樹研工業社長 松村元男と言う人

8月28日テレビ東京で《カンブリア宮殿》の番組で紹介された人。村上龍の司会。自分が感激屋であることは自覚しているものの、ゴッドファーザーを見た時以上にたとえようも無く感動した。オーバーに聞こえるかもしれない世界と自分が一体になった感じになる。愛知県で世界最小100万分の1グラムの樹脂で歯車を作る従業員70人ぐらいの中小企業の70歳ぐらいの社長さんだ。ごく普通のやさしそうな叔父さんだ。言葉の歯切れや、笑顔などたとえようも無く魅力的で言い表せないが、その人が自分で「私は性善説」と言うように、経営方法や人となりに普通にでてくる。こんなすばらしい人がこの日本にもいたんだと励まされ普段テレビにでて来る偉い人たちがすごく下品でちっぽけに思えた。採用試験は書類も面接もなし。(10分や20分の面接絵人が分るかと言う)学歴・男女・国籍等全く問わないと言う。定年もなし。残業は申告制。会議は参加希望者が全員で決める。タイムカードなし。社員の出張は皆グリーン車、海外の出張も皆会社のカード使用。《手間が省けて便利だと言う)多くの企業がやるリストラとは全く逆の発想。その小さな歯車は、はじめは商品にならならかったらしいが夢を追ったと言う。今は自動車・携帯・パソコンなど世界のあちこちから注文が来、企業関係社や学者も見に来るらしい。ある人が「働きの成績の悪い人はどうするんですか」と質問した。すると、「待てばいい」40年やっているがどんな人も他にはまねのできない能力を持っていた。会社は株主のものではないし特許は社員皆のもの。」と笑顔をたたえながら淡々と答える。「社員のやる気を引き出すには」の問いに「自分(社長)が自分の好きなことをやればいい」と答える。「自分が間違ったときは誤るのですか」の質問に「いや誤りません。息子に《お父さんの言ってたことが違っていた》と言われたときは、親だってうそをつくのだからまして~」と答えたそうだ。会場も我が家も爆笑だった。その人柄はあまりすばらしくかけないが、とにかく今まであった人の中でも真から自信を持ち他人を信じてるんだなーと心に深く残った。あの深さは私にはとても表せない。すごい人がいるものだ。とても幸せな気持ちでいっぱいになりました。

考えてみると人柄のすばらしさと言うよりある意味で競争や効率の合理性よりはるかに深い合理性を持っているともいえなくもない。その意味では他の企業も見習うところがあるのではないか

蛇足になるが世界のリーダ的政治家はもとより性善説の立場の宗教家や信者・学者・私達教育者の多くがちっぽけに見えた。そこが私のちっぽけさなのだろう。テレビでも会えただけでも最高だ。 

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