午前6時の気温はマイナス5度。今朝も寒いで~す。
ニセコに春は来てませ~ん!! ったくもう!!
そんなことで、ちらちら雪の舞う朝なのでござる。我が家のデッキは再び雪に覆われておりまする。
きのうも寒い一日でしたが、おぢとハニーさんはお隣、ニセコ町で開催されたドキュメンタリー映画の上映会に行ってまいりました。
映画は「シェーナウの想い」というドイツ映画。
このドキュメンタリー、びっくりでござった。何が凄いかというと、チェルノブイリ事故をきっかけに、小さな町の住民が巨大電力会社と闘って、自分たちのエコ発電会社をつくったもんだから驚いた。
しかも、これがニッポンの3・11以前のお話で、10年もの歳月を費やしてこれをやり遂げ、いまは大メジャーの電力会社だというから凄いのです。
あらすじは以下でござる。
ドイツ南西部にあるシェーナウ市は、人口2500人の小さなまち。チェルノブイリ原発事故の影響はこの街にも及び、同市の親たち数人が子どもたちを守るため「原子力のない未来のための親の会」を結成。
でもって、エネルギーに対する意識を変えることも重要であると考え「節電キャンペーン」や「節電コンテスト」を楽しく開催しちゃったり。
ま、ここまではフツーです。
さらに、電力会社に対し、エコ電力の買い取り価格の引き上げや、節電を促すために基本料金を引き下げる一方、使用料金を引き上げる「比例料金制度」を提案する。
だけども、冷たくあしらわれる。
そして、ここからが凄いのですが、「それなら自分たちで電力会社をつくってしまおう!」と立ち上がるんだなぁ。
彼らは電力会社を相手に、2度にわたる住民投票を勝ち抜き、シェーナウ市の電力供給の認可を勝ち取ります。
そして、電力会社が所有していた電力網を、とんでもない価格で買い取るため、全国から支援を受けるのです。
住民たちに積極的に融資する画期的な銀行がでてきたり、全国の広告代理店が無償で協力したり、さらには人々の善意の寄付がごっちゃりあったり。
そのおかげで無事、電力網を手にし、発電にこぎつけるのです。
こうしてできた電力会社は、原子力はもちろん、石炭も石油も使わない。太陽光など自然エネルギーだけで発電し、そういう電力しか買い付けず、販売する。
発送電が分離されておるドイツでは、国内のあちこちからこの会社の電力を買いたいという申し込みが殺到。ずんずん大きな会社へ発展していくのです。
これがフクシマの事故以前の実話だから凄い。
ドイツは、フクシマの事故を受けて、すでに国を挙げて脱原発に踏み出しておる。
だからこの会社、今後さらに発展するのでござる。
しかも「原子力のない未来のための親の会」の皆さんは、いまやこの電力会社の役員なのでござる。
いやはや面白い。我がニッポン国、まずはとにもかくにも発送電の分離が必要でござる。
これができないと、ドイツみたいなことが起こりえないわなぁ。
社会主義国家並みに電力が独占されておるニッポンのシステム、ここを変えないでどうするって話なのじゃ。
ちょいと調べたら「電力の地域独占状態」って、おぢが生まれた昭和26年にできたのですなぁ。
それまでは、「戦時体制」そのもので、国家が一元管理しておったそうな。
この前年、昭和25年のときには、すでに発送電の分離案というのもあったそうな。
いずれにせよ、共産主義国家、社会主義国家ではないのですから、発電事業に自由に参入できるシステムづくりが急がれる。
どの会社から電力を買うのか、おぢは「電力を選択できる自由」が欲しいです。
ってことで、我がニッポン国は、こと電力に関する限り「北朝鮮並み」なのでござる。
ありゃりゃなことで…