以前このブログでも紹介しましたが、友人が行きたいとのことで、久しぶりに美味しい天ぷらを頂きたくなり、約4年ぶりに東京メトロ門前仲町駅から徒歩約5分の所にある「みかわ是山居(ぜざんきょ)へ土曜の19時に事前予約して行ってきました♪
↑店構え
元々は、このブログでも紹介した来栖けいさんの「美食の王様」という本でこのお店を知り、ミシュランだけでなくゴエミヨや今はなきZAGATにも掲載され、そして現在では食べログ2022Bronzeにも選ばれていて「みかわ是山居」は名店ですね♪
後で直接ご本人から話を伺いますが、店主の早乙女(そうとめ)哲哉(てつや)さんは、1946年生まれの75歳で15歳からこの仕事を始め、29歳で独立し50年以上一日も休まずこの仕事を研鑽したとは素晴らしいです♪
一日も休まずにその健康管理も素晴らしいと思います♪
その研鑽の内容は、後で「てんぷらやの手のうち」という冊子を各グループ毎に頂きそこに書かれていたり、直接話を以下の通り伺います♪
<てんぷらやの手のうち>の要点
・天ぷらの例えば車海老の場合は、その中が人肌の40℃〜50℃が芯がレアとなり甘みが増す。これはアイスクリームが溶け出すと甘くて食べられないことから発見した。
・天ぷらは油による脱水音でピチピチジュッジュー→シュッシューと音が変わるが、天ぷら名人は揚げる時間ではなく、その音や色で適度な揚げかを判断する。
・天ぷらは、油による脱水が大切なのでその脱水を妨げないよう、衣の小麦粉はグルテンが少ない薄力粉を利用し、冷蔵庫で冷やし、ふるいにかけ、卵は白身と黄身をよくかき混ぜることがポイント。
・ごま油は180℃、サラダ油は230℃になるが、夏場はサラダ油を多めにしてあっさり味にし、冬場はサラダ油を少なめにしてコクを出すが、客の感じ方はそれで夏場も冬場も実は変わらない
・揚げ玉やカスは常にすくい取り、不純物により油の温度を下げないようにすることが大切。油は新しければ良いというものではない。というのは新しい油はあり余る力で衣を散らしてしまい丸みのある味にならないため。そのため、取り替える前の油を1割程度注ぐようにしている。
確かに後で頂きますが、特に車海老の中心部は柔らかく、そして甘みをかなり感じ絶品と思いました♪
こういう努力をされていたんですね。
なお、後で確認しましたが、綿実のサラダ油と太香ごま油をこのお店では使用していました♪
その他にこの冊子では、アナゴやハゼ、シラウオ、ギンポウのタネの説明や、具体的に車海老やイカ、さつまいも、グリーンアスパラ、キス、ナスの切り方や揚げ方のヒントもあり秀逸でしたね♪
「みかわ是山居」での食事は、20,900円税込(19,000円税抜)のコースだけとなり、現在はコロナ禍のため、原則、昼と夜それぞれ以下の時間の二部制となっています♪
水曜日が定休日となります。
<ランチ>
11:30〜、13:00〜(平日は12:00〜のみ)
<ディナー>
17:00〜、19:00〜
そのコースの内容は、ネットの予約画面を見ると以下とのことです。
・付き出し
・車えび二本・兜二つ・きす・季節のいか二つ(夏場煽りいか、冬は墨いか)
・お吸い物・うにの大葉巻・口直しの野菜
・旬の魚(稚鮎、銀方、松茸、はぜ、菊子、白魚)・目ごち・穴子・お野菜二品
・小天丼(天丼には蜆椀付き)か天茶・香の物・デザート
19時前に到着しますが、さすが店構えから美しく清潔感あふれます。
このお店は20人のアーティストがそれぞれデザインして店を作ったとのことで、どれも素晴らしいです♪
入口で検温して手指消毒しますが、素晴らしい器や掛け軸もあります。
↑店内
また梅の盆栽では紅梅の蕾が赤くなり、咲きそうになっていましたね♪
その隣にはFOODIEレストランとして全世界TOP100の盾が置かれていて、さすが素晴らしいです!
↑梅の盆栽等
そしてエレベーターで3階に上がり、待合室で待ってくれとのことなので、そこへ向かい、靴を脱いで上がります。
部屋には茶道具がたくさんあり、友人は趣味で茶道をしているので、特にそれら水差しには興味津々でしたね。
連れてきて良かったです。
↑3階
↑3階
そしてその奥には素晴らしい茶室もありました。
この店主の奥様が茶道をしていて、コロナ禍でなければ、この場所でお客様にお茶を差し上げることも考えていたようです。
お茶を振る舞って頂けなくて残念です。
↑茶室
約5分ほどで階段を駆け上がってきた店員さんに呼ばれ、1階までエレベーターで降りてカウンター席に案内され、一番奥の店主に一番近い所に座ります♪
店内はかなり素敵で、カウンター奥は緑色の壁とは珍しく柳の木のイメージでしょうか。
さすがこれはアーティストの作品ですね♪
↑カウンター内
カウンター席の後ろの黄色や緑色などの大きなデザインも素敵で、店の奥の庭も白い石や花のようなものは陶芸とのことでしたね♪
↑店内
↑庭
また戸棚の中にはたくさんの酒器が入っていてどれも素晴らしいです♪
↑酒器
↑酒器
20名ものアーティストの作品ということがよく分かります。
また白い大きな百合の生け花もありましたね♪
↑百合
席に着くと、右側の壁にはたくさんの中国の田黄(でんおう)という印鑑のようなものが置かれていて、これはかなり高価なもののようです。
↑田黄等
店内BGMは静かにピアノの環境音楽やジャズが流れていましたね♪
テーブルの上には、熱いおしぼりとお皿、そして以下の付き出しが置かれ、ドリンクメニューを見て、開運という冷酒900円税抜を2合分頼み、その冷酒と一緒に美味しく付き出しを頂きます♪
↑テーブルの上
↑ドリンクメニュー
その後、白ワインのシャブリのハーフボトル3500円税抜も頼み、美味しく頂きました♪
↑シャブリ
そしてテーブルの上には店主が描いたリアルな天ぷらタネのメニューがあり、天ぷらは間髪入れずに食べて欲しいとのメッセージがありましたね♪
↑メニューのメッセージ
↑メニュー
そして以下の天ぷらを美味しく頂きました♪
天ぷらは塩もしくは大根おろしの天つゆで頂け、それぞれオススメを教えて頂きます♪
また2つあるタネは塩と大根おろし両方で頂け、味の違いを楽しめるのも良かったですね♪
↑付き出し
・豆腐の味噌田楽
・そら豆
・穴子
↑車海老1つ目
↑車海老2つ目
確かにかなり甘みを感じ、中が柔らかく絶品でした♪
↑車海老の頭2つ
カリッと美味しい♪
↑キス
身がかなりふっくらと大きい♪
↑スミイカ1つ目
↑スミイカ2つ目
イカの柔らかさに驚き♪
↑海老真丈と湯葉の吸物
さすが良い出汁です♪
↑ウニの大葉挟み
↑中のウニ
上質な生ウニがしっとりたっぷりでこれは絶品で嬉しいです♪
↑タラの芽
春を感じ大きめ♪
↑シラウオ
↑シラウオを揚げる
次々と店主と息の合った弟子が揚げる天ぷらが素晴らしく、そして揚げたてが美味しいです♪
↑サヨリ
身がたっぷりで美味しい♪
↑穴子
↑2つに切る
かなり大きなアナゴを2つに切り、それぞれ塩と大根おろしで味わえるのは秀逸でした♪
そして以下の5つの野菜メニューを見せられ、その中から2つを選びます♪
<野菜メニュー>
・椎茸
・ナス
・アスパラ
・サツマイモ
・ししとう
↑野菜メニュー
↑アスパラガス
かなり大きなグリーンアスパラで食べ応えがあり嬉しいです♪
↑椎茸
肉厚でこれも大きくアツアツでこれも嬉しいです♪
↑食事のお新香
↑天茶
きゅうり・大根・高菜のお新香と、小柱・バカ貝・三つ葉入り天茶がワサビも効いて出汁がよく効いて美味しい♪
(今回は天丼・赤出汁ではなく天茶を選択)
↑黒豆ゼリー
黒豆が大きく甘くアツアツ緑茶と合います♪
↑アツアツ緑茶
改めて、どの天ぷらも上質でかなり美味しくそしてお腹いっぱいになりましたね♪
大満足です♪
今では、弟子は都内は築地、門前仲町、人形町、全国には岡山、秋田、福島と広がりつつあるようです♪
それらのお店もぜひ行ってみたいと思いましたね♪
「みかわ是山居」は素晴らしき20人のアーティストによる店内で静かにピアノBGMを聴きながら、ゆったりと美味しいお酒と揚げたて天ぷらを頂け、とてもオススメです!
以下は頂いた「みかわ家伝書 てんぷらやの手のうち」
↑てんぷらやの手のうち
↑てんぷらやの手のうち
↑てんぷらやの手のうち
↑てんぷらやの手のうち
↑てんぷらやの手のうち
↑てんぷらやの手のうち
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