午前11時過ぎ、途中のバス停から乗ってきたオバサンが「2000円のバスカードを…」と言った。私は「すいません。2000円のカードは売り切れてしまって… 5000円のカードならばあります」と言った。オバサンは諦めて席に戻った。
終点の駅に到着した。ひとりの子供が運賃箱へ現金100円を投入した。続いて母親と思われる女性がカードを通して精算した。そして先程のオバサンもカードを… 通らなかった。どうやら乗車時に機械へ通していなかったようだ。それでも機械にはカードの残高【40円】だけは表示された。それと同時にオバサンは現金120円を投入した。私が「ん?」と思う間もなく、「カードが無いのはそっちの責任なんだから、それでいいでしょ!!!」とバスの外から怒鳴り声が飛んできた。声の主は、オバサンの前にカードで精算した女である。私は“そっちの責任なんだから”という台詞&喧嘩腰の口調から、“運賃を安くしろ”と言っているのだろうと思ったので、「それとこれとは話が違います」と言った。すると女は「だったら、2000円のカードを出しなさいよ!!!」と言ったので、私は「だから今朝売り切れてしまって、もうないんですよ」と言った。すると女は「なんて横着な…」とブツブツ言いながらオバサン(その女の母親かな?)に100円を渡したので、私は両替後に80円を投入してもらった(40円のカードはいつの間にか何処かへ収められてしまっていた)。まだ女は「訴えてやる…」とかブツブツ言っていたので、私も「何を言ってるんだか…」と思って女の方を見ると、目と目が合ってしまった。しかし、もう精算は済んでいるので、私は忘れ物チェックをするために車内通路を後方へ歩いていった… すると、背後で誰かがバスに乗り込む足音が聞こえた。「あの女だな… まだ何か言いたいのか?」と思ったけれど、とりあえずそのまま最後部座席まで見ることにした。そしてチェック終了後に振り返ったけれど、その女はバスを降りた直後だった… どうやら、車内に掲示してある私の名前を確認したようだ。
仕事終了後に営業所へ戻ったが、特に何も…。そうなると、弊社本丸へ“苦情”の電話をしたのかもしれない。それは明日にでもハッキリすることである。
後になって考えたところ… あの女は「責任を取れ」と言っていたのではなく、「割引になるだろう」と言っていた可能性もある。運賃200円のところ、決められた時間内に弊社バスを乗り継ぐと40円の割引になるのである。だから、カードの40円と現金120円で「いいでしょ!」と…。それならそれで「割引だから~」とか「乗り継ぎだから~」とか言ってくれればいいのに… 「そっちの責任だから~」なんて紛らわしいことを言わないでもらいたいものだ。しかも、いきなりの喧嘩腰で…