おぢのニセコ山暮らし

山暮らしと世間のあれこれを書き綴ります

水素社会の行方

2015年04月29日 | Weblog

 

午前6時の気温はプラス6度。

晴れの良いお天気でござる。

世間では今日からゴールデンウイークということになっとりますが、おぢはセッセと仕事でござる。

さて、

ニッポン政府は2020年までに「水素社会」を目指すとしておる。

ようは「国策」で水素社会の実現をめざすということだ。

昔から株の世界では「国策は買い」ですから、とりあえず水素関連の株は上がることになっておる。

おぢがしつこく買っておる千代田化工建設の株価も、すでに底打ち、反転しておる。

今後は「出遅れ銘柄」として大注目を浴びる予定だ!?

この会社には、画期的に水素を使いやすくした「スペラ水素」という技術があるのです。

水素を「常温・常圧で液体化」して運べる「画期的な技術」を、「世界で唯一持つ」というから凄いのです。

これにより、水素の長距離輸送と大量貯蔵も可能になっておる。

サイエンス作家の竹内薫さんは、けさのNHKラジオで政府目標の「2020年までに水素社会の実現」は難しいとしながら、水素社会は今後も確実に進むとしておったです。

まずは全国各地の汚水処理施設で発生するメタンガスから水素を回収する技術が確立しており、これが有効だとのこと。

実際、栃木県では今年2月から下水処理場での燃料電池による発電が始まっておるそうな

これは現在700世帯分の電気で、年間約1億円の収入を見込んでいるそうな。

つまり全国各地の市町村にある汚水処理場=発電所ってことだ。

いいねぇ、、、

また、製鉄所でも水素の生産が可能だそうな

鉄工所のコークス炉ガスというのは、コークスを製造するときに出るガス。

一酸化炭素や水素が主成分で、この一酸化炭素を水蒸気と反応させると水素が発生するとか。

その水素を燃料電池の自動車用のエネルギーとして利用しようというのが、「鉄鋼業界の目論見」だそうな。

鉄鋼業界は、この先、「鉄と水素」で発展だ

また、竹内さんによれば、自宅の太陽光発電で水素を生産し、燃料電池車の燃料として使うと、年間約1万キロ走行することが可能だという。

ただし、自宅でのインフラ整備に200万円~300万円かかるのだそうな。

今後普及が進めば、こういうインフラ整備コストは格段に安くなる可能性がある。

また、水素というと、「爆発の危険があって怖い」というイメージもある。

下記の写真はR水素ネットワークからいただいてきたもの。

写真上部が燃料電池車から水素が漏れて発火する様子。

下の写真がガソリン車でござる。

水素はガソリンより、さらには空気より軽いので、漏れるとすぐに上昇してしまう。

さらに「素早く拡散する」のも水素なのでござる。

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、すでに自動車の火災・爆発試験、水素ステーションでの水素漏洩、爆発試験、トンネル内各種燃料の輸送車両火災試験などを行っておって安全性は確認済みだ。

いずれにしても2020年はムリとしても、水素社会へ向けて、あれこれ燃料電池の普及は進むのでしょう。

問題は、ガソリンステーションに変わる燃料電池車用の水素ステーションだ。

既得権益者であるガソリン業界は、「水素なんて!!」と現在はそっぽを向いておるようだ。

それもこれも、水素ステーションの建設コストが現在は4憶6000万円ともいわれておるため。

だけど通常のガソリンスタンド並みの7000万円~1億円程度になれば、そりゃ一気に進むことになるだろうね。

ニッポンの製造業は、同程度の能力を持つものを、低コスト化して製造、発展してきた歴史がある。

液晶なんかそのサンプル。

かつては高価なモノでしたが、いまは安くなって大型化し、TVはほぼ液晶の時代でござる。

コストをカットして低価格化するのは、ニッポンの製造業のお家芸なのだ。

早晩、水素ステーションの価格はお安くなるのでしょう。

話は戻って水素ですが、こんとき水素ステーションに運ばれるのは、常温・常圧で液体化したスペラ水素というわけだ。

水素社会、実現への道のりは遠いかも知らんけど、確実に進むことが想像できるのです。

ニッポン政府はこの水素社会と同時に原発も維持するという。

原発と水素社会はまったく矛盾するわけですが、どっちも進めるというからわけわからん。

どう考えても水素社会の方に理も利もありそうだ。

きのう経産省は原発が一番コストが安いと発表しておる。

太陽光より原発は安いというから眉唾モンだ。

太陽光パネルをため池に浮かべたり、広い北海道の原野にずらずら並べたり、あとはメンテナンスで済むのが太陽光発電。

一方、巨大施設を巨額な費用で建設し、近隣市町村に迷惑料を国費で払い、燃料は外国から持ってきて、使用済み燃料の処理はメドが立たず、一旦過酷事故が起きればすべてアジャパーで、補償費用は兆単位というのが原発。

太陽光発電より、原発のコストがホントに安いかどうかは、来年の家庭用電力の自由化で明らかになるね。

沖縄を除く9電力と、新電力の電気料金、どっちが安いかはすぐにわかるってもんだ。

お楽しみだね!!