第2677回で取り上げたシュワルツェネッガー知事が又しても環境問題に取り組んでいます。
FujiSankei Business i.より
ガソリン比率を削減 加州知事、義務化へ行政命令 2007/1/20
米カリフォルニア州のシュワルツェネッガー知事は18日行政命令に署名し、乗用車燃料に占めるガソリンなど化石燃料の比率を2020年までに10%以上削減することを義務付ける規則の策定を指示した。このような規則は世界初という。
ガソリン比率を削減し、エタノール混合燃料や燃料電池など、環境負荷が小さい代替燃料の普及を促すのが狙い。同知事は、排ガスによる環境汚染や外国産原油への依存の危険性を指摘した上で「いかにクリーンな未来を確保するか、加州が先例を示し続ける」と意気込みを語った。
自動車用燃料に占めるガソリン比率を10%削減すると、州内の代替燃料市場は3倍以上に膨らむとともに、技術開発が促進され、雇用創出にもつながると期待している。
カリフォルニア州は06年、地球温暖化につながる温室効果ガスの削減を義務付ける法律を全米で初めて制定。温室効果ガスの排出量を20年までに25%削減する目標を掲げている。
ガソリン比率削減を定める規則は、この目標達成に向けた具体策の一つ。 (シリコンバレー 時事)
シュワちゃん頑張ってますね。もしかして大統領も狙っているのでしょうか。それにしても、このところバイオエタノールの話題が多いですね。
同じくFujiSankei Business i.より
エタノールブームでトウモロコシ高騰、養豚農家が悲鳴 2007/1/16
代替燃料として注目を集めているエタノールの増産ブームに養豚農家が悲鳴を上げている。豚の飼料であるトウモロコシがエタノールの原料として使われるため価格が高騰、採算が合わなくなってきたからだ。
さらに今年に入って穀物大手のカーギルは4工場を新設、年間1億ドルの増産を目指すことを明らかにした。
これに加え、37州の知事で構成するエタノール振興知事協会は2010年までに年間120億ガロンのエタノールを企業に消費させることを議会に求めた。・・・中略
アイオワ州の養豚業界は過去3年間、毎月、利益を計上してきた。だが、業界アナリストは「トウモロコシ価格の高騰でこの冬でそれは終わるだろう」とみている。
アイオワ州立大のジョン・ローレンス経済学教授は「養豚業界が行き詰まれば、豚肉の供給が細り、価格も上って消費者に跳ね返るだろう」と懸念している。(ワシントン フィリップ・ブレイシャー)(USA TODAY)
食糧や飼料を使うのは勿体無いですね。日本でそれに答える技術が動き出したそうです。
同じくFujiSankei Business i.より
木くずからエタノール バイオエタノール・ジャパン・関西、世界初の商業生 2007/1/15
大手ゼネコンや商社など5社が共同設立したバイオエタノール・ジャパン・関西(大阪府堺市)は16日から、廃木材などを原料に、燃料用エタノールの生産に乗り出す。木質系バイオエタノールの商業生産は、世界で初めてという。
生物資源からつくりだすバイオエタノールは、温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)の排出量を抑制できることから、世界的に注目が集まっている。日本でも、政府が推進する「バイオマス・ニッポン総合戦略」のなかで、自動車燃料などへのエタノール利用を重点施策に位置づけており、今後、着実に普及するものとみられている。・・・中略
同社では建設廃木材、木くず、剪定(せんてい)枝などを原料にして、ガソリンに混合する燃料用エタノールを初年度約1400キロリットル製造する。これを手始めに生産能力の増強を図り、将来的には年間約4000キロリットルを製造する計画だ。・・・中略
【用語解説】バイオエタノール
トウモロコシやサトウキビ、廃木材などバイオマス資源を使って作り出したエチルアルコールのこと。原料を細かく砕き、発酵させてアルコールを抽出する。一般的には原料が確保しやすいトウモロコシなどが用いられる。
バイオエタノールは、植物資源を使っているため燃料に混ぜて燃焼しても、この分は二酸化炭素を排出したことにはならない。地球温暖化防止に向け、自動車燃料として急速に普及すると見込まれ、日本では2010年度に50万キロリットル(原油換算)の導入を目指している。
アメリカの量とは比べ物にならないようですが食糧を使うよりは良さそうです。しかし、用語解説にある植物資源を使っているから二酸化炭素を排出したことにならないというのはどうも私には納得が行かないものがあるのです。
二酸化炭素は現実に排出されるのですからそれをなしとするのは誤魔化しとしか思えない私はおかしいのでしょうか。どうもこの考え方には裏がありそうな気がしてしょうががありません。
どう考えても、本当に二酸化炭素を出さずに発電できる太陽光発電の方が優れていると思うのです。そう思いませんか。
考え過ぎでしょうか!