柏崎刈羽原子力発電所の黒い煙を最初にテレビで見たときにはドキッとしましたが、その後の問題なしとの発表で安心したものです。ところが、どうやらそんなものでは済まないようです。どうも、とんでもない問題が隠れているように思えます。
YOMIURI ONLINEより
東電、柏崎原発に自前消防車配備へ…消火の遅れ受け 7月19日
新潟県中越沖地震で東京電力柏崎刈羽原子力発電所の変圧器から出火し、消火作業に手間取った問題を受け、東電は19日、同原発内に自前の消防車を配備する方針を固めた。
東海地震の想定震源域にある中部電力浜岡原発には2台の消防車が備えられているが、東電は、原発は火災発生の可能性が低いとして消防車は置いていない。柏崎刈羽原発については、国際原子力機関(IAEA)が2005年に防火対策の不備を指摘していた。
今回の火災は、16日午前10時13分の地震発生直後に起きた。所内の消防団が消火を試みたものの、地震の影響で消火栓につながる配管が破損して思うように水が出ず、初期消火に失敗した。119番通報は地震発生から14分後の10時27分に行ったが、柏崎市消防本部から到着した化学消防車などが火を消し止めたのは、出火から約2時間後の午後0時10分だった。
その間、火災は事実上、放置され、黒煙が立ち上る様子がテレビの映像で流れ続けた。今後は所内の消防団が消防車を出動させ、素早く消火できるような体制作りを急ぐ。
東電は、火力発電所には万一の火災に備えて消防車を配備している。
同じくYOMIURI ONLINEより 7月21日
原発の消火体制不十分、化学消防車配備は5社のみ 中越沖地震
新潟県中越沖地震に直撃された東京電力柏崎刈羽原子力発電所で火災が発生した問題を受け、原発など原子力施設を保有する国内11社が20日、施設内の消火設備や連絡体制に関する緊急調査書を経済産業省原子力安全・保安院に提出した。…中略
各社の調査書によると、全社が原発に自衛消防組織を設置している。ただ設備については、8社が施設内に消防車を配備していたが、化学消防車があるのは原発を持たない日本原燃も含め5社にとどまった。消防署への専用回線を備えているのは4社の原発だけだった。…以下略
驚きましたね、まさか原発に消防車が配備されていないとは、要するに火事は想定されていなかったんですね。何でも連休で消火班の人員も少なかったそうです。道理で消火が遅れたはずです。
それにしても、原発とは火事も出ない程安全であるとの自信があったというのも怖い話です。地震にもそれほど危機感は持っていなかったと言うことなのでしょうか。我々素人とプロの原発に対する認識度はそれ程に違うということなのでしょうか。
果たして、この刈羽原発の被害は発表されている程度で済んでいるのでしょうか。もしかしたら修復不可能な程のダメージを受けているのじゃないかと勘ぐってしまいます。
と言うのも、柏崎市長の停止要求が余りにも早かったことで、政府・東京電力で修復不可能の判断がすでに付いていてそれが漏れると大変なことになるので、前もって、市からの要求として停止するとのシナリオを書いたのじゃないでしょうか。
そんなことを思わせる対応の早さに何となく胡散臭さを感じてしまったのは私だけでしょうか。
しかしながら、考えようによっては、今回のこの問題は太陽光発電にとっては追い風になるかもしれません。
と言うのも、今までは、私も、原発に対しては核融合によるエネルギー問題の全面解決を期待していたので、敢えて反対はしてこなかったのですが、その可能性も見えてこないし、ここまでもろいとなると賛成には回りにくいものがあります。
大方の方が今回のことで日本のような地震王国では、原子力の施設を人間の力で制御するのは無理があるとのじゃないかとの考えを持ったのじゃないでしょうか。
そうであるならば、いよいよ太陽光発電の出番でしょう。特に太陽光発電には今回のような地震で停電になっても昼間に少しでも発電していれば自己電源として使える分散型としての強みがあります。
我が家の太陽光発電には1500Wまで使えるコンセントがモニターの横に備え付けられているので停電になれば発電さえしていれば、モニターで連系から自立に切り替えることにより使えるようになります。
これだけでもお湯を沸かしたり炊飯器を使うことも出来るはずです。停電により何も使えないよりずっと有利です。100VなのでIHなどは使えませんが、電熱器ならつかえますから簡単な煮炊きは問題無さそうです。
問題は水ですが、これは井戸を掘っていれば、トイレなども対応可能です。こうして、自己電源と水源を用意している家庭が多ければ多いほど今回のような地震にも耐えやすくなるでしょう。
将来どうなるか分からない原子力に莫大な金をつぎ込むよりその金を太陽光発電の買取に回した方が災害にも強く、環境にも優しい世界に貢献する日本をアピールできるはずです。
是非、やって欲しいものです!