① チェルノブイリ
② スリーマイル
③ 福島第1
ついこの間まで、TVに出てくる「専門家」たちは、「スリーマイルには、絶対、追いつけない」と言ってきた。
① チェルノブイリ
② 福島第1
③ スリーマイル
今朝の朝日新聞によると、「スリーマイルは追い抜いて、区間的にはチェルノブイリ級の走り」と言いだした。
① 福島第1
② チェルノブイリ
③ スリーマイル
そのうち、「チェルノブイリも追い越して、(想定外)の独走態勢」と言い出すのではないか。
この間、TVに登場して、「安全」「ただちに健康に影響はない」と繰り返してきた「専門家」たちの比較対象は、スリーマイルやチェルノブイリだった。この2つが代表的な原発事故事例らしいから、それはしかたないのかもしれない。
しかし、ここ数日間の問題は、原発事故だけでなく、周辺地域住民やその農作物、東京をはじめ関東の水道や土壌へ、福島第1原発から漏洩した放射線物質の飛来による健康被害に移っている。つまり、被曝である。
そこで、TVで解説する「専門家」も、原発や原子力の「専門家」から、放射能被害を専門とする医師やチェルノブイリで治療活動経験のある「専門家」などに、シフトしてきている。
今朝のNHKニュースで解説をしたチェルノブイリで医療活動に従事した「専門家」氏の発言には驚いた。私の記憶では、番組中2回、「甲状腺に放射性ヨウ素が蓄積されるというのは、我々もチェルノブイリではじめて知ったことです」と話していた。
放射性ヨウ素が甲状腺に蓄積されることで、甲状腺ガンの発症リスクが高まるわけだが、「チェルノブイリではじめて知った」とは意外だった。いうまでもなく、私たちの日本は唯一の被爆国であり、私たち日本人は過去に2回被爆している。
その広島・長崎原爆の被曝では、甲状腺に放射性ヨウ素が蓄積されることなく、甲状腺ガンは発症しなかったのか、と思ったのである。私はまったくの門外漢だから、同じ放射能の被曝でも、原爆と原発では違うのかもしれない。
異同はあるにしても、原爆投下から66年、広島・長崎原爆の放射能被曝に関する長期研究データは膨大に蓄積されているはず。原爆に被爆した広島長崎県民や周辺県民が、どのような経年で白血病やガンなどを発症したのか、比較できるデータがあるはず。
「ただちに健康に影響はない」と聞けば、「いずれ、健康に影響が出るのか」と誰でも心中で反問している。映画「黒い雨」で描かれたように、周辺地域ではどのような、「健康への影響」が出たのか。シーベルトやベルクルの数値はどのくらいだったか。
アメリカのスリーマイルやウクライナのチェルノブイリより、なぜ広島長崎の被曝と比較して、わかりやすく解説してくれないのか。それ以前に、なぜ広島長崎の被曝研究をしてきた「専門家」が解説に登場しないのか。素人には、よくわからないことばかりだ。
① 広島
② 長崎
③ 福島