Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

PEN LIFE 1521. 元素変換

2018年01月22日 | diving

 昨年福島県に人口15,000人の研究都市をつくるという仕事に少しだけ携わった。だが渡された資料をみると何の研究をするんだいというあたりが希薄であり、というのも現代科学の先端研究を串刺しにしたテーマばかりだったからだ。人工知能、バイオ、防災、環境エネルギー、教育と、たしかにそれらは先端研究かもしれないが、わざわざ新しく街をつくらなくても、すでに日本の各大学で行われているテーマばかりだ。そんなのでわざわざ研究都市というのはつまらんなぁーと考えていた。

 それに10km程先には福島第一原発(F1)がある。核燃料を回収するロボティックスとか、あの漏れた核燃料を違う物質に変換するとか、効果的に放射能を除去する技術とか、そういった研究なら可能性は高いだろうけどと傍観していたわけだ。

 そうしたら元素変換という新しい考え方があった。プレスリリース配信社「PR Newswire」によると、ロシアの科学者Vladislav Karabanov氏、Tamara Sahno氏、Victor Kurashov氏らが、2016年6月21日スイス・ジェノヴァで大々的なプレスリリースを行い「元素変換」が可能であると発表した。彼らが発見した技術には3つの物質が必要。それは1放射性廃棄物、2鉄・ニッケル・銅・バナジウム・クロム・コバルト・マンガンといった変原子価を持つ金属、3(バクテリアの一種)硫黄細菌。これら3つを密閉された容器に入れるとすぐに元素変換が始まり、2~3週間もすれば、ポロニウム(原子力電池の原料)、ラドン(臨床医学)、水銀、金、プラチナといった元素に完全に変換されてしまうというのだ。

 そういう研究だったらF1の近くで行うことには意味が出てくる。F1がメルトダウンした核燃料を回収しながら、それが原子力電池の製造や金の精錬工場になったりするというのは有意義な考え方だ。ならばこんなものを加えながら新しい研究都市のコンセプトチャートでもつくろうかと考えた。提案すれば検討されるだろうな。また面倒な仕事が一つ増えた。

 話題は変わるが天気図では上海付近に低気圧が発生し時速55kmで日本の太平洋側に進みそうである。やがて関東地方太平洋側あたりに沿岸前線が生まれ、これに上海からの低気圧が本土と遠からず、近からずの距離を保ちながら太平洋沿岸を接近してくると東京は雪になる、ということを計算気象予報士さんのブログで学んだ。なるほど、こういうことなのかと思いつつ天気の行く末を眺めているのは面白い。だが京都は、北部が雪、南部は曇りのままか。

 

沖縄県儀志布島カメパラダイス

OLUMPUS E-M1,M.ZUIKO DG FISHEYE 8mm/F1.8

ISO200,露出補正-1,f/7.1,1/100

 


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