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蜘蛛の巣を払う女

2021年12月28日 01時05分26秒 | 洋画2018年

 ◇蜘蛛の巣を払う女

 

 あまりにも普通の冒険アクションだった。主役が天才女性ハッカーのリスベット・サランデルっていうだけの話で、狂言回しだったはずの雑誌ミレニアムの編集者ミカエル・ブルムクヴィストは完全な脇に回されてるし、これまでの設定を踏襲しているだけって感じなんだよね。まあ、実は双子の妹がいて、とんでもないことに父親に16年間も近親相姦を強要されたことで逃げおおせた姉への憎悪が高まってるっていう設定にはなってるものの、なんだかなあ。

 画づくりは大したもので、ITを利用した車の遠隔操作やら監視カメラやら体温センサーやらまあありとあらゆるものがめまぐるしく登場してはくるんだけど、スピード感を増しているくらいの効果しかないように感じられちゃう。つらいな。

 リスベットを演じたクレア・エリザベス・フォイが上品すぎるってのもあるんだろうけど、もっと冷徹をとおりこした不感症気味ながらも熱血な感じが欲しかった気がしないでもない。彼女がそういう印象だからか、全体的におとなしい仕上がりで、もっと性的な異常さがあった方が『ミレニアム』のシリーズっぽいっておもうんだけどな。

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