Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング728.小説:小樽の翠640. 青い成熟

2023年05月06日 | field work

 アチキは、毎週小樽公園の定点スポット。スケッチを描き終えると眼前の中学校の3時のチャイムが鳴り、わーっと歓声が上がって生徒達がぞろぞろで出てくる。生徒達と逆の方向へ歩いてくるのが小春だった。
小春「背が伸びないかなぁー。成長期だから伸びるはずなんだけどさ。毎日鏡でチェックしているんだけどなぁー」
「でも、少し伸びたんじゃない。そんな感じもする」
小春「あのねぇー、私達のクラスで今恋人づくりが密かに流行っているの。これ秘密よ!」
「女の子に魅力を感じる年頃だもんなぁー」
小春「今ねえ、友達の夏樹に性教育してんの」
「寝た子を起こすという奴ですか・・・」
小春「寝かせないという奴。私の友達の夏樹は茂君を恋人にしようとしているのね。ところが茂君が女の子に興味がないのよ。でね夏樹が恋人になろうよ!』って茂君にいうわけ。すると茂君がススッとひくのよ。『女の子に馬鹿にされたくないですー』、なんていうわけ」
「まだ男に目覚めてないんだ」
小春「そうよ。だから目覚めさせちゃおうと夏樹がいうの。でね夏樹が茂君の胯間をスッと撫でたら勃起してんのよ。茂君が『よせ、女の子の前で恥ずかしいだろ』だって。ええっよ、私は笑っちゃう」
「たしかに女の子への関心より、男のプライドの方が先に成熟したんだろう」
小春「成熟の方向が違うよねぇー。でね茂君の成熟の方向を変えようとする作戦を決行したの」
「どんな作戦?」
小春「夏樹が茂君を校舎の裏へ誘って、好きだよってキスをして胯間を撫で撫でしたの。そしたら茂君は『よせ!、恥ずかしいだろ』だって笑っちゃう。でもねそんなことを繰り返しているうちに茂君は慣れてくるわけ。だから夏樹がこうするともっと気持ちいいよって茂君のペニスをにぎったの。最初は抵抗感があったけど茂君は少し気持ちよさそうにしていたの。そのうちなんか変な気分だなぁーっていうから夏樹が『二人でもっと悪いことしようよ』といって茂君のペニスの頭を撫でいたの。そしたら茂君がビクビクとして、思っいきり射精したのよ!。夏樹はやったあと大喜びだったもん」
「おや!、強引に目覚めさせちゃったわけだ」
小春「それから毎日茂君が夏樹に撫でてもらっているの。夏樹の体の中に入れる日は近いかなぁー。あのねえ夏樹は私と同じで小学校の時に初体験をしたんだって。でも彼は違う中学校へいっちゃったので今は一人なんだって。それで茂君に眼をつけたわけ。今度は茂君の初体験がお話し出来るといいなあ・・・」
そういって小春は、部活だといって体育館の方へいってしまった。
青い成熟か・・・・。
・・・
坂道をおりてゆくと、春の小樽港が広がっていた。
コメント
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