営業で田舎の方を廻っていた時に驚いたのが、空き家の多さです。大きな立派な屋敷に誰もいないので近所で聞いてみると、あそこはおばあさん1人で、入院しているとか都会に住んでいる息子さんに引き取られたとかの返事が返ってきたものです。
そのときの感覚では1割程度はそんな家があったような気がします。その上、残りも老夫婦だけの家が沢山あり、いずれは無人になるのだろうなぁと思ったものです。
農家が多いだけに跡継ぎも無く、このままでは10年も経てば日本の農業はどうなるんだろうと暗澹とさせられたものでした。
その空き家の率は1割どころじゃないようです。
四国新聞社 | 香川のニュースより 2010/03/23
香川県が発表した2008年の住宅・土地統計調査で、居住世帯のない空き家は県内総住宅数の16・0%に当たる7万1400戸に上り、過去最高を更新したことが分かった。空き家率は全国5番目の高さとなっており、県統計調査課は「独居老人が施設に入るなどして不在になるケースに加え、マンションなどの需給バランスの崩れも増加の原因と考えられる」としている。
調査は、住宅や居住世帯の実態を把握するため、1948年から5年ごとに総務省が実施。今回は08年10月1日に行った。県内では、抽出した約2万2千戸を対象に住人の有無などを調べ、空き家の割合などを推計した。…中略
また、調査のたびに増加している高齢者(65歳以上)のいる世帯は、15万8400世帯で全体(37万2700世帯)の42・5%を占めている。中でも高齢者の単身世帯は増加率13・3%の3万3300戸と増加が顕著となっており、同課は「今後も高齢化を原因とした空き家の増加はさらに進む」と分析している。
これは果たしてどの位まで進むのでしょうか。2軒に1軒が空き家なんてときも来るかもしれませんね。こうなると、以前も書いたように、老人は市街地のマンションなどに住んでもらい、路面電車など公共交通の完備したコンパクトシティ(第2888回、第3635回)を早急に目指すべきではないでしょうか。
そして、余った郊外の土地は企業による大規模農業などに有効に使ってもらい食糧自給率を上げるのです。これなら人口減少に見合った自給自足に近い生活も可能になって来るのじゃないでしょうか。
エネルギーも太陽光発電を主体としたもので自給自足すれば日本の未来も意外と明るいような気がします。
明治維新の頃の3000万人とは言いませんが5000万人くらいで幸せに暮らす日本人なんて良いじゃないですか。食糧もエネルギーも自前で賄うのんびりした社会です。
そうは思いませんか!