どんな企業や組織でも一生懸命働い て組織を引っ張っているのは2割、平均的な働きが4割、そしてぶら下がっているのが2割でありその比率はほとん ど変わらないと良く言われます。
私も自分の仕事せずを棚にあげて仕事をせずにぶら下がっている人たちを非難したものです。そういう私も 蔭では同じように非難されていたのかもしれません。
しかし、どうやらこれは生き物すべてに同じような法則があるようです。何とも興味深い話題がありまし た。
「国際派時事 コラム・商社マンに技あり!」より Dec 19, 2012
カテゴリ:これは、お もしろい 最近ビビッときた囲み記事が、これ。
≪働かない 「働きアリ」 がいる!?
常に一部は仕事に 「出遅れ」
新たな性質 北大チーム 発見≫
「働かない働き蟻」 といっても、ほんとに全然働かないわけではなくて、群れのなかで働き手が少なくなると働き始める。
群れのなかで、つねに一定 の割合の蟻が、出遅れてノンビリしている (ように見える) 。
日本経済新聞 平成24年12月15日夕刊1面の囲み記事。北海道大学の長谷川英祐准教授のグループ研究だそうだ。
≪よく働くアリと働かないアリを別々に しても、再び同じ割合で、働くアリと働かないアリに分かれた。≫
すごく共感できた。人間の 群れだって、正常な群れは働かないひとがつねに一定の割合でいるものではないか。
われわれ総合商社の職場 だって じつは、なぜかあんまり席にいない人とか、明らかに仕事のないひととか、必ずいるんだな。
そういうひとだって、働く ときは働く。
まぁ、それが生き物の本性 にかなった あり姿だということですね。
つねに100%稼働の群れ というのは、想像しただけで怖いと思いませんか。
それって、大躍進か文化大 革命の群衆のよう、というか、暇になってはいけないと進軍あるのみの軍隊というか。
生物が100%稼働するイ メージとしては、異常繁殖したトノサマバッタが飛び荒れて草木を食い尽くす蝗害(こうがい)状況とか、顕微鏡の 下で一斉に分裂を繰り返す黴菌(ばいきん)とか。
やっぱり、100%稼働っ て、病的なんだろうな。
必要な仕事の量は乱数のよ うにブレる。
「つねに100%稼働」 の群れがいるとすれば、それは明らかにムダな仕事も大量に行っているのだろうし、そしてぎゃくに、ほんとうに必 要な仕事の量が増えたときには対応できずに群れが危機に陥る。
研究者を検索したら、長谷川英祐博士 (理学) の自己紹介 があった。
ページの後半をみると、研 究テーマのなかには
「はたらかない働きアリは なぜいるのか? 疲れる集団の社会生理学」
とか 「ヨモギヒゲナガアブラムシはなぜあんなに色が多様なのか」とか「グッピーのメスは連続的にオスと出会ったとき一番いいオスを選ぶか? 1回しか取れない回転寿司の論理」とか、興味深いものがいろいろと。
たぶんこれも、神さまの謎 にせまるひとつの道なのかもしれませんね。
神さまや天使たちも、きっ と100%稼働じゃなくて、だからこの世界にはとんでもないハプニングが尽きないのかも。
長谷川英祐博士は、サング ラスをかけるのが好きで、アルファロメオを愛し、映画鑑賞は年に50~60本ということだそうで。
前だけじゃなくて、横にも 斜めにも跳んでる生き方、共感しますね。あらわれかたは異なるけれど、ベクトルはぼくも似たところがあると思い ます。
成程、100%は 怖いというのは納得できますね。働かない2割がその組織の余裕というのも良いですね。こういう説にもっと早く出 会っていれば私ももう少し余裕をもって仕事ができたかもしれないと反省します。
それにしても生き物って面白いですね。どんなことにも無駄がないのが無駄の効用でしょうか。他の生き物は そんなことを意識せずに自然に生きているのでしょうから、人間もこういう精神で余裕を持って生きた方が気楽で しょうね。妙に頑張って生きようとするからいらない摩擦が起こる。
余りに必死になって生きてきた人類が地球にはびこったことが地球に害をなしていると考えると面白いですね。
やはり余裕が 大事!