おぢのニセコ山暮らし

山暮らしと世間のあれこれを書き綴ります

「未来食堂」「ファミマのこども食堂」は格差社会のお助けマンか、あだ花か

2019年05月03日 | Weblog

午前5時半を回りました。

気温はプラス5度で、白い雲の間から青空がのぞいております。

雨も止んで、清々しい朝ですわん。

写真のように、お隣のサクラも開花いたしました。

ところで、

録画してあったNHKスペシャル「平成 最後の晩餐~日本人と〝食〟の30年~」を昨夜、拝見いたしました。

興味深かったのは各種マスコミでも取り上げられたという東京の「未来食堂」だ。

34歳の女性が切り盛りするごくフツーの食堂ですが、ここに独特のシステムがある。

50分お店で働くと、お店で提供している900円の定食が食べられるのです。

これを「まかない」というそうです。

これまで1000人以上が利用しているとか。

経営する小林せかいさんは元大手のIT企業に勤めてた方だという。

人を雇用していないので人件費がかからず食堂は黒字だというから凄い。

そして、50分以上働くと他人に食べる権利を譲ることもできるのです。

おカネに困った人がそれを利用するわけ。

ようするに〝食〟を通じて、人と人が支え合うシステムなのだ。

若いのに凄い人がいたものです。

格差社会がどんどん進行し、家族で食べるはずの食事が孤食になり、その中身があまりに貧しくなる中、食を通じて人と人が支え合うシステムが登場したわけ。

都会でこういうシステムがどんどん広がると、貧困から救われる人も多いのではないかと想像されます。

この放送とは別ですが、今年3月から大手コンビニの「ファミマ」が「こども食堂」を始めたという。

通販生活夏号で知りました。

店舗スペースを活用し、近隣のこどもや保護者を対象に食事を楽しむ取り組みで、小学生以下のこどもは100円、中学生以上の保護者は400円で食べられるのです。

低賃金で店員を働かせているコンビニですから、「偽善じゃないの?」みたいな批判の声もあるようですが、こんな取り組みもあっていい。

全国各地でボランティアが支える「こども食堂」も300か所を超えたという。

貧困や孤食によって、この国では「フツーの生活」が崩壊し始めているのです。

かつて「1億総中流」と言われ、豊かだったはずのこの国では、いまや食事もままならない格差が着実に進行中なのだ。

国のトップは「1億総活躍」を叫んではおりますが、現実は、さっぱりいいところなし。

社会的弱者を放置するなら、この国の未来はさらに悪化することが容易に想像される。

未来食堂も、こども食堂も、格差社会が生んだあだ花かも知らんけど、応援したい気持ちでいっぱいのニセコのおぢだ。

しっかり応援したいけど、どうしたらよかんべ!!