午前6時の気温はマイナス6度。天候は晴れ、月が出ております。つい先ほどまで、除雪車が我が家の前を忙しく動いておりました。
きのうの大荒れの天気を受けて、道路の除雪しておったのでしょう。本州で降るようなズシリと重い雪が降り積もっておりまする。
そんなことで、きのうはとんでもない大荒れの天気。ひとシーズンに1~2度あるかないかという猛吹雪でござった。
家の外に出たのは2回だけ。ニャンコのご飯とトイレ掃除だけで、あとはすっかり家に籠っておりました。
夕方出かけたハニーさんによれば、一時数メートル先も見えない激しい吹雪だったとか。
新聞によると「襟裳岬で最大瞬間風速34・5メートルを観測したほか、稚内市では正午までの24時間降雪量が32センチを記録。昼前からは札幌など道央でも断続的に吹雪となりJRは特急を含む計73本の運休を決めるなど交通機関も乱れた。」そうで酷い一日でござった。
きょうはさすがに穏やかな天気となってます。デッキに降り積もった雪の処理が、きょうのお仕事なのでござる。
この猛吹雪、春を告げる嵐だったのでしょうか?
今週号の週刊現代「リレー読書日記」はノンフィクション作家の溝口敦さんが書いております。ご推薦の1冊に呉智英さんの「吉本隆明という『共同幻想』」がきわめて論旨明快、快著であると書いておる。
おぢはこの吉本隆明さんの本を読んだことがないのです。世代的には、なんだか皆さん読んでおるような、これ読んでないとダメなような…
ではありますが、学生時代、本屋で一度立ち読みし、書いてあることがさっぱりわからず、あ然呆然としたことがあり、その後は畏れ多くて近寄ってはおりません。
呉智英さんの本によると、吉本隆明が言う「マチウ書試論」のマチウというのはマタイ伝のことで、「ジュジュ」というのはイエスのフランス語読みだそうな。
で、「つくづく今まで吉本を読まなくてよかったと思う~中略~吉本の『悪文』は読者とまともにコミュニケートしようとしない『悪意ある文』だったかもしれない」と書いてあるそうな。
でもって、溝口敦さんは「吉本について書く以上、吉本を読まないわけにいかない。著者はこの難行苦行に耐え、吉本は吉本と読者による『共同幻想』だったと喝破する本書を物にした」と書いておる。
とにもかくにも、吉本隆明さんの本は、そもそもわけわかんない本だったってことらしい。だから共同幻想ってことなのか知らんけど、意味不明のこと言っておる方が、たいそうもてはやされたあの時代って、なんだったんだろ?
一方、同じ週刊現代の「我が人生最高の10冊」というコーナーでは、作家の原田宗典さんが武者小路実篤の偉業について書いておる。
偉業というからどんなことかと思ったら、この武者小路実篤という人は生涯650冊以上の本を書いておるのだとか。それに加えて多くの絵も書いておるそうな。絵は2万数千点だそうな。
そういえば、あちこちで見たよなぁ、お皿とかなんかにカボチャとかジャガイモなんかの絵を書いて「仲よきことは美しきかな」とか、「君は君 我は我なり されど仲よき」とかね。
この武者小路実篤という方、よく考えても、考えてみなくても、吉本隆明とはまさに対極。書いてることに、誰もがフムフム唸っちゃう。
で、作家の原田宗典さんは「武者小路実篤全集」について、「二千数百もの詩を網羅。このボリューム。読まなくてもいい。パッと開けば暗示に満ちたものが必ずでてきます」だそうな。
90歳まで生きて、延々毎年10冊以上の本を出したという武者小路実篤さん、凄いなぁ~
人を煙に巻いて尊敬を集めるか、分かりやすいことを言って親しまれるか、生き方それぞれですけど、凡人のおぢは間違いなく後者を選択いたします、ハイ!!