◇ラ・ラ・ランド(2016年 アメリカ 128分)
原題 La La Land
監督・脚本 デミアン・チャゼル
出演 ライアン・ゴズリング、エマ・ストーン、ジョン・レジェンド、ローズマリー・デウィット、J・K・シモンズ
◇アイス珈琲をふたつ
つまりは、カフェでバイトしているエマ・ストーンは、この台詞をいつかいってやろうと胸を熱くしていたわけで、しかも、そのふたつの内ひとつは恋人のためのもので、自分だっていつか外で待ってる恋人のために持って出てやるんだ、みたいな情熱のかたまりになって、で、5年後まさにその夢は現実のものになって、夢のかたまりになってるウェイトレスちゃんに「アイス珈琲、ふたつね」と注文し、やっぱりサービスされるのをことわりチップか寄附かよくわからんけどとにかくお札を硝子の器に入れて颯爽と店を出るんだけど、そこでカートに乗って待ってるのは一緒に夢を追いかけていたはずの、しかも最後の最後に挫折していた自分を強引にオーディションへ引っ張り出してくれた最大の恩人であるライアン・ゴズリングじゃないんだよね。
まあ、この展開は好い。物語としても嫌いじゃない。
でもなあ、もともとミュージカルがよくわからないぼくは、この映画がなんでこんなに受けたのかがわからない。アカデミー賞のノミネート数とか凄すぎるのはなんでだっておもうんだわ。ていうか、サウンドトラックも凄い売り上げだとかって話だけど、いや実際のところ、いびきをかいてる観客も少なくなかったし、劇場で観てたら途中で退場していったお客さんとかいたし、エンドタイトルが始まった瞬間に何人も席を立ってたよ、まじで。だから、ぼくの感覚が変ってわけでもなさそうなんだけどな~。