団塊の世代のつぶやき

誇れる日本を取り戻そう

ドイツ

2007年02月28日 | 太陽光発電

  

昨日も取り上げたドイツでまたまた大規模な太陽光発電が始るそうです。

  Greener Worldより

  ドイツで4万キロワットの太陽電池発電所プロジェクト

  ドイツザクセン州ブランディスに、40メガ(4万キロ)ワットという巨大な太陽光発電所を建設するプロジェクト、「ヴァルトポレンツ(Waldpolenz)ソーラーパーク」がこの2月からスタートした。40メガといえば、中堅モジュールメーカーの1年分の生産量だ。

 太陽光やバイオマス、風力による発電事業を手がけるユーヴィー(juwi)グループが約3年をかけて建設するもので、完成は2009年末の予定。ソーラーパークが建設されるのは軍用飛行場跡地。建設予定面積は110ヘクタール、サッカー場200面分だという。

 モジュールは、ファーストソーラーがドイツ国内で生産する薄膜太陽電池を使う。建設費は13000万ユーロ(約200億円)。完成時の年間発電量は4000万キロワット時で、1万世帯分以上の消費電力に相当する。フィードインタリフ制度により、全量が33.1837.96ユーロセント(53.160.7円)で電力会社に販売される。

う~ん、元飛行場の遊休地とはいえこの巨大なソーラーパークには若干の違和感も感じる。ドイツでは冷戦終了、東西統一によって不要になった軍用地がいろいろなプロジェクトに転用されている。その意味では、これは平和の配当といえるかも。

  参考:40-Megawatt-Solarpark entsteht

      イメージ

 第2600回で取り上げたオーストラリアの施設にも驚きましたがこれも凄いですね。リンク元に画像もありますから是非見てください。
  こういうのを見せられると、昨日のドイツの原子力排除が本気だろうなぁと納得させられるものがあります。
  そして、それだけに日本の取り組みの情けなさを感じずにはいられません。日本のメーカーが一生懸命に増産して、それは日本に設置されること無く海外で設置される。地球のことを考えればどこで設置されようと同じなのでしょうが、何ともスッキリしません。
  いずれ、世界から日本は何をやっているんだと非難される時が来るような気がしてなりません。

全く、情けない!


ドイツ

2007年02月27日 | エネルギー 環境

  昨日は、温暖化をエセ化学という説を取り上げましたが、これは、第2657回でドイツの失敗として紹介した説にも通じる環境派への逆風でしょう。
  しかし、ドイツの強い意志はそんなことで揺らぐことはなさそうです。

  EICネット → 海外ニュース 

  ドイツ 「未来は原子力を必要としない」政務次官が、脱原発の重要性を訴える

  ドイツ連邦環境省のミュラー政務次官は、115日、ドイツの電力供給が、将来、原子力発電の利用がなくても可能であることを強調するコメントを発表した。・・・中略

  「学術的な研究により、最後の原子力発電所が閉鎖される2020年以降も、ドイツにおける電力供給は安定することが示されている。これは、再生可能エネルギーによる電力供給の増強とエネルギー効率の改善によって成功する。原子力発電の利用の延長は、分散型の賢明な解決手段を先送りにし、投資を遅らせることにしかならない。学者や全ての連邦議員団の代表者は、既に、原子力発電では、気候問題は解決できないことを確認している。

現在11%を占めている再生可能エネルギーによる電力供給は、2020年までに25%を大幅に超えることが見込まれている。ドイツ航空宇宙センター(DLR)の予測では、今後10年で、この割合は倍以上になる。これにより、ほぼ全てのドイツ国内の原子力発電所による電力生産は、代替されることになるであろう。・・・中略

 未来の電力供給は原子力発電を必要としない。時代遅れの原子力エネルギーによる危機に身を晒す必要はない。そして、将来世代のために、これ以上、放射性廃棄物の山を築くべきではない」【ドイツ連邦環境省】

 私など原子力発電が良いか悪いかの判断が付かずどちらかと言えば折角作ったものを捨てるのも勿体無いから現状維持も仕方ないかなという程度の消極的な賛成派といえそうですが、このドイツの原子力排除の意志の強さには考えさせられるものがあります。
  日本の場合は、環境の為というより儲けの為に原子力発電所の建設に群がる政・官・財の考えを変えさせることが難しそうです。彼らの日本の未来より自分の利益には勝てそうもありません。その点、ドイツは大したものです。何が違うのでしょうか。

 その利権に囚われない考え方の良い例がもう一つありました。

  FujiSankei Business i.より  2007/2/21

自動車税 CO2排出量を基準に 独、温暖化防止で変更検討

  ドイツのティーフェンゼー運輸相はこのほど、自動車税の課税基準を、従来の排気量から二酸化炭素(CO2)など有害物質の排出量に変更する意向を示した。地球温暖化につながる温室効果ガス排出削減のため、環境技術の開発や環境車への買い替えを促すのが狙いだが、独メーカーはエンジンと電気モーターを併用するハイブリッド車開発で後れを取っているだけに、トヨタ自動車など日本勢のシェア拡大につながる可能性もある。

 同運輸相は独紙への寄稿で、「自動車メーカーは環境のために、より多くのことをする必要がある」とした上で、「最終的には消費者が利益を得る」と、課税基準変更の意義を強調した。また、ガブリエル環境相は「今年末までに変更は可能」と述べ、早期導入に意欲を示した。

 欧州連合(EU)欧州委員会が自動車メーカーに対し、新車の排ガス規制を義務化する方針を示すなど、欧州では温暖化防止のため自動車の排ガス対策が注目度を増している。

 一方、独メーカーはハイブリッド車開発で後手に回っており、同国では環境政党の90年連合・緑の党のキュナスト院内総務が先に、独メーカーが環境重視へ方向転換しなければ、トヨタのハイブリッド車を買おうと呼び掛けて物議を醸している。(ベルリン 時事)

 凄いですね、ここまでやりますか。これが逆に日本の政府が日本の自動車メーカーの不利になるようなことだったら実行することは絶対に出来ないでしょう。この差は何なんでしょう。
  2050年にこの差の結果はどう出るか。

又しても、楽しみです!


エセ化学

2007年02月26日 | エネルギー 環境

  第2711回などで取り上げてきた地球温暖化については大半の人々がそれを受け入れる状態になって来ているのじゃないでしょうか。
  しかし、所詮は未来のことであり本当かどうかは分からない。反対論の面白いものがありました。

  田中宇の国際ニュース解説より

  地球温暖化のエセ科学 2007年2月20日  田中 宇

  ・・・略

  なぜ、温暖化問題はエセ科学が主流になっているのか。誰がそれを企図しているのか。それは、次回の記事で考察するが、かいつまんでいうと「イギリスを中心とする先進国が、発展途上国の成長率の一部をくすねるために考えついたのが、地球温暖化問題である」というのが私の分析である。この分析は、すでに一昨年に書いた2本の記事で展開しているので、早く知りたい人は、とりあえず「欧米中心の世界は終わる?」「地球温暖化問題の歪曲」を読んでいただきたい。・・・以下略

  「欧米中心の世界は終わる?」より

  ・・・略

  欧州経済統合が進み、東欧の企業が西欧市場で自由に商品が売れるようになると、西欧の経済成長が東欧に奪われ、西欧の優位性が失われる可能性がある。二酸化炭素排出を規制すれば、発電や自動車の走行といった石油やガスの利用のコストが上がり、その分、経済発展が阻害される。西欧は、東欧に対して排出規制の足かせを強制することで、西欧が東欧より金持ちで政治力も強い状態を、より長く続けることができる。

▼途上国の発展を遅らせる温暖化対策

このことを世界的に普遍化して考えると、地球温暖化問題は、先進国が発展途上国の追いつきを阻止するという政治的な効果を持っていると感じられる。先進国は、経済の中心が製造業から金融業などサービス業に移行しており、二酸化炭素を排出する時期は過ぎている。だが、これから経済成長しようとする発展途上国は、二酸化炭素をより多く出す製造業が頼りである。・・・以下略

 成る程ありそうなことですね。しかし、温暖化がエセ化学としても石油資源などの枯渇はどう考えるのでしょうか。
  運良く、温暖化が無かったとしても2050年頃に石油や
鉱物資源が枯渇してしまったら温暖化どころの騒ぎじゃなくなりそうです。
  ここは温暖化に便乗して太陽光など自然エネルギーへの移行を促進させた方が未来の地球の為になりそうです。

だまされても良いじゃないですか!


我が家の水道代

2007年02月25日 | 日記・その他

  第2698回で我が家の悩みである水道代の節約が期待に反して増加していたことを書きました。
  どう考えてもおかしいということで水道メーターを見てみると何処も使っていないはずなのにゆっくりと回っています。やはりどこかで水漏れしていると考えた方が良さそうです。
  そこで、水道局に電話して点検をお願いしました。早速担当者が来てくれたのですが、何と、そのときに限ってメーターが止まったままなのです。そこで、今度は水道業者の人にも見てもらったのですが、そのときもかすかに動いているようだがこの程度では何処が漏れているか探すのは無理ということでこれも解決できませんでした。
  もう一度、水道局の担当者に来て頂いて調べてもらいましたが、やはり症状が出ず、分からずじまいでした。
  しかしながらどうにも納得が行かず、その後もメーターのチェックをしていると、夕方にはメーターがまわっているのです。どうやら時間帯で症状が出るようです。夜などの水圧の高い時に回るのなら納得できるのですが、水圧の下がり気味の夕方に症状が出るというのも納得が行かないものがありました。
  そこで、水道管の通っているところで土が湿っているところはないかと点検してみました。台所の流しの外の地面がどうも湿っているような気がしたので掘ってみると噴水のように土の中から水が噴出しました。やはり漏れていたのです。
  良くみてみると、それは水道でなく、エコキュートからの温水の管でした。何故だか分かりませんが、温水管のつなぎ目から時間によって大きく噴出したり、殆ど止まったりとしているようでした。
  やはり、原因はあったのです。直ぐに業者に電話してあくる日の午前中に修理してもらいました。こんどこそ節約の効果が出るはずです。次回の点検日が楽しみです。

  それにしても、一体何時頃から漏れていたのか。これもここに書くようになってその余りの高額に愕然としたことで節水を考えたのが良かったようです。もし気をつけていなかったら疑問を感じることも無くずっと気が付かないままだったでしょう。不幸中の幸いと喜びましょう。
  今になって考えるとエコキュートのモニターにその症状は出ていたようです。と言うのは、今年になって風呂の準備をするころに湯量の目盛りが一つ減って3つしか付いていないことが時々あったのです。確か、去年の寒い時でもそんなことは無かったので、「おかしいな!1年ちょっとしか経っていないのに早くも効率が悪くなったのだろうか」と疑問を感じていたのです。しかし、まさかそれが漏れが原因とは想像もしませんでした。
  やはり、何かの症状には必ず原因があるということに又しても思い至らされました。全く、頭悪いったらありやしない。

まぁ、結果良ければ全て良しとしましょう!


三菱

2007年02月24日 | 太陽光発電

  第2458回でパワーコンディショナーを取り上げた三菱電機、第2660回で諫早工場での増産を取り上げた三菱重工の三菱グループも太陽光発電に力が入って来たようです。

  三菱太陽光発電システム → ニュースリリース

  2007215日 開発No.0704

世界で初めてワイヤ放電加工で太陽電池用ウエハーをスライス 「太陽電池用シリコンの放電スライシング技術」を開発

  ・・・略

  標準的な150mm角サイズの太陽電池用シリコンウエハーをワイヤ放電加工でスライスすることに世界で初めて成功しました。

現在主流のマルチワイヤソー加工に比べ、シリコンブロックから薄いウエハーを狭い切り代でスライス加工してシリコンを有効利用し、シリコン素材を有効に活用できる可能性が期待されます。・・・以下略

 これでコストダウンが進めば良いのですが。

  FujiSankei Business i.

  三菱重工、欧州で太陽電池 150億円投じ来年にも工場着工 2007/2/22

 三菱重工業は21日、2008年にも太陽電池の生産工場を欧州に建設する方針を明らかにした。需要が拡大しているドイツ、スペインを軸に立地の選定作業を進めている。建設費は約150億円の見通し。同社が海外で太陽電池を生産するのは初めて。将来的には欧州で数カ所の生産拠点を建設したい考えだ。

 国内でも第1工場のある長崎造船所諫早工場(長崎県諫早市)内に第2、第3工場を建設する予定で、欧州工場は4番目の工場となる。・・・以下略

 重工が急激に増産に乗り出しましたね。しかしながらこれもどうやらヨーロッパへの対応のようですね。三菱グループが力を入れるのは大歓迎ですが、日本向けでないのがなんとも複雑です。
  このままでは本当に日本は取り残されそうです。

もう望みが無いのか!


瀬戸大橋マラソン

2007年02月23日 | 坂出

  昨日、ちょっと触れた東京マラソンのニュースを見ていて、以前第298話第1225回で書いた瀬戸大橋マラソンや瀬戸大橋ウォーキングがどうして実現されないのだろうかと残念な思いに囚われてしまいました。
  東京マラソンも魅力的ですが、瀬戸大橋マラソンもそれに劣らないだけの魅力はあるのじゃないでしょうか。世界中から何万人の人が毎年集まり瀬戸内海国立公園の中を橋の上を走る抜けるなんてそう簡単に経験できることじゃないですよ。
  それに、一年中瀬戸大橋ウォーキングが出来ることになれば瀬戸大橋は世界の観光地として売り出せるのじゃないでしょうか。

  なんて、夢みたいなことを考えていたら面白い記事を見つけました。何と、来年の瀬戸大橋開通20周年記念行事のアイデアを募集していると言うのです。メールでの応募も可能ということだったので早速香川県のHPに行ってみました。

  香川県

  瀬戸大橋開通20周年記念事業のアイデア募集

  瀬戸大橋は、来年(平成20年)4月10日に、開通20周年を迎えます。

 香川・岡山両県では、これを祝うとともに、この機会に、瀬戸大橋の利用が一層進み、両県をはじめ中国・四国地域の交流・連携がさらに盛んになるよう、橋を管理する本州四国連絡高速道路株式会社などと連携して、平成20年に記念事業の実施を計画しています。

そこで、両県民をはじめ多くの方々の意見をお聞きして、よりよい事業にしていくため、記念事業のアイデアを募集します。・・・以下略

 ということで早速応募しました。もちろんマラソンとウォーキングの両方です。皆さんもアイデアを応募してみてはどうでしょう。

さてどうなることか!


東京都

2007年02月22日 | エネルギー 環境

  

2050年に向かって遅々として進まない日本政府の対応にはがっかりさせられますが、東京都が動き出しそうです。

  電気新聞より 219日付

東京都の「省CO2プロジェクト」が本格始動-温室効果ガス排出量、2020年までに25%削減へ

  東京都の「カーボンマイナス東京10年プロジェクト」が本格的に動き出した。温室効果ガス排出量を2020年までに00年比25%削減することを目指し、副知事を本部長とする全庁的な組織「カーボンマイナス都市づくり推進本部」を設置した。このほど第二世代バイオディーゼル燃料の実用化に向けた企業との共同プロジェクトの実施や、100万キロワット相当の太陽光・熱の利用方法を検討する有識者会議の発足を決めるなど、具体策を打ち出し始めた。・・・中略

  また、太陽光発電・熱利用を推進するため、学識経験者や電力・ガス会社などで構成する「太陽エネルギー利用拡大会議」の発足を決めた。3月に第1回会議を開く。・・・以下略

  東京都、2016年までに太陽光100kW分導入へ-利用拡大会議、来月初会合(2)

  東京都は2016年までに、100万キロワット相当の太陽光エネルギー導入を目指す。一般の戸建て住宅やマンションなどを主な対象に、太陽光発電設備と太陽熱利用設備の設置を促す。導入方法を議論する「太陽エネルギー利用拡大会議」を設置し、来月に初会合を開催。議長には環境局長が就き、メンバーは東京電力や東京ガスのほか、学識経験者や住宅メーカー、発電設備業者らが務める。

  100万キロワットですか、ちょっとピンときませんが現在の東京都の数字がありました。

  グリーンビジネス.comより

  東京都が2016年までに太陽光で100万キロワット分

  ・・・略

   05年の都内の太陽光発電出力は、2万6878キロワット。都が示した100万キロワットのすべてを太陽光発電だけで達成するのではなく、太陽光発電に比べてエネルギー効率が約5倍といわれている太陽熱を積極的に活用することで多くをまなかう方針だ。太陽熱利用については中国とドイツが先行しており、両国の現状に詳しい学識経験者も同会議に参加する。・・・以下略

  太陽熱を含めてと言うことですが、どちらにしろ太陽のエネルギーを利用することには大賛成です。

どうやら16年の東京オリンピック招致をにらんだ政策のようです。オリンピックなど馬鹿げていますが、魂胆はどうであれ太陽光発電の促進が図られることは大歓迎です。東京が動き出せば政府も黙ってはいられないのじゃないでしょうか。
  地方も東京都に負けるかの意気でどんどん独自に太陽光発電の促進を図ってもらいたいものです。
  石原知事も東京マラソンを開催するなど選挙とオリンピックを睨んでの魂胆といえどもその実行力で太陽光発電を一気に増やしてもらいたいものです。

もしかしたら動き出すかも!


電気自動車

2007年02月21日 | エネルギー 環境

  今日も2050年繋がりです。第2710回にリンクしておいたバックキャスティングは何時もの市民のための環境学ガイドバックキャスティングとは何か 02.11.2007で見つけたものです。「バックキャスティング将来のあるべきの社会の姿を想定し、そこから現在を振り返ることで、そこに辿り着くために今後必要となる行動を考え実施する手法」だそうです。

ここにそのバックキャスティングの手法で考えた「車の燃費は、2050年までに現在の10倍にする」という興味深い考え方がありました。

 ・・・略

 ガソリンエンジン車ではなく、ハイブリッドにしたところで、余り効率的でもないので、やはり純電気自動車にする必要がある。それだけで、約3倍は稼げる。

B君:後は簡単で、車重を落とす。都内などを見ていると、自家用車に乗っているのは、一人だけの場合が多い。基本的に、1.5人(=一人+子ども一人)乗りの車にして、多人数で乗る場合には、それを複数台つなげばよい。2050年までには、そんな技術だってできるだろう。1.5人乗りの車の車重を400kgにできれば、それだけで3倍ぐらいは稼げる。これで合計9倍にはなる。もうちょっとでOK

C先生:あとは、発電効率を上げる。電源側の努力。ガスタービンと水蒸気タービンのコンバインドサイクルがすべてになれば、それだけでも、効率がかなりアップして、総合的に10倍が可能になるのではないか。・・・中略

B君:電気自動車は、なかなか普及しない。やはり航続距離が短い。電池の開発が必要不可欠。

C先生:電池の開発にいくら努力しても、2050年までに余り進歩しない可能性すらある。電池の開発には長い長い歴史があって、半導体技術のように、必ず進歩するとは言えない部分が多い。となると、なんらかの社会的システムを入れて、欠点を補う必要がある。

A君:もっとも単純なのが、カーシェアリング。人口減少が起こる地域なら、市内に多くの充電可能な駐車場を作る。東京都内の人口は減らないかもしれないですが、なんとか駐車場を多数作って、そこに上述ような小さな車を駐車しておく。それをSuica(Icoca)やEddyのようなカードを差し込めば使えるようにする。もしも、電気が不足してきたら、どこかの駐車場に入れて、車を変えれば良い。

B君:電気自動車の場合、フル充電にするには、相当な時間が必要だけれど、半分程度までの充電で良ければ、そんなにも時間は掛からない。だから、駐車場にある車の電池が全部空になっているという状況は起きない。

A君:誰かがどこかに乗り捨ててしまうという状況は、誰が使っているかが分かっていて、しかも、そのような電気自動車は全てGPSを装備していて、かつ、現在位置を通報する通信機能があるので、まず起きない。

B君:いまなら携帯の電波などでいくらでも管理が可能。・・・以下略

 やはりクルマは第2703回でも書いたように電気自動車が本命のようです。しかし、電池の進歩は難しいようですね。となると、ここは今の時点の能力の電気自動車を如何に上手く使うかと言うことになる。このカーシェアリングも面白そうです。
  兎に角、一日も早く電気自動車を普及させることと太陽光発電が2050年を乗り切る本命だと思うのは私だけでしょうか。

やはり、2050年を見てみたい!


世界市長会議

2007年02月20日 | エネルギー 環境

  又しても2050年続きです。

  東京新聞より

  2050年までに80%削減 温暖化防止で世界市長会議

 地球温暖化防止の取り組みを話し合うため京都市で開かれている「気候変動に関する世界市長・首長協議会」は17日、温室効果ガスの排出量を2050年までに1990年のレベルから80%削減することを目標に掲げた共同宣言を発表した。

 宣言は「各都市の成功例や経験の情報を共有し、効果的に対策を推進する」とした上で、すべての国に京都議定書以降の枠組みについての国際交渉で、1990年の排出量レベルを2020年までに70%に、さらに50年には20%にまで減らすことを求めている。

 また、ほかの自治体に独自の削減目標設定や協議会への参加を働き掛けるとしている。

 会見したドイツ・ボン市のベルベル・ディークマン市長は「厳しい目標だが実現のためにあらゆる努力をしたい」と話した。

同協議会は11カ国の15都市で05年に発足し、日本からは京都市が参加。今回の宣言は18都市が賛同した。(共同)20070217 2029分)

 昨日の国立環境研究所の発表を見ていなかったら80%削減なんてとんでもないと思っていたところですが、本気になれば可能と思えるだけにこの共同宣言を是非実行して欲しいものです。
  後43年か、これを見届けるには103歳になっています。これは、かなり厳しそうです。私としては72歳前後で終わりかなと予感していますので見届けるのは夢になりそうです。せめて取り組みの動きが始っていれば良いのですが。尤も、そのときにスタートしていなければ2050年は地獄かも。

益々、おもしろそう!


CO2の7割減

2007年02月19日 | エネルギー 環境

  昨日に続いて2050年の面白い記事がありました。いよいよ2050年が面白くなってきました。

  asahi.comより

  CO2の7割削減、成長維持しても「可能」 20070215

  国立環境研究所などの研究チームは15日、2050年の日本の二酸化炭素(CO2)排出量について、産業構造やライフスタイルの転換などを進めれば、生活の質や経済成長を維持したままで、1990年より70%少ない「低炭素社会」を実現できるとする研究成果を発表した。ただし、技術変革のスピードアップが不可欠とし、長期的な地球温暖化対策の必要性を訴えている。

 50年の日本の人口を約1億人、経済成長率1~2%、水素自動車など現在開発途上の技術が利用可能になったと想定して推計した。

 都市機能集約や自動車から公共交通機関への利用転換、省エネ技術普及などでエネルギー使用量を40~45%削減。石油や石炭からバイオ燃料、天然ガスへの転換、風力や太陽光発電導入を加速することでCO2の70%減は可能と結論づけた。必要な費用は国内総生産(GDP)の1%程度、年6兆7000億~9兆8000億円と見積もっている。

 実現には社会構造転換やインフラ整備などの長期戦略が必要なため、同研究所の甲斐沼美紀子・温暖化対策評価研究室長は「いま日本の進むべき方向を決断しなくてはならない」としている。・・・以下略

  参照:国立環境研究所 → 2050日本低炭素社会シナリオ:温室効果ガス70%削減可能性検討~

    バックキャスティング

  今すぐやるべきことをやれば2050年危機も克服できるということですね。それにしても、都市機能集約や公共交通に太陽光発電と私がこの部屋で日頃から主張していることが全て含まれています。やはり考えることは同じと言うことです。
  これほどはっきりしていることをやらない日本政府の怠慢は追及されるべきです。

いよいよ2050年が面白い!


金属資源枯渇

2007年02月18日 | エネルギー 環境

  資源の枯渇は石油だけでは無いことが話題になっています。値段の高騰に伴って最近は電線などの盗難がよくニュースになっています。
  どうやら金属資源の枯渇は本当のようです。

  Yahoo!ニュースより

  <金属資源>中国などの消費続けば50年までに枯渇

BRICs諸国と呼ばれる中国やインドなどの経済成長が現在のまま続くと、銅、鉛、亜鉛、金、銀など多くの金属資源が2050年までに枯渇するとの予測を物質・材料研究機構がまとめた。同機構は「このままでは地球規模での経済発展を賄えない」と警告している。(毎日新聞)

  物質・材料研究機構なんてのがあるんですね。早速調べてみました。

 独立法人物質・材料研究機構 → プレスリリース 

 2050年までに世界的な資源制約の壁

各種金属資源の将来消費予測を実施、

消費量が2050年までに現有埋蔵量の数倍を超えてしまう金属が多数あることを指摘

 ・・・略

 2050年までの累積で現有埋蔵量の数倍の使用量が予想される金属は、銅、鉛、亜鉛、金、銀、錫、ニッケル、マンガン、アンチモン、リチウム、インジウム、ガリウムである。このうち、銅、鉛、亜鉛、錫、金は経済成長がある段階に達すると一人当たりGDPの増加に対して減少する傾向が現れているが、それでもBRICs諸国の使用量の増大は大きく現有埋蔵量を突破してしまう。

銅、鉛、亜鉛、金、銀、錫、ニッケル、アンチモン、インジウムは埋蔵量ベースと呼ばれる技術的には採掘可能だが経済的理由などで採掘対象とされていない資源の量までも超過してしまう。

特に、金、銀、鉛、錫の累積使用量は2020年の時点で現有埋蔵量を超えることが予想される。・・・以下略

  なんだかとんでもないことになりそうですね。こうなると第2656回で取り上げた2050年は地球と言うより人類にとって大変な年になりそうです。文明なんてのんきなこと言ってる場合じゃなさそうです。資源は無くなる温暖化はピークを迎える。果たして人類はどうなっているのでしょうか。

ある意味楽しみです!


給電システム

2007年02月17日 | エネルギー 環境

  営業途中に車の中で昼寝をしますが、今の時期なら暖房、夏なら冷房の為にエンジンを掛けたままです。日頃から環境問題を取り上げているくせにそれを辛抱するほどには人間が出来ていません。それでも気になってエンジンを切るとあっという間に冷気で凍えそうになって寝れたものじゃありません。人間なんて(私だけでしょうか)勝手なものですね。
  これが、電気自動車だったら何時バッテリーが切れるか心配でおちおち寝ていられないのじゃないでしょうか。そんなことを思っていたら面白い記事がありました。

  FujiSankei Business i.より

  エンジンかけず冷暖房 トラック用給電システム 東電・日野、07年度実用化 2007/2/14

  東京電力と日野自動車は13日、トラックのエンジンをかけずに冷暖房を行える「外部電源式アイドリングストップ冷房システム」を2007年度に実用化すると発表した。トラックの運転席に装置を設け、駐車場に設置された給電スタンドから系統電力を供給して、冷暖房を行う。

 両社は05年8月から06年10月まで、東神トラックステーション(神奈川県大和市)に給電スタンドを設置し実証試験を展開したところ、エンジンをかけて冷暖房を行うアイドリング時に比べ、二酸化炭素(CO2)の排出量を約97%低減できることが確認できた。

 車載用の装置は、07年度以降に販売される日野自動車のトラックに搭載し、既存の車両にも取り付けられるようにする。給電スタンドは、ドライバーが休憩や宿泊の目的で利用する全国40カ所のトラックステーションに設置。非接触式ICカードで認証を行い、請求処理などを自動的に行う。

 実証試験による燃料消費コストは、アイドリング時が1時間当たり140・4円に対し、システムは2・5円で済んだ。実用化時には、給電スタンドの利用料金が発生するため、実質的にはアイドリングに比べ半分以下の料金設定を目指す。

運輸部門の05年度のCO2排出量は、90年度に比べ18・1%増加している。このためアイドリングストップなどによる対策が求められている。

 面白いことを考えるものですね。これで安心して仮眠ができるというものです。尤も、この装置を日本中に設置してもらわないと営業途中の昼寝には利用できそうもないですね。しかし、これは電気自動車の装置として使えば面白いのじゃないでしょうか。どこにでもこの装置があればバッテリーの能力が無くてもいつでもどこでも充電できるので安心です。

どうせならトラックも電気自動車にしますか!


カネカ

2007年02月16日 | 太陽光発電

  生産量が少ないので現場ではお目にかかったことがないメーカーも増産にかかっているようです。

  日刊工業新聞より

  カネカ、薄膜太陽電池事業を国内外で強化

 カネカは薄膜太陽電池事業を内外で強化する。国内子会社のカネカソーラーテック(兵庫県豊岡市)にアモルファスシリコンと微結晶シリコンを一体化したハイブリッド構造の薄膜太陽電池を含む年産能力5万5000キロワットのセル工場を完成。タイのナレソン大学とは提携して東南アジアで本格展開に乗り出す。海外生産拠点では稼働しているチェコに次ぎ、メキシコ、ベトナムにもモジュール工場を建設するための事業化調査を始めた。

 カネカはアモルファス電池で最大のメーカーとして、これまで3万キロワット分のアモルファス電池(このうち1200キロワットは10%のハイブリッド型)を生産。今月からはカネカソーラーテックの年産能力を5万5000キロワットに増強し、08年には同7万キロワットに引き上げる計画を進めている。

5万5000キロワットのうち微結晶シリコンと一体化したハイブリッド型をまず2万5000キロワット導入する。

 参考:カネカ → カネカ太陽光創電システム

 参考:JPEA 太陽光発電協会 → 会員名簿

 シャープ・京セラ・サンヨーなどから比べると規模は小さいですがこういう企業が世界有数の規模になるためにはやはり日本国内市場の活性化が必要になるのじゃないでしょうか。
  何時の間にかシャープに次いで世界第二位に伸びてきたドイツの
QCellsのように国内の伸びに乗れば一気に成長することもありえるのですから。
  しかしながら、本当に国内は伸びているのでしょうか。面白い記事がありました。

 Yahoo!ニュースより

 住宅用太陽光発電市場は2010年に1,521億円に 富士経済

2131751分配信住宅新報

 富士経済は2月13日、住宅設備・建材市場を調査した「2007年版 住設建材マーケティング便覧」をまとめた。

 それによると、住宅設備市場では「オール電化」「省・創エネ(自然から作り出すエネルギー)」、建材市場では「セキュリティ」「高意匠性」をポイントとした商品の市場が拡大するとしている。特に注目の設備は、住宅用太陽光発電システムで、06年見通しが1,002億円に対し、10年は1,521億円(対06年比152%)と予測している。・・・以下略

 セルの値上がりと政府の取り組みから考えてここ2,3年はこれほどの伸びがあるとは思えないのですが流石に10年ともなるとセルの値下がりや上記のカネカなど下位メーカーの頑張りなどでその程度の伸びはあるのかもしれません。と言うかその程度の伸びでは世界の伸びに置いていかれるのじゃないでしょうか。

果たしてどうなっているか!


風力発電

2007年02月14日 | エネルギー 環境

  第1376回で取り上げた神鋼電機が風力発電機の小型を開発したそうです。

   日刊工業新聞より

  神鋼電機、出力300ワットの家庭向け小型風力発電装置を発売

 神鋼電機は一般家庭、公共施設向けのコンパクトタイプ風力発電装置を4月に発売する。定格出力は300ワットで、既存の「そよ風くん」シリーズで最も小型の760ワットタイプよりも、さらに小型化を実現。普及型として需要拡大を図る。価格は98万円で、初年度500台の販売を目指す。

ブレード(羽根)を3枚とし、従来機よりも1枚減らして軽量化した。ブレードの長さは1・2メートルで、風速2メートルから発電可能。耐風速は最大瞬間で60メートルの設計とした。同社はこれまで公共施設、モニュメント向けを中心に600機を納入してきた。低価格機を投入することで、発電機の分散設置のニーズにも応える。

 参照: 神鋼電機 → 小形風力発電装置 コンパクトタイプを開発

 どうやら第1376回で取り上げた20万円~30万円というのは実現していないようです。今回の小型で98万ですから価格はまだまだ高そうです。それにしても、今までが600機なのに今度は年間500台というのも怪しそうですね。
  住宅用太陽光発電の普及が苦戦している今、売電が出来ない風力発電の前途も厳しいような気がしますがどうでしょう。そんな私の予想が外れて少しでも設置が進めば良いのですが。
  いずれにしても、今の日本の政策では爆発的な普及は難しそうです。

予想が外れて欲しいものです!


売電価格

2007年02月13日 | 太陽光発電

  珍しく新聞2紙が社説で太陽光発電を取り上げていました。この冬の世界的な異常気象の所為でしょうか流石に電力会社に気を使って何時までも無視するのも不味いと思ったのかもしれません。

  YOMIURI ONLINEより

  2月11日付・読売社説(2)

  [新エネ発電]「増えるコストをどう分担する」

 発電に伴う二酸化炭素(CO2)排出量を、どう削減するのか。削減で増大する発電コストを、どう分担するのか。電力の地球温暖化対策を巡る問題点を整理しておく必要がある。

風力、太陽光など新エネルギーの活用を電力会社に義務付けている「RPS制度」に基づき、経済産業省が2014年度の利用義務量を今の約3倍の160億キロ・ワット時に引き上げる方針を決めた。・・・中略

 ただ、新エネ拡大には相当なコストがかかる。例えば太陽光の発電コストは1キロ・ワット時当たり約46円とされ、6円程度の原子力や石炭火力の8倍に上る。新義務量達成には全体で年1000億円以上のコスト増が伴うとも試算される。

 新エネ導入に熱心なドイツは、風力、太陽光による電気を、発電原価で買い取ることを電力会社に義務付けている。その総額は、05年で約4000億円、1世帯当たり月245円になる。

 日本の電力会社にとって、コスト増がRPS分だけなら、利用者に転嫁しなくても吸収できる範囲だろう。・・・中略

  RPSに加え排出権購入となると、経営は大きな影響を受ける。ドイツのように、温暖化対策のための一般国民の負担が、現実の課題になってくる。

 電力自由化が進展し、現在、規制料金が適用されているのは、家庭用など販売電力量の37%しかない。将来は値上げが避けられないとしても、負担は公平に負うべきだ。交渉で料金が決まる大口需要家だけを有利にしてはならない。

 

 NIKKEI NETより

 社説 <環境と経済を考える>新たな発想で自然エネルギーの普及を(2/11)

 ・・・略

 ドイツは昨年、太陽光発電の設備容量で長年世界最大だった日本を抜き、トップに立った。風力発電の利用も日本とはけた違いに先行している。自然条件など導入環境が異なるとはいえ、政府が電力会社に自然エネルギーによる電力買い取りを義務づけ、それに伴うコスト上昇分を電気料金に上乗せすることを認めるなど制度対応が進んでいるからだ。

 日本では、新エネルギー等電気利用法(RPS法)によって、自然エネルギーの利用目標を設定、電力会社に達成を求めている。政府はこの目標を2011年度の122億キロワット時から14年度に160億キロワット時まで拡大する方針だが、コスト増は電力会社が独自に吸収する仕組みだ。一方、一般住宅への太陽光発電の普及に効果を発揮していた公的補助は打ち切っている。

 風力発電は国内での好適地に限りがあり、今後も無限に増やすことはできない。だが、太陽光発電は日照時間にも恵まれた日本では拡大余地が大きい。技術面でも原料であるシリコンの使用を大幅に減らしコストを削減したパネルや集光、太陽追尾の設備と組み合わせたパネルの開発が進み、新たな可能性が広がっている。補助金漬けにしてはいけないが、家庭や事業所への太陽光発電の導入の背中を押すような公的支援を考える必要がある。・・・以下略

 やっと「RPS制度」も取り上げていますが、その少なさを表立って批判するところまでは行かないようです。やはり電力会社に遠慮しているのでしょうか。それでもやっとドイツの例を出して太陽光発電の普及の為に買い取り価格に触れています。
  私が知らないだけかもしれませんが、今までは、この買い取り価格を取り上げたことはなかったように思います。マスコミがこのことをもっと国民に知らせることにより世論が沸きあがればドイツのような売電価格が実現するかもしれません。
  日本の太陽光発電の爆発的な普及にはこれしかなさそうです。

マスコミよ頑張ってくれ!