昨日の夜から今日の午前中にかけて、大島自然愛好会主催の表題のセミナーに参加しました。
昨晩の講演内容は以下のとおりです。
「伊豆大島の植生史を作る活動(筑波大 上條氏)」
「伊豆諸島の植物たち(東京農工大 星野氏)」
「新島の植生と新島自然愛好会の活動(都立墨田高校 八木氏)」
「七島花の会の活動・神津島での取り組み(七島花の会 石橋氏)」

会場は30名以上の参加者(たぶん)で、大盛況でした。
神津島では以前は盗掘が多かったが、今は「希少な植物は島全体の財産だから大事にしよう」という傾向になっってきている、という話が印象的でした。
そして今日は、観察会。
“砂の浜”駐車場に集合ということで「海岸の観察をするのかな?」と思っていたら、スタートと同時に皆さん藪に向かって歩いて行きます。

「?」
程よく歩いた所で,本格的に藪の中に分け入り調査が始まりました。
調査をする時は、周りが均質であることが大事なのだそうです。
あまり凸凹のない場所を選び、中心から外側に向かって見られる植物を挙げていきます。

植物の高さ別に3つのグループにわけて順番に確認していきます。
「亜高木層・ヒメユズリハ」「亜高木層・エノキ」「低木層・ヤブニッケイ」etc…。
足もとの小さな芽生えまで識別するので、植物の種類がどんどん増えていきます。

そのスピードの早さに、ボーゼンとしました。
植物の名前のあとは、その植物の被度(植物が地表を覆っている面積の割合)や群度(どのような状態で群落をつくっているか、あるいは単独で存在するかなどを)を、1~5までの数字や記号で記録していきます。
クリノメーターという傾斜計で、地面の角度も測りました。

植生調査って、こうやってされていたのですね。(初めて知りました~)
薮の次は海岸へ。

こんどは海岸縁に広がる林の調査です。
「調査はどんな薮でも必ず真ん中に入り、中心から外に向かって行う」という鉄則のもとに、葉っぱの先がツンツン尖ったクロマツの林の中へ…。

いくら調査とはいえ…痛そうです!
「ツルウメモドキ」「イソギク」「ヤブツバキ」etc…。
林の中から声が響きますが、講師の方の姿は見えません。(完全にすっぽり隠れています)

外から見るとクロマツしか生えていないように見えるこの風景の中に、実は様々な植物が生きていたのですね。(これまたビックリです。)
最後に砂浜。
「ここはすぐ終わるね」

「ハマゴウ」「ネコノシタ」以上!←本当にすぐ終わりました・笑。
北部では姿を見かけないザラザラの葉をもつ「ネコノシタ」が、黒い砂浜を這っていました。

なかなか素敵なデザインでした~。
ところで、調査結果は以下のような表にまとめられるようです。

植物の名前と,グループと、植物の出現状況を示す数字が並んだ表。
今日調査に同行していて、知識を持った人はこの無味乾燥な数字の羅列に見える表から、森の景色を思い描くことができるのだと気がつきました。
数字を見るだけで、濃い緑の巨木の茂る森や、新緑が美しい明るい森や、波の砕ける岩場や、潮風の吹き抜ける砂浜などの風景が思い描けたら…楽しいでしょうね。
火山について学ぶことで、目の前の風景から壮大なドラマが見えるのと同じように、知識があれば数字の表からも、様々な景色を見ることができるのですね。
「知るって、すごい!」
そのことを、あらためて感じた観察会でした。
(カナ)
昨晩の講演内容は以下のとおりです。
「伊豆大島の植生史を作る活動(筑波大 上條氏)」
「伊豆諸島の植物たち(東京農工大 星野氏)」
「新島の植生と新島自然愛好会の活動(都立墨田高校 八木氏)」
「七島花の会の活動・神津島での取り組み(七島花の会 石橋氏)」

会場は30名以上の参加者(たぶん)で、大盛況でした。
神津島では以前は盗掘が多かったが、今は「希少な植物は島全体の財産だから大事にしよう」という傾向になっってきている、という話が印象的でした。
そして今日は、観察会。
“砂の浜”駐車場に集合ということで「海岸の観察をするのかな?」と思っていたら、スタートと同時に皆さん藪に向かって歩いて行きます。

「?」
程よく歩いた所で,本格的に藪の中に分け入り調査が始まりました。
調査をする時は、周りが均質であることが大事なのだそうです。
あまり凸凹のない場所を選び、中心から外側に向かって見られる植物を挙げていきます。

植物の高さ別に3つのグループにわけて順番に確認していきます。
「亜高木層・ヒメユズリハ」「亜高木層・エノキ」「低木層・ヤブニッケイ」etc…。
足もとの小さな芽生えまで識別するので、植物の種類がどんどん増えていきます。

そのスピードの早さに、ボーゼンとしました。
植物の名前のあとは、その植物の被度(植物が地表を覆っている面積の割合)や群度(どのような状態で群落をつくっているか、あるいは単独で存在するかなどを)を、1~5までの数字や記号で記録していきます。
クリノメーターという傾斜計で、地面の角度も測りました。

植生調査って、こうやってされていたのですね。(初めて知りました~)
薮の次は海岸へ。

こんどは海岸縁に広がる林の調査です。
「調査はどんな薮でも必ず真ん中に入り、中心から外に向かって行う」という鉄則のもとに、葉っぱの先がツンツン尖ったクロマツの林の中へ…。

いくら調査とはいえ…痛そうです!
「ツルウメモドキ」「イソギク」「ヤブツバキ」etc…。
林の中から声が響きますが、講師の方の姿は見えません。(完全にすっぽり隠れています)

外から見るとクロマツしか生えていないように見えるこの風景の中に、実は様々な植物が生きていたのですね。(これまたビックリです。)
最後に砂浜。
「ここはすぐ終わるね」

「ハマゴウ」「ネコノシタ」以上!←本当にすぐ終わりました・笑。
北部では姿を見かけないザラザラの葉をもつ「ネコノシタ」が、黒い砂浜を這っていました。

なかなか素敵なデザインでした~。
ところで、調査結果は以下のような表にまとめられるようです。

植物の名前と,グループと、植物の出現状況を示す数字が並んだ表。
今日調査に同行していて、知識を持った人はこの無味乾燥な数字の羅列に見える表から、森の景色を思い描くことができるのだと気がつきました。
数字を見るだけで、濃い緑の巨木の茂る森や、新緑が美しい明るい森や、波の砕ける岩場や、潮風の吹き抜ける砂浜などの風景が思い描けたら…楽しいでしょうね。
火山について学ぶことで、目の前の風景から壮大なドラマが見えるのと同じように、知識があれば数字の表からも、様々な景色を見ることができるのですね。
「知るって、すごい!」
そのことを、あらためて感じた観察会でした。
(カナ)