先進国の出生率の低下が深刻なようです。日本や中韓も同じですが、これは人類の抱える基本的な問題なのかも。
その抱える問題が移民問題にも影響を与えているようです。人類はどこへ行くのでしょうか。
宮崎さんが取り上げてくれています。それにしても、世界の人口は増えすぎているというのに先進国は減っているというのには何かの意味があるのかも。
「宮崎正弘の国際情勢解題」より 令和六年(2024)2月16日(金曜日)
通巻第8134号 <前日発行>
先進国が軒並み出生率を低下させているが
何れ国家の衰退と分裂を助長し、移民が国を乗っ取る懼れはないのか?
日本の新生児は2024年2月15日のNHKニュースで、726000人(23年の推定値)、出生率は1・2とでた。
この日本より出席率の低い国が韓国、台湾、香港である。2022年統計で韓国の出生率は、なんと0・78だった。
中国などでも同じ傾向が続いており、日本より低いと推定される。因みに台湾の出生率は、2023年度のCIA推計で1・09,香港は1・23。G7(先 進七カ国)の出生率を見ておくと、フランスが2・02,米国1・84,英国1・63,ドイツ1・58,カナダ1・57,イタリア1・24(このCIA統計 では日本は1・39で実態より高い数字だった)。先進国が日本よりやや高いのは移民が押し上げているからである。
韓国国立青少年政策研究所が2月14日に発表した調査結果では「結婚が必要だ」と考えている十代の若者は10人中わずか3人だった。また「結婚したら子 供を産むことが不可欠だ」と考えている若者はわずか19%だった。この韓国の調査は2023年の5~7月、全国の小中高生7718人を対象に実施された。
なぜかくも急激に若者たちの価値観が変化したのか。
韓国の男子で「結婚は義務である」と考えているのは、2012年の82.3%から23年には39.5%まで減少した。女子学生は 63.1 パーセントから 18.8 パーセントに減少した。
彼らの約81.3パーセントは、男女は結婚せずに同棲できると信じており、91.4パーセントは外国人との結婚に反対せず、あまつさえ52パーセントが同性婚を認めている(『ジュスト・ファクツ・ディリー』、2024年2月7日)
人生観、結婚観、家庭、家族の価値が激変している。同じ傾向は日本でも認められているが、韓国ほどではない。
▼女性は強い男性に憧れ、こどもを産みたいと熱望した時代
世界史の興亡を振り返ると、強い男性に憧れた女性が、婚姻状態を抜きにしても、強い男性に抱かれ、たくさんの子を産んだ。それによって国力が富み、国民はエネルギーに満ち溢れ、新しい文明を築いた。ヨーロッパ文明はそして築かれたのだ。
適者生存が原則である。
この歴史の原則を適用すると、出生率の低い国は衰退せざるを得ない。逆に出席率の高い、ベトナム、インド、インドネシア、パキスタンなどはこれからも逞しく成長をつづけるということになる。
出生率の低さを補う政策が移民である。
民族単位を除外すると、欧米先進国は、その国内で人種に逆転が起こる。端的にいえばアメリカの白人人口比率はまもなく過半を割り込む。いまでさえ、国内は分裂しているが、この傾向に拍車をかけ、国内戦争を勃発しかねないだろう。
国家の衰退と分裂を助長し、移民が国を乗っ取る懼れはないのか?
アメリカはとうにワスプの国ではない。コアパーソナリティが変わったのだ。
そして、この移民が、アメリカでは有権者登録をいとも簡単にできる。移民の奨励とは民主党政権の票田であり、選挙予測をいっそう難しくしている要因である。
イーロン・マスクはXへの投稿で、(1)不法移民は「連邦選挙での投票を妨げられない」、(2) 「投票するために政府発行の身分証明書は必要ない」、(3)民主党は「有権者を輸入している」と書いた。
有権者登録に政府発行の身分証明書や市民権の証明は必要がない。
「公共料金請求書」や「銀行取引明細書」でも法律を遵守するには十分なのである。連邦法と全 50 州の法律では、連邦選挙に有権者登録するには米国市民であることが求められており、連邦法は有権者登録のために市民権を偽って登録することを禁じている。
ヒスパニック系の13%は、2013年に有権者登録をしていたことを認めた。不法移民の 14% が2012 年に有権者登録をしていたことを認め、9% が 2012 年の米国大統領選挙で「間違いなく投票した」と述べた。
国勢調査局は米国に不法移民による成人がおよそ2,000万人いると推定している。
そのうちのわずか5%が投票したとしても、連邦選挙ごとに100万件の不法投票が投じられることになる(なるほどこれがバイデンの秘密兵器か)。
不法移民の民主党への偏った投票は、違法か合法かを問わず、米国移民組に無料の医療、恩赦、市民権を与えるという民主党政治家の言動と一致している。
移民2,900人を対象とした2012年の世論調査では、62%が民主党員、25%が共和党員、13%が無党派だった。
移民が当然として定着して人類が人種や国に関係なく混じり合い仲良く暮らす時代なんて来ないのでしょうか。人間って憐れですね。