電気自動車がいよいよ本物になりそうな雰囲気になってきましたが、まだまだ電池が能力とコストで足を引っ張っており全面的な電気自動車の時代が来るのかどうか難しいところです。
今のところはリチウムイオン電池が本命のようですが、能力的には無理がありそうです。やはり、とんでもない技術革新が起きるのを期待するしかないのでしょうか。
それでも、リチウムイオン電池より可能性のありそうな電池もあるようです。
自動車分野でも実用化段階に近付いている、高エネルギー密度の亜鉛-空気電池 2003.2.3
…略
以下では、電気自動車の再評価につながる可能性を持ち、実用化段階にも入りつつある亜鉛-空気電池の開発状況を紹介する。亜鉛-空気電池のエネルギー密度は既に200Wh/kg水準に達している。電気自動車開発のなかで実用化され、ハイブリッド車用電池にも多用される見込みのニッケル水素電池の65Wh/kg、リチウムイオン電池の110Wh/kgよりも高性能である。…以下略
かなり古い日付の記事ですがトヨタが目を付けているとの噂もあるそうです。リチウムイオン電池より高性能というのが驚きです。こんなものもあるんですね。こうなってくると、電池のブレイクスルーも意外と近いのかもしれません。
もう一つ、太陽光発電に使う電池も動いているようです。
NAS電池の生産増強 日本ガイシ 小牧に113億円で新工場
日本ガイシは28日、蓄電能力が大きい「NAS(ナトリウム硫黄)電池」の生産能力を、現在の年産9万キロ・ワットから、2010年度に年産15万キロ・ワットへ増強すると発表した。自然エネルギーを使った発電所の建設が進んでいる欧米への販売も拡充する。
NAS電池は、風力や太陽光で発電した電力を蓄電することで、一定の出力を確保しにくい自然エネルギーの供給を安定化させることができるため、需要が急増している。
日本ガイシは、NAS電池の主力工場の小牧事業所(愛知県小牧市)に、新工場を建設し、10年6月から生産を始める。名古屋事業所(名古屋市瑞穂区)にある部品工場も小牧事業所に集約する。投資額は113億円。
日本ガイシのNAS電池の売上高は、07年度は133億円で、販売先は国内が9割を占めた。欧米で風力、太陽光発電所の建設が増加していることから、10年度には海外売上比率を5割に拡大し、売上高も350億円まで引き上げる。
NAS電池は、鉛蓄電池の3倍の蓄電能力を持つのが特徴で、量産しているのは世界でも日本ガイシだけだ。
国内の大規模工場でも、割安な深夜電力をNAS電池に蓄電し、昼間に放電することで、電力コストを削減する取り組みも広がっており、大幅な需要拡大が期待できると判断した。(2008年7月29日読売新聞)
これも家庭用の太陽電池と独立したシステムとして各家庭に設置される時が来ることを期待したいものです。
しかし、どちらにしてもこれらの電池が本物になるのはまだまだ先なのでしょうね。
一日も早い実現が待ち遠しい!