<土曜は株のおはなし>
「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」の購入はコチラ
「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」という本では、バフェット流銘柄選択術が示されており、具体的には以下の13の質問を満足できれば、その株式を購入した方が良いというものです。
私はこの本にとても感銘を受け、このブログの左側の方にもオススメな本として紹介している次第であります。
今回は、日本電信電話(NTT)について具体的に判断してみたいと思います。株式投資の参考になればと思います。
データは、四季報CD-ROMが主ですが、Yahoo(ホームページ)、ロイター(ホームページ)、MSN(ホームページ)を参考にしました。
1消費者独占力を持っているか?
NTTは、地域電話を独占し、携帯電話・長距離電話でシェア大で消費者独占力はあると思いますが、KDDIやソフトバンク等の競合と競争が激化していて、あまり消費者独占力はないのかもしれません。
2事業内容を理解しているか?
国内通信のガリバーで、地域電話独占、携帯電話・長距離電話でシェア大です。光ファイバー強化地域通信事業34%、長距離・国際通信事業11%、移動通信事業44%、データ通信事業8%、他3%(2007.3)
3製品・サービスは20年後も陳腐化していないか?
通信事業は20年後も陳腐化しないと思われます。
4コングロマリット(直接の関係を持たない多岐に渡る業種・業務に参入している企業体)か?
通信事業に特化し、コングロマリットではないと思われます。
5 1株当たり利益(EPS)は安定成長しているいか?
EPS BPS ROE(EPS/BPS) 配当 配当性向 株価(年末) PER(株価/EPS)
2003,3 14,549.03 353,843.88 4.1% 5,000 34.4% 431,000 29.62
2004,3 40,607.65 406,447.52 10.0% 5,000 12.3% 517,000 12.73
2005,3 45,891.26 453,059.74 10.1% 6,000 13.1% 460,000 10.02
2006,3 34,836.42 490,493.28 7.1% 6,000 17.2% 536,000 15.39
2007,3 34,506.55 519,014.60 6.6% 8,000 23.2% 586,000 16.98
平均 7.6% 20.0% 16.95
-5.3% (EPS成長率)(2004.3~2007.3)
EPSは2004.3以降EPSは下落傾向にあります。
6安定的に高いROE(平均)をあげているか?
2003,3 4.00% ←ロイター
2004,3 10.70% ←四季報、ロイター
2005,3 10.79% ←四季報、YAHOO、ロイター
2006,3 7.36% ←四季報、YAHOO、ロイター
2007,3 6.84% ←YAHOO、ロイター
平均ROE 7.9%
ROEは平均7.9%ですが、下落傾向にあります。
7強固な財務基盤を有しているか?長期負債/税引利益倍率
10.19
この本では長期負債となっていますが、有利子負債で計算しました。この負債を返済するのに10.19年かかる財務となります。少し負債が多いかもしれません。
8自社株買戻しに積極的か
MSN(財務諸表→10年間の概括)で10年間の発行済み株式数のデータあり
1998,3 15.9 (百万)
1999,3 15.9 (百万)
2000,3 15.8 (百万)
2001,3 16.1 (百万)
2002,3 16.1 (百万)
2003,3 15.9 (百万)
2004,3 15.7 (百万)
2005,3 14.9 (百万)
2006,3 13.8 (百万)
2007,3 13.8 (百万)
平成17年9月に自己株式の取得(1,116,743株)をするなど、平成11年以降主に政府売却株式の自社株買戻しに積極的です。
9製品・サービス価格の上昇はインフレ率を上回っているか?
現在までは、民営化に伴う競争化のもと、サービス価格は下がり、インフレ率を大幅に下回っていると思います。
10株価は、相場全体の下落や景気後退、一時的な経営問題などのために下落しているか?
株価は、2002年1月ごろからずっと横ばい状況です。
11株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)と利益の予想成長率を計算し、国債利回りと比較せよ
現在の株価 \499,000
A:株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)
6.9%
B:予想EPS成長率
-5.3%
A+B 1.6% :長期投資の期待収益率
国債の利回り
1.723% 10年国債
2.436% 30年国債
米国で当時7%
長期投資の期待収益率は1.6%と低い値となっています。
12株式を擬似債券と考え、期待収益率を計算せよ
株主資本の予想成長率
=ROE(1-配当性向)
6.3%
10年後の予想BPS=直近のBPS×(1+株主資本の予想成長率)^10
960,431
10年後の予想株価=10年後の予想BPS×平均ROE×過去10年間の平均PER
\1,292,217
今後10年間の期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
10.0%
擬似債券と考えた期待収益率は10.0%とやや高い値となっています。
13過去のEPS成長率をもとに計算する手法で期待収益率を計算せよ
過去の平均EPS成長率=(直近のEPS/10年前のEPS)^(1/10)-1
-5.3%
予想EPS=直近のEPS*(1+過去の平均EPS成長率)^10
20,055
10年後の予想株価=予想EPS×過去10年間の平均PER
\339,916
期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
-3.8%
EPS成長率に基づいた期待収益率はー4.8%とかなり低い値となっています。
<まとめ>
NTTは、地域電話を独占等消費者独占力を持っていて、事業内容は分かりやすく、サービスは20年後も陳腐化しないと思われ、コングロマリットではありません。
また、自社株買いには積極的です。擬似債券と考えた期待収益率は10.0%あります。
懸念する点としては、EPSやROEが下落傾向で、有利子負債/税引き利益は10.19と負債が多いようです。
またサービス価格の上昇はインフレ率を下回っていると思います。
EPS成長率をもとにした期待収益率はマイナスと悪い値となっています。また株価は下落傾向にあります。
以上をまとめるとバフェット的にはあまり買いは推奨できないかと思います。
株のお話しまとめ(2007年)
株のお話しまとめ(2006年)
<今日の独り言>
めずらしくハサミで自分の指を切ってしまいました(>_<) うぉぉものすごい流血!というかこのハサミはそんなに切れ味よくなかったはずなのに・・・慌てるとダメですね^_^;)
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「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」という本では、バフェット流銘柄選択術が示されており、具体的には以下の13の質問を満足できれば、その株式を購入した方が良いというものです。
私はこの本にとても感銘を受け、このブログの左側の方にもオススメな本として紹介している次第であります。
今回は、日本電信電話(NTT)について具体的に判断してみたいと思います。株式投資の参考になればと思います。
データは、四季報CD-ROMが主ですが、Yahoo(ホームページ)、ロイター(ホームページ)、MSN(ホームページ)を参考にしました。
1消費者独占力を持っているか?
NTTは、地域電話を独占し、携帯電話・長距離電話でシェア大で消費者独占力はあると思いますが、KDDIやソフトバンク等の競合と競争が激化していて、あまり消費者独占力はないのかもしれません。
2事業内容を理解しているか?
国内通信のガリバーで、地域電話独占、携帯電話・長距離電話でシェア大です。光ファイバー強化地域通信事業34%、長距離・国際通信事業11%、移動通信事業44%、データ通信事業8%、他3%(2007.3)
3製品・サービスは20年後も陳腐化していないか?
通信事業は20年後も陳腐化しないと思われます。
4コングロマリット(直接の関係を持たない多岐に渡る業種・業務に参入している企業体)か?
通信事業に特化し、コングロマリットではないと思われます。
5 1株当たり利益(EPS)は安定成長しているいか?
EPS BPS ROE(EPS/BPS) 配当 配当性向 株価(年末) PER(株価/EPS)
2003,3 14,549.03 353,843.88 4.1% 5,000 34.4% 431,000 29.62
2004,3 40,607.65 406,447.52 10.0% 5,000 12.3% 517,000 12.73
2005,3 45,891.26 453,059.74 10.1% 6,000 13.1% 460,000 10.02
2006,3 34,836.42 490,493.28 7.1% 6,000 17.2% 536,000 15.39
2007,3 34,506.55 519,014.60 6.6% 8,000 23.2% 586,000 16.98
平均 7.6% 20.0% 16.95
-5.3% (EPS成長率)(2004.3~2007.3)
EPSは2004.3以降EPSは下落傾向にあります。
6安定的に高いROE(平均)をあげているか?
2003,3 4.00% ←ロイター
2004,3 10.70% ←四季報、ロイター
2005,3 10.79% ←四季報、YAHOO、ロイター
2006,3 7.36% ←四季報、YAHOO、ロイター
2007,3 6.84% ←YAHOO、ロイター
平均ROE 7.9%
ROEは平均7.9%ですが、下落傾向にあります。
7強固な財務基盤を有しているか?長期負債/税引利益倍率
10.19
この本では長期負債となっていますが、有利子負債で計算しました。この負債を返済するのに10.19年かかる財務となります。少し負債が多いかもしれません。
8自社株買戻しに積極的か
MSN(財務諸表→10年間の概括)で10年間の発行済み株式数のデータあり
1998,3 15.9 (百万)
1999,3 15.9 (百万)
2000,3 15.8 (百万)
2001,3 16.1 (百万)
2002,3 16.1 (百万)
2003,3 15.9 (百万)
2004,3 15.7 (百万)
2005,3 14.9 (百万)
2006,3 13.8 (百万)
2007,3 13.8 (百万)
平成17年9月に自己株式の取得(1,116,743株)をするなど、平成11年以降主に政府売却株式の自社株買戻しに積極的です。
9製品・サービス価格の上昇はインフレ率を上回っているか?
現在までは、民営化に伴う競争化のもと、サービス価格は下がり、インフレ率を大幅に下回っていると思います。
10株価は、相場全体の下落や景気後退、一時的な経営問題などのために下落しているか?
株価は、2002年1月ごろからずっと横ばい状況です。
11株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)と利益の予想成長率を計算し、国債利回りと比較せよ
現在の株価 \499,000
A:株式の益利回り(今期のEPSを現在の株価で割る)
6.9%
B:予想EPS成長率
-5.3%
A+B 1.6% :長期投資の期待収益率
国債の利回り
1.723% 10年国債
2.436% 30年国債
米国で当時7%
長期投資の期待収益率は1.6%と低い値となっています。
12株式を擬似債券と考え、期待収益率を計算せよ
株主資本の予想成長率
=ROE(1-配当性向)
6.3%
10年後の予想BPS=直近のBPS×(1+株主資本の予想成長率)^10
960,431
10年後の予想株価=10年後の予想BPS×平均ROE×過去10年間の平均PER
\1,292,217
今後10年間の期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
10.0%
擬似債券と考えた期待収益率は10.0%とやや高い値となっています。
13過去のEPS成長率をもとに計算する手法で期待収益率を計算せよ
過去の平均EPS成長率=(直近のEPS/10年前のEPS)^(1/10)-1
-5.3%
予想EPS=直近のEPS*(1+過去の平均EPS成長率)^10
20,055
10年後の予想株価=予想EPS×過去10年間の平均PER
\339,916
期待収益率=(10年後の予想株価/現在の株価)^(1/10)-1
-3.8%
EPS成長率に基づいた期待収益率はー4.8%とかなり低い値となっています。
<まとめ>
NTTは、地域電話を独占等消費者独占力を持っていて、事業内容は分かりやすく、サービスは20年後も陳腐化しないと思われ、コングロマリットではありません。
また、自社株買いには積極的です。擬似債券と考えた期待収益率は10.0%あります。
懸念する点としては、EPSやROEが下落傾向で、有利子負債/税引き利益は10.19と負債が多いようです。
またサービス価格の上昇はインフレ率を下回っていると思います。
EPS成長率をもとにした期待収益率はマイナスと悪い値となっています。また株価は下落傾向にあります。
以上をまとめるとバフェット的にはあまり買いは推奨できないかと思います。
株のお話しまとめ(2007年)
株のお話しまとめ(2006年)
<今日の独り言>
めずらしくハサミで自分の指を切ってしまいました(>_<) うぉぉものすごい流血!というかこのハサミはそんなに切れ味よくなかったはずなのに・・・慌てるとダメですね^_^;)