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ガール・オン・ザ・トレイン

2021年12月29日 22時10分08秒 | 洋画2016年

 ◇ガール・オン・ザ・トレイン

 

 出だしで、ちょっと戸惑った。これってもしかしたらおもしろくないんじゃないかと。

 ま、そんな不安は途中で解消されたような気がしたんだけど、脚本が最後になってつまずいた。

 犯人の正体がわかってくるのがちょっと早いんだよね。

 まあ、エミリー・ブラントがいやまあこれでもかってくらい好演してて、アルコール依存症になっててそのせいで殺人を犯してしまったかもしれないっていう、もはやぼろぼろになった不安におののきはじめるあたりはけっこう気が入ってきたんだけど「あれれ、彼女の記憶が無くなってるときに暴力沙汰におよんでるって証言してるのってひとりしかいないじゃん」っておもったとき、謎が解けちゃう。

 レベッカ・ファーガソンとヘイリー・ベネッが絡んでるところで、謎が入り組んでる感じもしたけど「うん?ちょっと待って」って整理しはじめて、エミリー・ブランドが子供を産めないアル中女で元の妻、レベッカ・ファーガソンがエミリーの夫と浮気をして離婚に追い込んで子供を産んだ今の妻で、ヘイリー・ベネットがその二軒となりの子供の生まれない家のちょっと淫乱性の若妻で17歳のときに子供を産んだものの風呂で溺れさせちゃって亡くしてしまっていう過去を持ちながらもレベッカの赤ん坊の子守をしつつもしかしたらレベッカの夫と浮気をしているかもしれないっていう構造が見えてくると、結局のところ『悪魔の手毬唄』の恩田みたいなもんじゃないのかっておもっちゃう。

 こうなると、もうなにもかも見えてきちゃうんだよね。

 まあ、どうしようもない女好きのせいで、人生を翻弄されてしまう女たちの物語と捉えればいいんだけどね。たしかに、向こう三軒両隣のものすごく狭い世界の話で、せっかくエミリー・ブラントの世話をしているローラ・プレポンや、理解のありそうな女刑事のアリソン・ジャネイとかを配置してるんならもうすこし彼女たちを絡ませる脚本作りをすればよかったのにな~とはおもうよ。

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