グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

旅の途中

2009年09月26日 | 
先週の天野の日記にもありましたが、秋は鳥たちの世界では渡りの季節です。
それはなにもシギやチドリの仲間だけではありません。

23日から今日まで、旅の途中で大島を経由する鳥たちを写真に収めてみました。





サメビタキ



本州中部以北で繁殖し、そのほかの地域では春と秋の渡りの季節に見ることができます。
ビックリしたような顔ですね。かわいらしい。
とまっているのはアカメガシワ。






サンコウチョウ



大島で繁殖していてもおかしくないのですが、なかなか確認できません。
神津島では繁殖が確認されています。
今回私は生まれて初めて見ることができました。
繁殖期のオスの長~い尾羽を見てみたいものです。
あの特徴のあるさえずりもぜひ聴きたい!






オオルリ



これは今年生まれの若いオスです。
大島よりももっと北で生まれたものが渡ってきたのでしょう。
生まれて初めて海を渡り、そしてこれからもっと長い旅をするのです。
こんなに綺麗なコバルトブルーも、森の中ではまったく目立ちません。






キビタキ



ちょこんと枝にとまる様子がとってもかわいいです。
オオルリが繁殖している大島で、このキビタキが繁殖していないのはおかしいのではないか!?と鳥仲間の間で話題になることもしばしばです。
野外でメスと若いオスとを識別するのは困難だそうで、こういう場合『メスタイプ』と呼ぶことが多いです。
はっきり「これはオスだ!」というキビタキにはまだ出会ったことがありません~(涙)






ノビタキ



今か今かと待ち焦がれ、やっと本日確認することができました。
去年より10日ほど遅いです。
開けた草原に現れるので見つけやすいです。
大島では繁殖していません。






チュウシャクシギ



いつもチェックしている磯で一心不乱にエサを探していました。
カニやフナムシを食べていましたよ~。
驚かさないように注意してそーーーっと近づき、数枚写真を撮ってそーーーっと帰ってきました。






キアシシギ



以前もご紹介したキアシシギです。
私の姿を確認しながらもまったく気にせずまたまたフナムシを追いかけていました。
やっぱり愛想がいいねぇ(笑)





コサメビタキ



夏に渡来し九州から北海道までの地域で繁殖していますが、大島では通過するだけです。
まだ春の渡りの時期に出会ったことがありません。
サメビタキと同じようにおっきな目ですね。






そして一番上の写真の鳥はエゾビタキです。
日本よりも北の地域で繁殖しています。
サメビタキ、コサメビタキとともに『ヒタキ3兄弟』と呼ばれているとかいないとか・・・
3種とも見晴らしのいい枝先などにとまり、飛んでいる虫を捕まえるフライングキャッチをします。
その姿は見ていて飽きません。
空振りすると(あるいは虫が小さいとか)「パチッ」とクチバシの鳴る音がします。
大島では今の時期、この3種が同じ場所で一緒に見られます。





私が見つけられないだけで、もっともっとたくさんの鳥たちが大島で翼を休めていることでしょう。
この先ずっと、鳥たちが安心して立ち寄ることができる島であって欲しいです。


    がんま
コメント
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