オショロコマの森ブログ5

渓流の宝石オショロコマを軸に北海道の渓流魚たちと自然を美麗画像で紹介します、

釧路川水系源流域ホロナイ川の渓流魚

2013-04-15 21:47:32 | 渓流魚、蝶、自然
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阿寒湖-屈斜路湖以南の釧路川水系にオショロコマは分布するか?
その1 ホロナイ川源流域  
20XX年9月22日(土)晴れ 午後は曇って急激に気温が下がった。

朝8時30分北見を出発。かねてより懸案であった阿寒湖や屈斜路湖の南側に多数ある釧路川支流群源流域でのオショロコマ調査に出かけた。

きっとオショロコマはいないと心の中では思いながらも一度は調査しなければと思っていた。

オショロコマの分布パターンやこれまでの知見から、きっといないと思っているだけに、かなりおっくうな調査行ではあった。

最上の峠を越え津別に入り北見相生から釧北峠を越えて阿寒湖畔へ出てセイコーマートで昼食用のおにぎりを買った。

弟子屈への横断道路に入り、しばらく行って右折し釧路川上流鶴居村へ至る荒れた林道に入る。

ほどなくひょうたん沼へ出て湖畔で沼を撮影。カヌーで釣り人が一組入っていた。カラフルなワッペンだらけの釣りマニアの軽自動車のミニバンが止まっていた。

ひどく荒れた、でこぼこ道をゆっくりゆっくり登り、やっと鶴見峠へ出ると雄阿寒岳が綺麗に見えた。


峠からしばらく下ってホロナイ 川源流へいたる林道を左折した。


500m 走るとホロナイ川源流のヒューム管橋をわたるがひどいチョロ川であった。


少しゆくとこの渓流の下流にいたる林道があり右折、あたりの自然度はとても低く、植林一色の林道を下ってゆくと再びヒューム管橋。

この上下を釣ったが小型アメマスと小型ヤマベばかりで数だけはとても多い。






あまりに小さい魚たちで一般的な釣りの対象になるサイズではない。思っていたとおりオショロコマはいない。

ヤマベの二年魚が少しいたが産卵行動でキズだらけだった。



  この項  続く



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群れ泳ぐ巨大なイトウたちを撮影

2013-04-14 13:08:25 | イトウ
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2013-3-30(土) 曇り~吹雪~曇り
群れ泳ぐ巨大なイトウたちを撮影

この日、土日を利用して孫たちと総勢7名で層雲峡一泊氷瀑祭り最終日を見物にいった。

ホテル朝陽亭の大型送迎バスが我が家のすぐそばで止まるのでそれを利用した。

13:30頃、北見を出発、30分ほど走ると留辺蘂を越えて温根湯にさしかかる。

ここの温根湯山の水族館のある一帯は道の駅で土産物屋や東洋一の鳩時計などがあり、15分のトイレタイムでバスが停車する。

私は15分でイトウの写真を撮ろうと決心。バスを降りて山の水族館まで急いだ。小走り5分で水族館の入り口に着いた。


入場券を買う人たちが10人ほど並んでおり、これに並ぶわけには行かない。

私は山の水族館年間パスポート(一年間に何回でも入館可能。)を遠くからかざして水族館に駆け込み、5分間、館内を大急ぎで撮影してまわった。

滝壺水槽、水面が氷った水槽、イトウの水槽を手早く撮影した。出口から出たのでは間に合わないので、また入り口に逆走、年間パスポートをかざして素早く水族館を出た。

バスまで5分、足早に歩いてぎりぎり出発直前のバスになんとか間に合った。

滝壺を下から見上げる水槽に群れ泳ぐオショロコマ。素晴らしい光景で初めて見たら度肝を抜かれるが、これは人工の架空の光景である。私は全道の主な水系を見て回ったが現実の世界ではこんな感じでオショロコマが群れている環境は見たことがない。


これが水面が氷る水槽にいる不評の養殖魚風情むきだしのヒネニジマス。哀れなヒレをみて下さい。


これが唯一のスター、ブラウン。しかし水カビ病に犯されていました。せっかくのアイデア水槽なので良型の美しいニジマス、アメマス、オショロコマぐらいは入れてください。




前回、新装山の水族館に対する不満を多々述べ、イトウさえ見せておけば良いとでも考えているのだろうか?と酷評したつもりであったが、考えが変わった。イトウさえ見せておけば良いのである。わー大きい。おっかない顔だ。たくさんいるね。すごいね。皆さん、大喜び、感激している。これで良いのである。すべて導入が大切で後のことはそれからゆっくりでよい。生き餌のニジマスを獰猛に捕食する光景を見せる企画ではイトウ釣り師たちが参考になると熱心に見にくるという。



以前の水槽のようにイトウが美しく見えることはなくなったが、そのかわりとても野性的にみえるようになった。これもまた良いかもしれない。
撮影条件の工夫でこの程度までは撮影できる。


2013-4-14(日)の北海道新聞によれば、昨年7月にリニューアルオープンしたばかりの新装山の水族館は、入館者が20万人を越え記念セレモニーが行われた。これはすごいことだ。どのくらい凄いかというと、従来、山の水族館の入館者は年間2万人程度であったが、新装オープン後は9か月余りでその10倍もが入館したのである。旭山動物園の水族館版になればよいと切に思う。担当の方は目一杯努力しています。一般の地元の方々のさらなるご協力も期待してもよいと思う。マスコミ、テレビの方々、これからも応援よろしく。管轄する北見市も人員や温泉水利用の飼育施設などに予算をもっとつけても良いとおもう。


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糞尿事件後の網走川水系B川復活

2013-04-13 09:39:36 | 渓流魚、蝶、自然
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2007-10-28 晴れ
とある不祥事で渓流魚が一夜で死滅した網走川水系B川源流域は復活したか?

2006年、とある信じられない不祥事(大規模牧場の大型屎尿タンクから糞尿大量流出)のために渓流魚のほとんどが死滅した網走川水系の渓流B 川に入ってみた。

あのおぞましい事故の後、一体どのくらい渓流魚が復活したのか自分の目で確かめたかったのだ。

結論からいうと、さすがに源流域はまったく魚がいなかったが、そのやや下流域では小型アメマス、ヤマベ1-2年魚を中心に魚が増え始めていた。

また生き残ったと思われるヤマベ、アメマスの成魚たちが海から遡上してきた♀アメマスや♀サクラマスと産卵行動を行ったことが確認された。

さらに下流域では遡上して産卵後に死んだシロザケが猛烈な異臭を放つていた。


しかし、このサケたちが森に微量元素を補給する重要な役割を果たしているのかと思うと、無惨に腐ったシロザケを見る目もかなり変わってくる。

今日はアメマスの写真を沢山撮った。 






エラ切り標識をされた個体がいた。























たまりがあると そこの上流域にアメマスたちが位置していて その後ろにヤマベたちがついているパターンが多かった。

普通はその逆のパターンが多いのだがこの川独特のものか、それとも時期的なものだろうか。



















本日の調査結果からは長期的にみると、恐らくこの川の渓流魚たちは復活するのではなかろうかと、やや楽観的な気持ちになったが、さて最終的にはどのようなことになるのだろうか?。





白斑に多少の着色傾向が見られるアメマス。


本日も水中で撮影させていただいた渓流魚たちは、すべて丁寧にリリースした。

PS: 2013-4-13  いったんは源流から下流域までウンコまみれになり、エラに排泄物の微粒子が詰まってほとんどの魚類が死滅したとされた渓流であった。岸辺にはおびただしい魚の死骸が浮き、もはや復活は絶望的にも見えた。 それから1年。 どっこい死の川にはなっておらずすごい勢いでヤマベ、アメマスが復活しつつあった。ダムのない川の強み、したたかさかもしれない。まずは一安心であるが、やはり一旦ウンコまみれになった川ということが頭のすみに強く残り、なんとなく足が遠のいて、いつもこの川は素通りしている昨今である。




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荒れ地のオショロコマ

2013-04-12 19:19:57 | 渓流魚、蝶、自然
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20XX.11.18   晴れのち曇 寒い寒い寒い
知床半島の荒れ地の地図にもない無名川に棲む多彩・野性的な外観のたくましいオショロコマたち。

朝8時に北見市を出発、知床に向かった。知床半島羅臼側へ抜ける峠には夜来の雪がかなりつもっていた。雪の峠をゆっくり走って越えた。

今日は、先日偶然知ることとなった知床半島の荒野(かなりの荒れ地)を流れる、名もない小さな渓流にオショロコマ調査に出かけた。

この小規模な細流は一般の地図にも出ていない不思議な無名川だ。

こんな川にもオショロコマは棲んでいた。しかも個体数が多い。オショロコマのたくましさにはまったく脱帽である。

まわりには数百mにわたって大きな樹木がない。こんな荒れ地にオショロコマがいてよいのだろうか。


よくみるとこの細流は川幅がとても狭いが故に夏場はうっそうと茂る植物で川面を覆われている風情である。

つまり真夏の強烈な太陽光も川面には直接届かず、水温もほどほどにしか上昇せず、落下昆虫などは豊富であることがうかがえる。

さらに遙か上流ではこの川の源流は森の中に消えている。

おそらく少し前に広範な伐採が行われる以前はこの川はうっそうたるオショロコマの森の中を流れていたのだろうと推察できる。

ここのオショロコマの野性味あふれるすばらしい外観は迫力すら感じる。









ここのオショロコマの特徴として多くの個体の背ビレが暗色調で細かな斑点を有することがあげられる。その後の調査では、この細かな白点は
大型個体においては、なんと背ビレだけでなく尾ビレにもびっしりと現れる。この特徴をもって成魚においては80%程度はこの渓流の個体と同定できる。


いまだ一定のパターンへの収束がなく遺伝子の多様性を有り余るほど感じさせる多彩・野性的な外観の個体群だ。
















今日は雪こそ降ってこないが、風もあり体感温度はかなり低い。

晴れて陽がさしているうちはよかったが曇って太陽が隠れると一気に耐え難い寒さがやってきた。

なんとデジカメのバッテリーが気温が下がったため放電不安定となり撮影が困難になってしまった。

仕方なく撮影を中止して引き上げることにした。

この日も撮影させていただいたオショロコマは全て丁寧にもとの場所にリリースしました。

帰りは朝方みられた峠の雪はかなり解けていたが厳しい冬は駆け足で向かってきている。



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絶滅危急種、千歳川水系源流域のオショロコマ

2013-04-11 18:56:51 | 渓流魚、蝶、自然
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絶滅危急種、千歳川水系源流域のオショロコマ
2007-6-24 曇り のち雨

千歳川水系のとある源流域にはオショロコマが生息している。


沢登りの初心者コースとしてとても人気のあるこの川にオショロコマがいることは以前からよく知っていた。

有名な釣り場であり入渓も容易でいくらでも釣れるというので何となく調査・撮影がのびのびになっていた。

数年前から機会をうかがっていたが、2007年、いざ実行しようとして現状を調べてみると、近年砂防ダムがいくつも造られてから状況は大きく変わったらしい。

近くに千歳市、恵庭市や札幌市など大都市があるための圧倒的な釣り圧に加え、ダム建設などによる環境悪化で現在はほとんど釣れなくなったとのこと。



冬場ではあったが札幌在住の腕利きの釣り師に以前たくさん釣れた付近を調べてもらったが、一匹も釣れなかったとの報告であった。

そこで、今回は初めから釣り人があまり入っていないだろうと思われるかなりの源流域を狙うことにした。

今日は下流からえんえんと釣り登るほどの時間はとれない。

そこで、あらかじめ入念に調べておいた林道を車で進み、一般の地図にはないが支流のあるとある沢におりて、その支流沿いに下って本流に出る作戦をとった。

車を止めエンジンを切る。支流の川音が遠くかすかに聞こえる。その場所から笹の斜面を一気に降りると果たして支流に出た。

そこから支流沿いにしばらく下ると意外に簡単に千歳川の源流域に出ることができた。

この付近はうっそうたるオショロコマの森で自然度がかなり高く良い感じ。


さっそくオショロコマ釣りを開始した。

この時期、水量もあり、一見大岩ごろごろの荒れ川だが、滑川もあり、函もあり立派なたまりもほどよくあって、荒々しいがなかなか良い渓流だ。


上流域では壊滅したオショロコマも源流域ではあっけなく、すぐ釣れた。

小型で暗い黄褐色調で赤点紋理がとてもこまかくあまり目立たず、ヒレや腹部は淡く黄色く着色する程度だ。

知床などのあでやかなオショロコマとくらべれば外見的にはいかにも地味な個体群だ。


以下に貴重な現在の千歳川源流域のオショロコマの姿を鮮明な画像で、このブログに記録しておきたいと思う。
美麗とは言えないが、まさに野性的な感じがする。恐らく釣り人が多いせいと思うが、10-20cmの小型個体が多く、最大でも25cmほどだ。




































































幼魚、若魚が多く♀が多くて♂がとても少ない。約50数匹、せっせと釣っては手早く撮影し、丁寧にリリースを繰り返した。

どんどん釣り下ってゆくと、急に魚信が遠のきはじめた。

さらに下りほとんど釣れなくなった頃、釣り人が一人。

札幌在住のこの人は私のオショロコマの森ブログを見てくれていて、ビクを持たず良型のみを釣って魚はリリースしているという。

さらに下ると初老の釣り人が一人、ビクがわりの小さな網付きバケツに5-6匹の小さなオショロコマを入れていた。

塩焼きにして食べるという。さらに下ると若者の釣り人が二人。

あまり釣れていないようだが干からびたちびオショロコマはビクの底にへばりついていて、やはり食べるのだろうか。

大人数でヘルメット、カラビナ、ロープ持参の重装備沢のぼり男女パーティも登ってきた。

なんともにぎやかで実に沢山の人間を見かける渓流だ。

こんなに人の多い渓流でオショロコマ釣りをしたのは初めてだ。普段はもっと釣り人が多いという。
 
雨がぱらつきだした。湿気でデジカメのレンズも曇りがちになった。このあたりが潮時と判断し、もときたルートをもどって武装解除した。

長年の懸案はあっけなく成功裏に終わった。



これまでの経過や川の状況をみると、おそらく千歳川源流域のオショロコマは多数の釣り人の波状攻撃が繰り返され、近い将来必ずや消えてゆくと思う。

源流域まで滝登りで踏破する人も多く、この短い流程のオショロコマが釣りきられることは正に時間の問題であろう。

私のブログを見て、その影響だろうか貴重なオショロコマをリリースしてくれる釣り人がいたのは唯一の救いであった。

老婆心ながら、大都市のすぐそばにオショロコマの棲む渓流が一つくらいは残っても良いのではなかろうか。



将来ここのオショロコマが、多くの人にはまったく知られることもなく、特に話題になることもなく、いつのまにかこの世から消えてしまわないよう、なんとか叡知を働かせたいところだ。

PS 2013-4-11 ネットなどで調べると千歳川水系では、依然としてブラウンがかなり増え続けているようだ。

オショロコマの生息域には決してブラウンを持ち込まないよう御願いします。

支流のラルマナイ川で2011-6-11オショロコマ1匹が釣れた との記事があり、ニジマス川となったこの川にまだオショロコマが僅かに生き残っていたもよう。ところで、千歳川水系のオショロコマの現状につき、どなたか発信していただけないでしょうか。お願いします。








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札幌近郊の山の上に陸封されたオショロコマ

2013-04-10 19:27:15 | 渓流魚、蝶、自然
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札幌近郊の山の上に陸封されたオショロコマ
20XX-9-18(月)  曇 のち雨 強風

氷河期、気の遠くなるような昔に、札幌近郊の山の上の小さな沼に陸封され、今も奇跡的に生き残っている貴重なオショロコマを撮影に出かけた。


ここのオショロコマに初めて会ったのは昭和42年、私が19歳の時であった。

40年も昔のことだから、もう話してもいいだろう。

登山の途中に偶然にこの沼にオショロコマがいることを知り、当時私の住んでいた営林局関連の学生寮、北1条西11丁目にあった青雲寮の寮生たちにこの魚を食べさせてあげたいと思ったのがきっかけであった。

現代では想像もできないであろうが、私を含め裕福ではない子弟のための学生寮で食費も極限まで切りつめられていた。

夕食のおかずが、例えば小さな開きホッケの1/4だけという悲惨な食生活であった。

沼の手前は開けているが遠浅で魚は見えない。そのほかの沼の周囲はびっしりと背の高いクマザサで覆われ、遊歩道もなかった。

魚がいそうなところは岸辺がなくてずどんと急に深くなっており釣りのためアプローチすることは危険かつ困難であった。

そのうえ、大きな木製の掲示板がこの沼のほとりにあって、氷河期の遺存種オショロコマがこの沼に奇跡的に生息しているが学術的に極めて貴重であり捕獲は厳重に禁止すると明記してあった。

道東の北見市からやってきた私は当時オショロコマはどこにでも無尽蔵にいる生き物だと思っていたので、鼻でせせら笑い、作戦を立てた。

翌年、春先に大胆な密漁を決行した。山に誰もいない4月に硬雪で笹の上に厚く積もった雪の上をどこまでもぬかることなく歩いて行ける短い時期がある。

私は単身、長いつなぎ竿を佐々木小次郎みたいに背負って雪山登山を開始、約3時間で無人の沼まで登った。

その時期、はや沼の氷は無く、岸辺は硬雪残雪で覆われて予想どおり、どこでも自由に行けた。対岸までぐるりと固く締まった雪の岸辺を歩き沼の一番深くなっているあたりで釣りを開始した。

振り込むとわーっと小魚がエサに群れた。10cmほどの、やせたちびオショロコマが入れ食いであった。

何百匹も釣ってぎっしりとリュックに背負い早めに下山した。その夜、寮のまかないのおばさんにお願いして全部焼き魚にして寮生の貧しい夕食のおかずに供し、たいそう喜ばれた思い出がある。

それから気の遠くなるような年月が流れた。

私は、その後この沼を一切訪れたことはなかった。

最近オショロコマの地理的変異や分布に興味を持つようになり、この沼のオショロコマを思い出した。

なかなかチャンスがなかったが札幌に出張する機会があり蝶友の K氏のご協力を得て40年ぶりの調査を決行した。

朝8時にホテルを出発。K氏の車で登山口へ向かう。昔のことなので付近の風景もすっかり忘れてしまい今回初めてきたも同然だ。

けっこうきつい登山路だ。石がごろごろ、急な登りが多く今の私はこんな登山は嫌いだ。

昨夜飲み過ぎたK氏は私より先にばててしまい遅れがちである。

途中から不穏であった天候は悪化の一途で雨が断続的に降りはじめ、強風まで吹いてきた。

用意してあった青い合羽を羽織って登る。

合計10名ほどの下山中の登山客とすれ違った。

最後は沼から流れ落ちる滝沿いに一気に登り切ると約2時間の登山で懐かしい沼に着いた。

よく捜したが昔あったオショロコマ釣り厳禁の木製の看板は朽ち果ててしまったのか、どこにも無かった。

普段は登山客が多いようだが幸い?今日は誰もいない。

背負ってきたウェーダーをつけて急遽釣り人スタイルに変身、小雨が降る中、沼の右岸に強引な笹こぎで到達した。

沼に倒れ込んで木肌がでている大きな倒木の上を軽業師みたいに歩いて沼に入った。

滑って落ちれば、おぼれること間違いなし。

5.4mの長竿にウキをつけウキ下1.5mくらいで振り込むと、懐かしい小さなオショロコマが釣れた。





やや白っぽい色調で虎模様の縦のパーマークが濃く目立ち赤点紋理はとても細かい。

















腹部はあまり黄色くならない。成魚でも大きいのが15cm, おおかたは10cm前後で幼魚も含め20匹ほど釣って撮影した。





気温が急速に下がりぶるぶるっと寒気がくる。風雨が断続的に強まり体温も低下してきた。

倒木の上に乗ってアクロバテックな姿勢で釣っているうちに疲労困憊となり、危険を感じて釣りを中止した。

撮影場所がなく岸辺は底に厚いヘドロ状の堆積があるためすぐ濁る。足をいれると猛烈に濁り、ずぶずぶぬかり、ぶくぶくと気泡が上がってくる。

仕方なく水中の倒木の上のヘドロ状堆積をぬぐって木肌をきれいにし、水が澄むのを長いこと待ってそれをバックにオショロコマを撮影した。

撮影したオショロコマたちは、いつも通りすべて丁寧にリリースした。
 
下山したあと、藻岩山の裏の中ノ沢に放流されたとおぼしきオショロコマが昨年いたというので雨の降りしきる中、現場へゆき釣ってみたが滝の下の小さなたまりでカジカが二匹釣れたのみ。浅くコケが生えて汚い流れでとてもオショロコマが住める川ではない。

雨の中で背広に着替え、釣り装備などを段ボール箱にまとめてセブンイレブンで自宅へ宅急便に出して、札幌駅北口へ16時までに送ってもらい、列車で千歳空港に向かった。空港でトンカツ定食を食べ、そのうえ土産物店の試食品のお菓子をあれこれつまんでいたら腹一杯になってしまった。

JAL 2719  千歳 17:45 ーーーー女満別へ   

台風13号の余波で悪天のため飛行機は滅茶苦茶に揺れたが無事北見にもどった。あわただしいオショロコマ撮影旅行はなんとなくうまくいった。無理をいって面倒な調査行におつきあいしていただいたK氏に厚くお礼申し上げます。


Salvelinus malma in nature in Hokkaido, Japan. Oshorokomanomori blog 5 dollyvarden in Japan



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厳冬期斜里川水系のオショロコマ

2013-04-09 23:14:00 | 渓流魚、蝶、自然
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厳冬期の斜里川水系平野部渓流のオショロコマ
20XX年2月25日。

今日は朝から良く晴れたので久しぶりに厳冬期の斜里川水系のとある平野部渓流のオショロコマを見にいった。

この渓流の源流域は、ある理由で厳冬期でも湧き水が入り込んで凍らない狭い水域がある。


水温6℃。

このあたりの川面はよく開いている。今日、この付近にはアメマス、ヤマベ、オショロコマが遡上して群れており、よく釣れた。

アメマスが一番多いようで次に多いのがヤマベ。

今日は最も個体数が少ないオショロコマのみを選んで10数匹ほど撮影した。







厳冬期、素手を肘まで水中に漬けてのオショロコマ撮影は、あまりの冷たさにこれが限界であった。

このあたりの川底は細かな砂地になっており、すぐ濁るためとても撮影しにくかった。


編み目模様のような背部から頭部の虫食い文様が特徴的なやや暗色調の体色のオショロコマであった。

基本色調、文様はなんとなく川底の砂地の色調や雰囲気に似ているといえる。ヒレは鮮やかに赤系に着色する美しい個体がめだつ。

冬だというのによく肥えている。26cmの大型成熟♂はじめ、まあまあ良い写真が撮れた。






















今日も撮影させていただいたオショロコマたちはすべて丁寧にもとの渓流にもどした。

冬場なので早めに釣りを切り上げ、午後4時過ぎには北見にもどった。



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野生化ニジマスの繁殖場所

2013-04-08 19:11:10 | 渓流魚、蝶、自然
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20XX年11月12日  朝方は濃霧 のち晴れ
ニジマスしか生息しない十勝川水系T川支流のR川源流域

北見市の近くの十勝川水系T川支流のR川源流域の渓流を初めて調査した。

一見してこのあたりの自然度はとても低い。何度も伐採があったと思われる森の中の渓流は、水量がかなり少なく渓相も貧弱だ。

こんな川にはアメマスはもちろんオショロコマなど棲むことはないと思ったがまずは調べてみることにした。


やや渇水気味の川に入って行くと思いがけず、かなりの魚影が走り驚いた。

走った魚は人の姿を見て警戒してなかなか釣れない。やっと釣り上げてみると、これらはすべてニジマスの若魚であった。



釣り下ってゆくと、たまりというたまりには必ず各ステージのニジマス若魚がいる。

ここはいつの間にかニジマスの繁殖場所になっているようだ。


若魚といえどもいかにも天然のニジマスらしく姿が美しい。










恐らく5月の連休の頃には成熟したニジマス雌雄が産卵のため遡上してきていると思われる。

実際、この渓流の下流域は十勝川水系でも有数のニジマス釣りの川に合流している。

今日調べた限りではヤマベもアメマスもオショロコマもハナカジカやフクドジョウも見られず魚類は外来魚筆頭のニジマスしか棲まない渓流になっている。

しかし、ここはニジマスがいなければ魚のいない単なる死の川と言ってもよいだろう。

今後ともこの渓流はニジマス繁殖場所になってゆくのであろう。

現状をみるとそれも良しとするしかない。長いスパンで見れば、これもある意味で自然の流れに過ぎないと思う。

今日はここで釣り上げたニジマス若魚たちはすべてリリースした。



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北海道の渓流から消えゆくカワマスの運命

2013-04-07 17:08:15 | カワマス
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20XX-11-26 曇り
カワマスとオショロコマの雑交 F1個体、ニジマス、黒オショロコマ、カワマスの4種類のトラウトが棲んでいるクレッソンの繁茂する道東湿原の渓流。

北海道の東部のN川水系支流にはクレッソンの繁茂する湿原の渓流がいくつかあり、クレッソンはニジマスとともにそれらの水系に移入された経緯があるので、そこには大抵ニジマスも生息している。

この渓流にはかってニジマスの他にカワマスも放流された。

現在、この渓流ではオショロコマとの交雑で純粋なカワマスはほとんど消えてしまった。

時々 、F1 雑種と思われる個体が発見されることによってカワマス放流の名残りを留めているに過ぎない。F1がいることは少ないながら純系カワマスも命脈を保っていることを示唆している。

一方、この湿原の渓流独特の黒いオショロコマは少なくとも外見的には純粋なオショロコマの形質を良く保っている。

米国の事例のように放流カワマスが交雑で在来のトラウトを全滅させたような状況は北海道では今のところ顕著ではない。

むしろ交雑で純粋なカワマスが消えてゆくパターンが主体と思われる。

総じて北海道におけるカワマスの現状調査は十分とは言えないというよりほとんど行われていないが、ここN川水系以外ではかって空知川水系でアメマスとカワマスの雑交が確認されたことがある。

しかし現在の現地の状況から見ると今はどうなっているのかは再調査を要する。(PS: その後の私たちの調査では空知川水系での当該水域ではカワマスなど棲むような環境は、すでに完全に消え去っていた。
 
今日は、12時から午後3時まで釣ってカワマスとオショロコマの 雑交F1個体を2匹、ニジマス4匹、黒いオショロコマ10匹を釣って撮影した。



ニジマスも少ないが確実に棲息している。





現在、この渓流の主役は再びオショロコマになってきている。








渓流の川面は繁殖したクレッソンでびっしり覆い尽くされてきている。










少ないながらカワマス×オショロコマの雑交F1 が2匹みられた。







今回は純粋なカワマスと思われる個体は釣れなかった。

恐らくDNA解析をすればこの黒いオショロコマからカワマスの遺伝子がみつかる可能性は高い。

この時期はクレッソンが川面を覆い尽くすように繁茂しているのできわめて釣りにくい。

水量はいつもより多めだが水温は13度くらいであまり冷たくはなかった。

川底は砂地から細かな砂礫状で強い流れで水深があり足場が崩れてゆくので歩きにくく、すぐ濁る。

この渓流で釣りをするには、イライラは禁物、かなりの忍耐が必要だ。

この日も撮影させていただいた渓流魚たちは全て丁寧にもとの場所にリリースしました。

今後も定期的にこの渓流の推移を撮影してゆこうと思う。




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緑色のオショロコマの謎

2013-04-05 20:29:26 | 渓流魚、蝶、自然
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緑色のオショロコマの謎
20XX年8月19日(日) 晴れ

この時期、オホーツクの川ではカラフトマスやサクラマスの遡上が活発になる。

特にこの Tyr川にはおびただしい数のサクラマスが遡上する。


アラスカではこれらマス類の産卵する卵を狙って大型のドリーバーデンが一緒に川を遡上するといわれ、これらのドリーバーデンたちはエッグイーターと呼ばれるようだ。

この川ではそのような傾向があるのかどうか不明だが、この時期には何故か緑色のオショロコマが大挙して現れる。






この色調のオショロコマは普段、この川の上流域ではまったく見かけず私たちは密かに海または下流域からエッグイーターとしてマス類を追って一緒に川を遡上してきたのではないかと想像している。しかし、その傍証は今のところまったく無い。 

この日は朝9時に北見市を出発し、11時にはミドリオショロコマを釣り始めた。20-25cmの良型ミドリオショロコマが次々と釣れた。










少ないがヤマベも釣れる。








よく見ると川底の岩が場所によって、緑色のところがあり、この緑色を反映する形でミドリオショロコマの外観を呈している可能性も否定できない。魚類が体色を周囲の環境の色調に合わせる事は、たとえば海の魚ではよくある事だ。










期待していた銀ピカの遡上オショロコマ、大型のドリーバーデンはいなかったがミドリオショロコマを30匹ほど釣って撮影した。

撮影させていただいたオショロコマたちはいつも通りにすべて丁寧にリリースした。

日本広しと言えども遡上サクラマスを釣って罪に問われるのは何故か北海道だけだ(PS.本州でも一部河川では規制があるらしい。)。

このあたりはあまりにも遡上サクラマスが多いので、いつも密漁監視員がひそんでいる。

この時期の遡上サクラマスは滅多なことでは釣れないが万一、何かの間違いでサクラマスが針がかりしたらトラブルの原因となることもある。

実際にサクラマスの不可抗力ヒットはルアー釣り師の間ではさほど稀ではない事は周知の事実だ。

そこを目撃されたらサクラマス1匹で罰金30万円、しかも10日以内に納めなければならない。

全国の状況と比べればあまりにも理不尽な一方的な話だが北海道の法律では、そうなっているので仕方がない。

緑オショロコマの撮影はそんな意味の危険も一杯で、ちょっと緊張する。




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酪農跡地の川に大繁殖したニジマス その弐

2013-04-05 14:22:20 | 渓流魚、蝶、自然
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20XX年8月9日  曇~小雨~曇~晴れ~曇 暑かったり寒かったり
酪農跡地の川に大繁殖したニジマス その弐

離農跡地とはいえ、いまはそれなりの年月を経た山奥の森となりここに住み着いている熊さんの痕跡もあちこち濃厚だ。これは大きなヒグマがフキを食べて休んだ跡です。普通はこんな光景をみたらすぐに撤退すべきなのですが.........。


実際に近くの放牧地や畑には毎年大きなヒグマが出没し、ヒグマ捕獲用の箱ワナが置かれるがいまだ捕獲されてはいない。

おそらく、ヒグマを恐れ、この川にニジマス釣りに入る人はまずいないと思う。

そのせいか、ニジマスは大繁殖し、今日はけっこう良く釣れて強烈なニジマスの引きを十分に堪能できた。

いったん魚族は絶えた川と思われ、今はその後放流されたニジマスしかいない。ニジマスがいなければ死の川だ。








オショロコマ釣りは個体変異や地域変異、分布、生態など興味はつきないがいわゆる魚釣りの対象としては魚体も小さく猛烈なファイトもない。

食べても骨が硬く太く、魚肉はぱさついているようでいてねっとりした異様な食感、香りも味も悪くてとてもおいしい魚とは言えない。

ニジマスは外来魚ではあるが、猛烈なファイトで食べてもおいしく釣りの対象魚としてすぐれていることはオショロコマとは比較にならない。































今日は若魚も含めて合計38匹の美しいニジマスを釣って撮影したが30cmクラスも6本。

撮影しなかったニジマスはもっといた。まさにニジマス、虹鱒、レインボー、ニジマスしかいない川だ。

ただこの小渓流の規模からして30cmくらいが最大級の大きさと言える。

幼魚も多く、しっかり野生化して自然繁殖しているのはよほど環境が適していたのだろう。

この日釣り上げたニジマスはすべて丁寧にリリースした。

大きなアオサギを見かけたが、きっとこの川のニジマスを狙っているのだと思う。前項のニジマスの背ビレはアオサギの攻撃の跡だろうか。

午後は別の支流をあたったがニジマスはとても少なく大物はいなかった。



夏の花、エゾニュウやシモツケの花が満開で美しい。エゾスジグロチョウ夏型♂が1頭吸蜜中です。



これはおなじみの猛毒トリカブトの花。いたるところにびっしりと自生している。


2時過ぎには川を上がったが、思いがけず地面に低く張ってあった古いバラ線(有刺鉄線)に足がひっかかり激しく転倒、左胸を岩に強打し呼吸が止まった。

うーっすごく痛い。肋骨が折れたかも知れない。

有刺鉄線でウェーダーがざっくり破れた。山奥といえども、かっての入植地ではこんなこともあるので要注意だ。



山奥に放置されたミラーに怪しい釣り人の影。






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酪農跡地の川に大繁殖したニジマス その壱

2013-04-04 18:53:44 | 渓流魚、蝶、自然
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20XX年8月9日  曇~小雨~曇~晴れ~曇 暑かったり寒かったり
酪農跡地の川に大繁殖したニジマス その壱

天候はきわめて不安定だが久しぶりに我が家から比較的近いニジマスしかいない川へ入ってみた。




この水系一帯はもとは酪農業などの人たちが山奥に入植し広範に住んでいたところだ。



酪農は結構大変な仕事で、結局、酪農業は成り立たず離農する人が相次いだ。


こんな山奥にと思われるところにも放牧地跡の荒れ地や廃屋や崩れたサイロがある。

当初は伐採できるところは全部伐採したようで、山や森をみるとカラ松植林地でないところは、2次林、3次林を思わせるものばかりで太い樹木はなく自然度はきわめて低い。


川はもっとひどくて荒れるにまかされた哀れな眺めの川ばかりだ。

ヤマベやアメマスは見るからに期待できない。オショロコマなぞいるはずもない。

浅いダラダラ川でたまに倒木や流木が流れをよどませ、まあまあのたまりを作る。


そこにはニジマスがいる。かって、この水系の下流域に相当数のニジマス放流が続けられていた。




















一時はかなり人気のあるニジマス釣り場として名をはせたようだが、結局いつものパターンでニジマスは釣りきられフライやルアー竿を振る人たちの姿はやがて見られなくなった。

しかし、この水系だけには何故か今も野生化し自然繁殖しているニジマスが棲んでいる。





この個体のヒレは一体どうしたのだろうか?



成魚のみならず幼魚、若魚が多いことは、ここのニジマス個体群の将来を保証しているかに見える。  





この項、続く。 良型ニジマス画像は次項に多数示します。



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早春の北海道東部N川水系のアメマス・ニジマス釣り

2013-04-03 19:13:10 | 渓流魚、蝶、自然
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20XX年3月20日 (木) 曇り 気温4℃ 寒い
早春の北海道東部N川水系のアメマス・ニジマス釣り
いつもの渓流釣りメンバーF氏と妻と3人で道東のN川に渓流魚の撮影に出かけた。

朝8時30分に、北見市を出発。このところ天候が良く、峠道はいつのまにか雪も氷もなくなり走りやすい。2時間ほどで順調に目的の場所に着いた。


この時期、道東の渓流釣りのメッカN川水系の支流某所には、ある理由でアメマス、ニジマスが集結する。

まだ雪解けの増水はないが川の流れは堂々として水量は十分で濁りはなかった。

今日は30-40cmの尺以上のアメマス11匹、20-30cmのニジマスたち6匹、ニジマス若魚5匹、その他を撮影した。







時期的に当然ではあるが、アメマスはすべて河川残留型で、海から遡上してきたものではなかった。白斑は変異が目立ちとても大きな
ものからエゾイワナと言ってもよさそうな細かな個体までいる。












































このほか50cmはあろうかと思われる大型ニジマスがかかったが、細い渓流竿ではいかんともしがたく、ついにハリスが切れ逃げられた。とても美しい大型ニジマスで残念であった。

撮影させてもらったアメマスたちはすべてリリースしたが、N川の野生化ニジマスはあまりにもおいしそうであったのでムニエルにして食べるために少し持ち帰ることになった。

午後4時40分。釣りを終了し北見へ向かった。ゆっくり走って北見へ向かい峠の夕陽を見ながら帰宅した。




久しぶりの釣り行でとても楽しかったが結構疲れた。



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久しぶりに北見市近郊M川のオショロコマを撮影

2013-04-02 18:35:25 | 渓流魚、蝶、自然
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久しぶりに北見市近郊M川のオショロコマを撮影した。
20XX年10月27日(土) 曇り 午後気温低下








野生化ニジマスのほかは、この本流域でオショロコマが計6匹釣れた。産卵行動後のホッチャレオショロコマであった。


喰いが浅いためあたりが取りにくく、釣り落としが目立ち、釣りにくい。その後は魚信なく、釣り登って支流のN川に入った。


浅瀬に産卵行動中のオショロコマが数百匹群れていて壮観だ。普段はM川本流に広範に散らばっていたオショロコマたちが産卵のため支流N川に集結しているのであろう。群れに入ったオショロコマたちはエサにはまったく興味を示さなかった。

そこで少し上流域に移動してから産卵行動の群れから離れているオショロコマを釣って撮影した。

















♀は大方は産卵後または産卵中途で、♂は婚姻色のせいか腹部が濃い黄色で顔が黒く、形相が怖い顔になっていた。 

セブンイレブンのおにぎりで昼飯の後、思い切っていつもは入って行かない源流域にすすんだ。

案の定、崖のあるところは岩が崩れ落ち林道がひどく荒れている。

下方の流れに立派なたまりが見えたのでそこへ降りてみたがオショロコマ3♂♂3♀♀しかいなかった。立派なたまりがある割には魚が少ない印象だ。


その後もよさそうなたまりをみつけては釣ったが意外と数匹程度ずつしか釣れず渓相は立派だがなぜかオショロコマの少ない渓流であった。



























今日も撮影させていただいたオショロコマたちはすべて丁寧にもとの場所にリリースした。

今が旬のエノキタケがずいぶん出ていたので少し採集した。

オショロコマが少ない上に林道が荒れており午後3時に引き返す決心をして武装解除した。



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久しぶりにM川の本流で良型ニジマス撮影

2013-04-01 21:47:52 | 渓流魚、蝶、自然
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久しぶりにM川の本流で良型ニジマス撮影
20XX年10月27日(土) 曇り 午後気温低下

午前10時に北見市の自宅を出発し近郊のM川上流域にニジマスとオショロコマを見にいった。

廃道となって以来今はびっしりと笹に覆われている作業道の跡をたどりM川本流へむかった。

ここに道があったことを知る人はほとんどいないだろう。

かなり昔の話だが、かってこの付近の下流域に大きなニジマスの養殖場があり盛んにニジマスを養殖し,釣り堀もやっていた。

この養殖場は短命であった。台風の大雨で大増水したM川は河川敷にあったこの養殖池をきれいさっぱり流し去ったのであった。

その数年後からこの川で大型ニジマスがいくらでも釣れるとの噂が広まり旭川方面からの釣り人でおおにぎわいの時期があった。

しかし大型ニジマスは他地域からの釣り人たちに、たちまち釣りきられ、今ではこの川にニジマス釣りに来る人は激減している。

わずかに生き残ったニジマスは自然繁殖して少ないながら今でも命脈を保っている。

幸か不幸か、北見市民はある理由でM川で捕獲した川魚は一切食べる習慣がないので、釣られたニジマスの多くはリリースされる。

それもなんとかニジマスの命脈がつながっている理由かも知れない。

妻はニジマスを狙って本流をどんどん下り、いつもニジマスがついている最高のたまりで良型虹鱒をかけた。


妻がぴーぴー盛んに笛を鳴らすので行ってみると、この虹鱒と格闘中であった。

右目の上に、うまいこと針が刺さって、すれで釣れた形であるががっちり刺さっており針がかり状態が幸運であった。

野生化ニジマスのパワーは言うまでもなく明らかに別格だ。流れに乗って猛烈な引きで糸鳴りがする。

ここのニジマスは急流に乗られてしまうとたいてい逃げられる。

しかし3分ほど耐えるとニジマスも体力が尽きてきたようだ。私が竿を受け取りなんとか岸辺に寄せて撮影した。

ギンピカの立派な美しいニジマスであった。



撮影後、前述の理由でこのニジマスは食べられないので持ち帰らずリリースした。

背鰭に特徴がある個体なので再度このニジマスが釣れた場合は確認可能と思われた。 

この後、さらに数匹の良型ニジマスがヒットしたが、ついに急な流れに乗られてしまい、ことごとく逃げられてしまった。


    続く。





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