昨日の日記はヒキガエルでしたが、今夕、私はモリアオガエル(メス)がピョコピョコ道路を横断しているのを見ました。二十四節気のひとつで、虫偏の生きものたちが冬眠から覚めてうごめき出すという啓蟄(けいちつ)は、まだ来週末です。今日は最低気温が5~6月とのこと。ハナアブの仲間やコウモリも飛来しました。
お待たせしました! 椿の実の製油場、製塩場に続く「大島・工場萌え(こうばもえ)」シリーズ第3弾は、酒造所です。島の西部、野増(のまし)地区にある谷口酒造へ行って来ました。
元町から野増へ、都道を通るとシイノキの大木が木陰を作って、歩いてもサイクリングでも気持ちが良いはずです。夏なら尚更です。切通しになった斜面の小さな植物たちを見て歩いても楽しめます。シイノキは、シイタケや発光キノコと親しい関係ですし、他の菌類とも共生関係にあるなど、大木になる不思議なパワーを持った樹です。ブナ科で本名はスダジイです。
都道の拡幅で木々が伐られたり地層切断面が見られなくなるのは、何とももったいないことです。

東京大学で建築史を教える藤森照信教授が、設計したと言う三角屋根の建物が中央にあるので、すぐ分かると思います。なまこ壁のように芝を使った壁、そして屋根にも芝が植えられていて、てっぺんにはツバキが生えている。その名も「ツバキ城」。面白くって、なぜか懐かしい建物です。
この建物は、藤森教授によると「事務所兼販売所兼書斎兼作業場」だそうです。1月23日の東京新聞『東京どんぶらこ』コーナーで紹介されています。この記事で気になったのは、「その昔は、それぞれの家のオバアサンがアジサイか何かの葉先から採った酵母菌で麦焼酎や芋焼酎を造ったものだという。」のです。どんな酵母菌で、どんな焼酎が出来ていたのでしょう?
数年前、アルバイトで芋焼酎の仕込み作業を体験させてもらったことがあります。蔵の中に入ると何とも良い匂いがしています。杜氏(とうじ)でもあるご主人の谷口英久さんは、いろいろ試して、原料に無農薬のさつま芋を取り寄せたり、醸造・発酵過程で、モーツアルトのレクイエムなどの曲を響かせていました。ロック音楽の激しいリズムは、酵母菌の働きを活発にさせない負の揺らぎだそうです。昨日のこの蔵は静かに熟成中で、そこを特別に撮影させて頂きました。
谷口さんは、赤瀬川源平さんや南伸坊さんたちと「路上観察学会」を楽しんでいたと記憶しています。雑誌『散歩の達人』の「1円大王」では、1円のものを買って領収書をもらう、というおふざけ企画に真面目に取り組むユニークな方でもあります。

こちらの酒造所の裏手の山にもシイの巨木の林があって、その根方に「チンチョウカー」という湧き水の井戸があります。この名水を使用して焼酎づくりが長く続けられてきたそうです。
「本格焼酎 御神火(ごじんか)」の商標は、三原山の噴火を昔の人が畏敬の念を持って呼んだことから付けられています。下の写真の一番手前は「塩」かと思ったらTシャツでしたが(汗)、1升ビンのラベルのデザインで、大島在住の版画家本多保志さんによるものです。

自分が関わったから言うわけではないですが、私の好みは独特の匂いと甘さの芋焼酎です。1本買ってしまいました。ここでしか入手できない限定品もあります。このショールームでは、いつも奥さんの香さんと柴犬のテツ君が迎えてくれます。
谷口酒造の仕込みの風景がNHKテレビで放映されるようです。
関心のある方はご覧ください。
3月5日午後8:00~8:43
NHK総合テレビ「新トーキョー人の選択」
運転手と未成年者以外は、試飲させてくれるそうです(微笑)。
見学希望は事前に連絡してからお訪ね下さい。定休日は日曜です。
(有)谷口酒造 大島町野増字ワダ
TEL04992-2-1726
FAX04992-2-1753
http://www.gojinka.co.jp
今回、伺ったのは柄杓(ひしゃく)の修理という木工仕事の依頼を頂いていたからでもありました。それから、ついでにもう1つ。
お正月過ぎてカラの1升ビンが何本か溜まったので持って行ったのです。1升ビンはビールビン同様、昔から再使用(リターナブル)できるエコ製品の優等生と思っていたのですが・・・今は有料での引き取りはしないと。・・・ガーン!!
ここでも離島であるがゆえの「移入種」問題が! 島外から大量に入ってくる1升ビンを全部有料で引き取っても、製造量には限りがあるので使いきれないわけです。せっかく再使用できるビンが廃棄されるとは残念!(涙)
アルコールも地域で作って地域で消費する「地産地消」ですね。
「移入酒!」にも対策を!
(なるせ)
お待たせしました! 椿の実の製油場、製塩場に続く「大島・工場萌え(こうばもえ)」シリーズ第3弾は、酒造所です。島の西部、野増(のまし)地区にある谷口酒造へ行って来ました。
元町から野増へ、都道を通るとシイノキの大木が木陰を作って、歩いてもサイクリングでも気持ちが良いはずです。夏なら尚更です。切通しになった斜面の小さな植物たちを見て歩いても楽しめます。シイノキは、シイタケや発光キノコと親しい関係ですし、他の菌類とも共生関係にあるなど、大木になる不思議なパワーを持った樹です。ブナ科で本名はスダジイです。
都道の拡幅で木々が伐られたり地層切断面が見られなくなるのは、何とももったいないことです。

東京大学で建築史を教える藤森照信教授が、設計したと言う三角屋根の建物が中央にあるので、すぐ分かると思います。なまこ壁のように芝を使った壁、そして屋根にも芝が植えられていて、てっぺんにはツバキが生えている。その名も「ツバキ城」。面白くって、なぜか懐かしい建物です。
この建物は、藤森教授によると「事務所兼販売所兼書斎兼作業場」だそうです。1月23日の東京新聞『東京どんぶらこ』コーナーで紹介されています。この記事で気になったのは、「その昔は、それぞれの家のオバアサンがアジサイか何かの葉先から採った酵母菌で麦焼酎や芋焼酎を造ったものだという。」のです。どんな酵母菌で、どんな焼酎が出来ていたのでしょう?

数年前、アルバイトで芋焼酎の仕込み作業を体験させてもらったことがあります。蔵の中に入ると何とも良い匂いがしています。杜氏(とうじ)でもあるご主人の谷口英久さんは、いろいろ試して、原料に無農薬のさつま芋を取り寄せたり、醸造・発酵過程で、モーツアルトのレクイエムなどの曲を響かせていました。ロック音楽の激しいリズムは、酵母菌の働きを活発にさせない負の揺らぎだそうです。昨日のこの蔵は静かに熟成中で、そこを特別に撮影させて頂きました。
谷口さんは、赤瀬川源平さんや南伸坊さんたちと「路上観察学会」を楽しんでいたと記憶しています。雑誌『散歩の達人』の「1円大王」では、1円のものを買って領収書をもらう、というおふざけ企画に真面目に取り組むユニークな方でもあります。

こちらの酒造所の裏手の山にもシイの巨木の林があって、その根方に「チンチョウカー」という湧き水の井戸があります。この名水を使用して焼酎づくりが長く続けられてきたそうです。
「本格焼酎 御神火(ごじんか)」の商標は、三原山の噴火を昔の人が畏敬の念を持って呼んだことから付けられています。下の写真の一番手前は「塩」かと思ったらTシャツでしたが(汗)、1升ビンのラベルのデザインで、大島在住の版画家本多保志さんによるものです。

自分が関わったから言うわけではないですが、私の好みは独特の匂いと甘さの芋焼酎です。1本買ってしまいました。ここでしか入手できない限定品もあります。このショールームでは、いつも奥さんの香さんと柴犬のテツ君が迎えてくれます。
谷口酒造の仕込みの風景がNHKテレビで放映されるようです。
関心のある方はご覧ください。
3月5日午後8:00~8:43
NHK総合テレビ「新トーキョー人の選択」
運転手と未成年者以外は、試飲させてくれるそうです(微笑)。
見学希望は事前に連絡してからお訪ね下さい。定休日は日曜です。
(有)谷口酒造 大島町野増字ワダ
TEL04992-2-1726
FAX04992-2-1753
http://www.gojinka.co.jp
今回、伺ったのは柄杓(ひしゃく)の修理という木工仕事の依頼を頂いていたからでもありました。それから、ついでにもう1つ。
お正月過ぎてカラの1升ビンが何本か溜まったので持って行ったのです。1升ビンはビールビン同様、昔から再使用(リターナブル)できるエコ製品の優等生と思っていたのですが・・・今は有料での引き取りはしないと。・・・ガーン!!
ここでも離島であるがゆえの「移入種」問題が! 島外から大量に入ってくる1升ビンを全部有料で引き取っても、製造量には限りがあるので使いきれないわけです。せっかく再使用できるビンが廃棄されるとは残念!(涙)
アルコールも地域で作って地域で消費する「地産地消」ですね。
「移入酒!」にも対策を!
(なるせ)