフェライトを用いる太陽電池の開発については、2011年6月に岡山 大とベネッセHDが連携協定を結んでいましたが、今回の技術研究組合設立により開発体制が拡大されれば、実用化 の時期が大幅に近づくのでは、と期待が高まります。
kWあたり100ドルという価格が本当に実現できるものなのかは分かりませんが、も し実現すれば文字通りのエネルギー革命をもたらすと思われるので、今後の取り組みに強く注目・期待したいところ です。
こういうのが本物になってくれれば原発問題なんか一気に解決しそうですが果たしてどうなるのか。なんとか本物に なってほしいですね。それにしても事業費3000万というのはちょっと少なそうな気がするのですが、民間では海のも のとも山のものとも分からないものには資金が集まらないでしょうね。
国の予算をつぎ込んで一気に勝負をつけるなんてことはできないものなのでしょうか。失敗した時のリスクを負 う者がいないんでしょうね。
いずれにしても、まだ消えてなかったことだけでも喜びましょう。
どうなるか!