ポケベルの次は日本製のトランシーバが爆発だそうです。製造は日本ではないようです。
宮崎さんが取り上げてくれています。トランシーバーもまだいきのこっていたんですね。こうなると、スマホもいずれはこんな仕掛けが当たり前になるのかも。恐ろしい時代になりそう。
「宮崎正弘の国際情勢解題」より 令和六年(2024年)9月19日(木曜日)弐
通巻第8418号
二度あることは三度ある
今度は日本製トランシーバーが爆発、死傷450
9月18日、レバノン各地で今度はヒズボラ戦闘員らが使用していたウォーキー・トーキー(トランシーバー)がベイルートの葬儀会場などで爆発した。死者20,重軽傷が450名で、ポケベルより爆発力が強かった。
これは「ICOM IC─V82」で、日本のメーカー「アイコム」が欧州子会社で製造したもの、ただし数年前に電池の不具合が見つかり、製造を打ち切って いた。このウォーキー・トーキーはイランの革命防衛隊とヒズボラが共有していたところからイランからの配給品ではないか。
アイコムは京都が拠点の通信機器メーカーで最新のウォーキー・トーキーや個人のハム無線などの機器大手である(2023年から京都と東京の本社二社体制)。
9月17日のヒズボラ戦闘員の2800名の死傷の「武器」となったポケベルは、台湾のゴールドアッポロ社がハンガリーの提携先にOEMで製造させたもの で、「AK924ペイジャー」と呼ばれる。台湾本社CEOの許清光は「ハンガリーのBAC社が製造、これまでに10万台が出荷されているが、レバノンへ輸 出された記録はない」とした。
さてイスラエルはなぜこの時期に大規模な、遠隔操作によるヒズボラ攻撃に打って出たのか。英米筋はタイミングの読み違えであり奇襲攻撃を受けた直後なら合法性を問われることもなかったから「イスラエルの失敗、フライングだ」と批判している。
だがイスラエルから見れば、北部国境からすでに住民六万人を待避させており、ヒズボラの攻撃は近いと踏んでいた。奇襲直前の状況だとネタニヤフ政権は軍事的に判断しており、総合的作戦の承認を9月17日の閣議で決定していた。
もう一つの疑問はなぜヒズボラだけにイスラエルは攻撃対象を絞り込んだかである。
レバノンは嘗てのフェニキア、首都ベイルートは「中東のパリ」と呼ばれた。地政学的には中東の要衝であるため列強の侵略、植民地化、信託統治が続き、宗教も入り乱れている。
大統領はキリスト教マロン派から、首相はスンニ派から、国会議長はシーア派から選ばれる政治構造となっており、ほかにギリシア正教、アルメニア教会、イスラム教ドルーズ派がある。後者はイスラエルとの連携があるとされる。
ヒズボラの強敵はおなじくシーア派の武装組織は「アマル」だ。
しかしこの間の動静は伝わっていない。アマル(レバノン・レジスタンンス=「希望」の意味)はヒズボラより古く1974年に親シリア派世俗イスラム団体として発足しており、各派との内ゲバを繰り返しながら、いつしかヒズボラが急進、勢力を二分していた。
アマルは国会活動を重視して武装闘争をやめ、国会128議席のうち、13議席を占める。 ヒズボラ軍事部門の壊滅的な打撃を、アマルはいかに評価しているのだろうか?
ともかく「二度あることは三度ある」。
次はいつ、どこで??
ポケベルも製造元はハンガリーのようです。こうなると、どこで何が仕掛けられているか分からないですね。大量生産品には何が仕掛けられているか分かりません。
令和六年(2024年)9月20日(金曜日) 通巻第8419号
ボケベルOEM製造のハンガリー企業は幽霊会社だった
贋物はブルガリアで生産、爆薬が仕掛けられたらしい
ヒズボラの通信網壊滅、主力戦闘員数百が死傷した。このようなハイブリッド軍事作戦が、これからの戦争の特色となる。ハッッカー、フェイク情報のレベルを超えた、実験的な戦法が普遍化する兆しかもしれない。
ヒズボラの主力軍事力を混乱に陥れたのち、9月19日からイスラエル空軍はレバノン南部へ大規模な爆撃を始めた。
9月17日、レバノンのおけるポケベル一斉爆発は、台湾「ゴールド・アポロ」社の製品と言われた。台湾企業は三年前にハンガリーのBAC社とライセンス契約を結び、名義貸しの立場だったとCEOが記者会見した。
世界のメディアは一斉にブタペストへ飛んだ。
BACの登記住所は、ペーパーカンパニーが何社も入っている幽霊会社だった。NYタイムズは「この会社はイスラエルの諜報機関が設立した」と報じた。またハンガリーのメデイアはポケベルのOEM生産はブルガリアの工場で製造されたと報じた。
日本のアイコムが製造したとされるウォーキートーキーは、すでに十年前に製造中止となった旧世代に属する製品だった。9月18日に一斉に爆発したトランシーバーである。
アイコムは偽造品対策のため、製品に特殊シールをはっており、それが無ければ贋物だろうと言う。おそらく精巧な偽造品、あるいは何処かで爆薬を仕掛ける改造工場があると想定される。
さて稲妻のように名前がでてきたブルガリア? ヨーグルトと薔薇と「リラの僧院」で有名だが、じつはNATO加盟以来、ブルガリアの軍事産業は2000倍もの大飛躍をとげており、ウクライナへの武器供給でも主力になっていた。
その上、ブルガリアは、イスラエルとの関係が良好である。
2018年三月、ルメン・ラデフ大統領はイスラエルを訪問した。この時、イスラエルは外国人が立ち入り禁止の「CERT」(コンピュータ・エネージー・ レスポンス・システム)の視察を許可している。さらに同大統領はイスラエルのシリコンバレーと言われるサイバーパークも訪問した。
同年6月、ブルガリアのボリコ・ボリソフ首相がイスラエルを訪問し、ドローンの共同開発で合意した。ちなみに同年一月にブルガリアを訪問した安倍晋三首相(当時)をソフィアの首相官邸に迎えたのもポリソフだった。
イスラエルは第二次大戦の最中にホロコーストを逃れたユダヤ人を救ってくれたブルガリアに近親観をもっているとされる。ブルガリアは古代スキタイの黄金文化が栄えた地域である。
やはり、スマホに爆弾なんてありそうです。それでなくてもバッテリーの爆発があるのですから。
もう通信機器を手放す時かも。その点、携帯を止めた極貧の私は安全かも。嫌な時代ですね。