グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

ビナンカズラ(サネカズラ)

2009年12月21日 | 植物
11月2日にブログに載せた所に又行ってきました。サネカズラの実は最後の一つ実が付いているだけで回りに沢山あったイイギリの実の房も葉もすっかり落ちていました。(実は鳥に食べられた可能性もあります)そのサネカズラ 別名ビナンカズラなのですが、昔々の整髪料だったという話には ちょっと興味があります。と思っていたら友人の庭に有りました。ほほほ      てな訳でもちろん分けていただきました。



え~と枝を叩くんだっけ

離乳食用の小さなすり鉢で挑戦


こんなものかな? 少しべたべたしているような?秋も深くなったので乾燥しすぎなのかな…  もう少し叩くべきか


うん、粘っている!イイ感じ 成功?



新たに出直して  
                     
 初めから
 枝の皮は前もって取り除きました。12センチぐらいの枝です。
叩いて 今度は水を大匙1杯加えました。これがイイ感じのとろとろでジェルのようになりました。 自分の髪では試し難いのでこれでおしまい。(本当は切った髪につけて乾くのを待っていますが固まるのでしょうか)


この整髪料はだれが使っていたのでしょうか?貴族なら椿油のようなオイルを使用できるから、手近で使用できるので一般庶民が使っていたのかもしれませんね。
                          (しま)
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今日のツアー

2009年12月20日 | ツアー
この数日吹きっぱなしの強風の中、今日はバードウォッチングのツアーをしてきました。


風の強い分、空はこんなに澄み渡って綺麗です!
メインガイド・願法も言ってますが強風だと小さな鳥さん達はなかなか見つけにくいのです。
でも、小さな鳥の変わりに大き目の猛禽達が頑張ってくれました!
トビ・ハイタカ・ミサゴ・ノスリ・チョウゲンボウにハヤブサまで!!
大き目のものは目を引くし、何しろ双眼鏡に入れやすいのでお客様もノってくれました^^♪


ウサギの飛ぶ(風で白波が立っている様子)海辺でミサゴを見つけました。
ミサゴは狩りをするんですよ^^
などとお話をするうち、なんとそのミサゴは私たち全員が見ている前で見事に水中に飛び込んでくれました!!
他の鳥(ウミウなど)は潜って嘴で魚を捕まえてくるけど、ミサゴは足からダイブして、そのまんま魚をつかむのです~!
超~かっこいい瞬間ですね

でも、残念ながら今日の三角波の海はお魚も見づらかったのでしょう。
海から出てきたミサゴの足には収穫の魚はついていませんでしたっ。。。

そんなこんなとワーキャ~楽しみながらあっという間に鳥見の時間は過ぎていったのでした^^
Yさん、ご参加ありがとうございました!
またゆっくりと鳥見をしに来てください^^


最後の写真は、樹海の中の紅葉です!

樹海には背が高くなった木がたくさん並んで日の光が入りづらく、全体的に色もダークなイメージですが、突然こういうように目をひく赤が現れます♪
この季節、ほんのひと時しか味わえないほんわかする一瞬です。
来年、もし大島の紅葉を見たい!という方はぜひ、早めにご希望をくださいね。
「紅葉してます!」って日記でお知らせさせていただきます^^

(友)
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チョウゲンボウ

2009年12月19日 | 
昨日今日と冬の季節風『ニシ』が吹きまくっています。
昨日の平均風速は西南西11.6M、最大瞬間風速は同じく24.2Mでした。
ちょっとした台風並みです。
これからはこんな西風が当たり前の季節になります。
防寒対策をしっかりして出掛けましょう!

さて、こんなに風が強いと鳥を見るのも一苦労です。

まず声が聴こえにくくなります。
凪のときに普通に車を走らせていても聴こえてきたアオジやウグイスの声などは、まったくと言っていいほど聴こえません。

次に海辺の鳥を見に行く気になりません。
いつもチェックしている磯には荒波が押し寄せ、車はもちろん外に出ればあっという間に全身潮まみれになります。
双眼鏡は防水だからまだいいのですが、カメラはなるべく使いたくないですね。
でもやっぱりちょっとは見に行ってしまいます。

鳥自体もあまり目に付くような場所には出てこないような気がします。
森や藪に潜んでひっそりとしているようです。
特に小鳥類。

そしてなんと言ってもとにかく寒い!!
風が猛烈なので気温が10℃あっても体感温度は0℃くらいなんじゃないでしょうか!?(あくまでも私の体感です 笑)


そんなわけで、今回は先日(12月13日)撮影したチョウゲンボウのお出ましです。
鳥にあまり馴染みのない人は「チョウゲンボウってなに?」と思うでしょう。
ハヤブサの仲間の小型の猛禽です。





猛禽の割にはかわいらしい顔をしてますよね。
目が黒いせいでしょうか?






こうしてちょっと見晴らしのいい場所にとまって地表の獲物を探しています。
バッタやカマキリを捕まえて食べているのをよく見かけます。
図鑑には小鳥類も襲って捕らえる、とありますが私はまだ鳥を食べているところを見たことがありません。






伊豆大島には秋から春にかけてやってきます。
繁殖は確認していません。

海岸沿いや空港周辺、開けた農地などでホバリングしている姿をよく目にします。
カラスに追いかけられていることも多いです。


この写真を撮ったときは10M切るくらいの距離でした。
「怖くないよ~、写真撮るだけだからね~」という私の思いが通じたようです(笑)


     がんま
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自然エネルギー

2009年12月18日 | 歴史・文化
 東京湾沿岸の工場プラントなどを紹介した『工場萌え』という写真集が人気のようですね。「こうじょうもえ」と読むそうで、差し詰め大島なら規模の小さな素朴な感じで「こうば萌え」でしょうか。先月、つばき油の「こうば」を紹介しましたので、大島の工場萌え第2弾として、今日は塩工場(しおこうば)です。

 上の写真は、遠くに伊豆半島の先端付近の見える島の南西側、間伏地区の海岸に建つ、日本食用塩研究会の塩作り施設です。汲み上げた海水を木造の高い「やぐら」の上から少しずつネットに流して濃い塩水にしています。




 汲み上げた海水は、塩分濃度3%ほどです。これを風や太陽熱という自然エネルギーを利用して濃縮しているのです。瀬戸内海に面した赤穂(あこう)には、昔の「塩田:えんでん」が復元展示されています。数日前の誰かの日記の赤穂浪士の故郷です。
 戦後の流下式枝状架(りゅうかしきしじょうか)製塩法は、立体式塩田。木や竹の枝を組んだ巨大な垣根のようなものの上から、ポンプで汲み上げた海水を注いで、小枝を伝って落ちる海水を風や太陽熱で水分を蒸発させ、濃縮された海水を釜で炊いて塩を作りました。
 この流下式の製塩法を発展させたのがネット架と呼ばれる上の写真の施設です。海を渡って吹いて来る強い風で海水が効率よく濃縮されます。黒潮として流れてくるキレイな海水を自然エネルギーの利用で製塩する、地域の特色を生かした地場産業は素敵ですね。 
左側、水平線に見えるのは、大島の南にある利島(としま)。



 1979年(S54)に発足した日本食用塩研究会は、今年30年を迎えました。専売公社(現在のJT:日本たばこ産業)の精製塩ではない、自然塩を復活させる運動については、初代大島研究所長の谷克彦氏の著書『いのちは海から』(1981年マルジュ社刊)などが詳しいのでお読みください。大島町立図書館蔵書です。
 大島での研究当初は、ブロックを積んだタワー式でした。雁屋哲/原作・花咲アキラ/画の『美味しんぼ』33巻「塩梅」に実名で登場する高知県佐賀町の「生命と塩の会」の小島さんは、81年頃に間伏で研修して行った方なので、コミック単行本にタワー式の海水濃縮装置が描かれていて、当時の情景が思い出されます。
 温室の中では、濃くした海水を太陽熱で更に濃縮し結晶化させて天日による塩つくりをしています。




 こちらは、大島で日本で、最も長く自然塩復活運動を続けてきた阪本章裕さんの元町にある研究所。ドーム型の海水濃縮温室の中で霧状になった海水が濃縮されていました。
 コペンハーゲンで開かれているCOP15(注)は、新たな合意ができるのでしょうか? 何とかしなければ! 自然エネルギーの利用促進を!!

 昨夜からの伊東沖を震源とする地震、今夜の八丈島近海地震、フィリピンの火山の噴火、三宅島も依然として噴煙を上げています・・・。伊豆半島・諸島が乗っているフィリピン海プレートの活動が活発化しているのでしょうか? こちらの自然エネルギーは大き過ぎると困りものですね。
 みなさん、お気を付けて!

                    (注)国連気候変動枠組み条約締約国会議
(なるせ)
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今日の勉強会(タンキリマメとツルモウリンカ)

2009年12月17日 | 植物
今日は週一回のスタッフ勉強会の日で、動物公園から行者浜のコースを歩きました。
そしてまたまた新たな発見がたくさんありました!!

全てをここで報告したいところですが、それだとあまりに長くなってしまうので、一部だけ報告します。

まず、今日のヒットはタンキリマメの実です。
実は今年の9月末にこの場所を歩いていた時、初めてこの植物の存在を知りました。
メンバーの家の庭にはこの草が生えているとのことでしたが、私は初対面でした。

白い花も赤い実も茎も毛むくじゃらで〝痰切り“という名前の割には、このまま食べたら喉がイガイガしそうだよなぁ、
なんて思っていました。

毛だらけの花と茎はこちら。


実入りの鞘はこちらです。


そのタンキリマメの鞘がはじけ、ツヤツヤした黒い実が付いていました!

ひとつの鞘の両側に黒い小さな種が2個ずつ付いていて、良く見るととてもかわいいです。
これなら舐めても喉には引っかからなさそうですね(笑)。

そしてもう一つ、今まで見たことのない植物を見つけました。
2枚ずつ並んだ葉を持つツル性の植物。実の形はガガイモに似ているけれど、ガガイモよりずっと細いし…?

スタッフ全員「何だろ?」「何だろう~?」を連発しながら見て歩きました。

限られた範囲の中ですが、あちらこちらからツルを伸ばし、3mぐらいの高さまで這い上っています。
中には他の植物の上に覆いかぶさっているものもありました。

帰ってWEB上で調べたら、ツルモウリンカという名前の、主に九州以南の海岸近くに分布する植物のようです。

島中の植物を熟知している自然愛好会のOさんにも問い合わせたところ、
大島では数年前から目にするようになったけれど、まだ島内2か所ぐらいでしか確認していないとのこと。
南からやってきて北限を広げたばかりなのかもしれませんね。

それにしても最初の種はどうやって海を渡って大島にやってきたのでしょう?

羽毛ごと鳥に食べられて運ばれたのでしょうか?
う~ん、でも風散布する植物って、鳥に運んでもらう必要がないから果肉も付けていないわけだし、
そんなに美味しくないのでは??

それとも、誰かが持ち込んだ土に種が潜りこんでいたとか??
これはあまりロマンのないストーリーですけど…。

いずれにせよ、とても元気にあちらこちらで新しい茎を伸ばしていたので、
これからいろいろな場所で見かけるようになるかもしれません。

リュウキュウアサギマダラの数少ない食草でもあるらしいので、
この草につられて大島でも南の島の美しい蝶が見られる日が来るかもしれませんね(あくまで想像)。


最後に海岸遊歩道の「おお!」と目を引く壁の写真です。


小石の隙間に雨が流れ、土を削るうちこのような壁ができあがるらしいのですが、とても見事な造形美ですよね!
今日は皆で立ち止まって、しばしこの芸術作品を楽しみました。

皆さんも機会があったらぜひ寄ってみてください。
見る角度によって何通りにも楽しめますよ!

(カナ)

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磯の貝達17

2009年12月16日 | 海の生物
昨日、今日と非常に寒くなってきました。
こうなって来ると中々皆さん、表に出たく無くなってしまいますね。
しかし、これからの時期が山は綺麗に見え
鳥も増え自然を満喫するには、最高の季節です。
皆さん、防寒に気を付け外の世界を満喫しましょう。

と言っても、私が担当している磯の方は流石にキツイ季節になってきました。
何もよける物が無い磯では、風が結構身に染みます。
海の水温は例年に無く温かくまだ20℃もあり、
海に入ってしまった方が温かいなんて話もあります。

先日、海に入っているとこんな貝殻を拾いました。

これは、一番上の小さな画像の黒い物体の貝殻です。
一見、ウミウシに見えますが、オトメガサという立派な貝です。
潮間帯の石の下に見られる、スカシガイ科の貝です。
明るい所が嫌いなので、石を捲ると「ウニウニ」と動きだし、石の裏側に回ってしまいます。
貝殻は黒い外套膜と呼ばれる軟体部で覆われ、通常は見えません。
しかし、ちょっと弄ると中から白い貝が顔を出します。
黒い中から白い貝が出てくるのはちょっと意外です。

貝の仲間は、全部で5000種以上。
その分類はかなり困難を極めます、毎日見ている私でも分からない事ばかりです。
ある意味、新しい発見も多く非常に楽しいとも言えます。

このオトメガサには、もう1種良く似た「リュウキュウオトメガサ」という種類がいます。
図鑑で見る限り、「THEオトメガサ」に比べ「リュウキュウ・・・」の貝殻は細長く側縁が平行になっています。
「THEオトメガサ」の方は、横に膨らみが強いのです。

図鑑と貝殻を比べて1つの疑問に当たりました。
貝殻の画像の貝は正に「リュウキュウオトメガサ」の貝なのです。。。
図鑑に寄れば、この2種は同種の地方型とも考えられているそうです。
という事は、「地方亜種」という事でしょうか?
これまた難しい問題です、地方亜種となると大島には「THEオトメガサ」か「リュウキュウオトメガサ」のどちらかしか生息しない事になります。
拙作HP「伊豆大島の貝類」では、この貝を「オトメガサ」として掲載しています。
これは、1から見直さないといけなくなってしまいました。
今日拾った貝をサンプルに形合わせをして行かなくてはいけないようです。
因みに「オトメガサ」の分布域は北海道南部以南~九州
「リュウキュウオトメガサ」の分布域は、奄美大島以南~オーストラリア
う~~ん 分布域だけ見れば「THEオトメガサ」の方なんですけどね~

あ~ 奥が深い・・・
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木を大切にする民

2009年12月15日 | 植物

じゃじゃんっ。
なんの木でしょう^^?!

答えはイチョウでした♪
このイチョウ、高さは30メートル近くあるでしょうか、とても大きくて、枝ぶりも良く、この辺りを通ると黄色く色づいた大きな塊がぱっと目に飛び込んできます。
このあたり、道路拡幅工事が長い期間行われている地帯ですが、このイチョウは切り倒される事なく今も町の入口に立ち、私たちを静かに見下ろしています。



山をバックにドーン。
下には何もなく、駐車場のようになっていて、そこには一面、イチョウの葉が敷き詰められ、黄色いじゅうたんになっています。

(あまり綺麗でなくてごめんなさいっ(汗)

木の真下に入ると、上からはらはらと葉っぱが舞い降りて、思わず落ちる前にキャッチしようと走り出したくなります^^


この木はたぶん実をつけません。
というのも、イチョウというのは雄と雌の木が半径50メートル以内の範囲で存在しないと実をつけないらしいのですが、残念なことに、ここから50メートルあたりにこんなふうなイチョウの木は見当たりません。

そう考えると、あぁ、あの木も実をつけなかったかな・・・
なんて、イチョウはイチョウでも臭くならない木がある理由がわかりますね!


それにしても、この木はきっとこれからも大切にされていくのだろうなぁ。
この時期にこの木の傍に立つと、そう思ってしまいます。
町の人とともにずっと生きてきた、町の人の歴史を知っている木・・・

そんな事を木に対して感じる民なのですね。日本人の心?いや、人間の心??
そうやって、時代が変わって道路が作られても、切り倒されずに残されている木も多いですよね。

つい昨年は、大きな道路を作るために泣く泣く切り倒された松がありましたが、それでも少しでも生かしていきたい、という思いで道路の真ん中に松のエリアが残された例もありました。

ドイツだったかな、町にある道はクネクネと曲がりくねっているそうなのですが、その理由が、木を切り倒すよりも自分たちがクネクネと通ればいい、という発想からなのですって。

そういう心ってステキですね。
これから先、私たちの大好きな地球が、自分たちの手で守られていくようにきっとなりますよね!

そんな時代にネイチャーガイドというお仕事をさせてもらえる事、本当に光栄に思います。
自然は私たちのすぐそばでいつでも私たちを待っていてくれます。
どうぞ、私たちと一緒に自然の素晴らしさを実感しに来てくださいね^^♪

(友)
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忠臣蔵後譚

2009年12月14日 | 歴史・文化
今日12月14日は赤穂浪士が両国にある吉良邸へ打入りした日です。その後、浪士たちは切腹させられてしまいました。

両国にある吉良邸跡地の記念公園内のお稲荷さんです。隣には上野介の首洗い井戸がありました。
            

これで終わりではなく、まだ続きがあったのでした。
江戸時代の法律では重篤な罪をおかした者は親族までもが罪にあたる。と言うことで、打ち入りに参加した浪士たちの子のうち、15歳以上の男子最終的には4人の人がここ大島に島流しになりました。親や兄が罪を犯したのですがそれは義の為と当時の人からは好意的に思われていましたので大島でも好意的に接してもらったようです。6年後新将軍就任の恩赦によって大島を離れることになるのですが、そのうち間瀬定八はその前に病気で亡くなって大島元町の墓地に眠っています。間瀬家は父親と兄が打ち入りに参加していました。

間瀬定八のお墓の写真は出しません、みなさん探してお参りしてください。
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ツアーで見たもの

2009年12月13日 | ツアー
昨日今日とツアー続きでした^^
少しずつその報告を。

昨日はアラフォーのお二人が1日コースを希望してくれました。
朝方まで強風と雨が続き、スタート時は雨降りでないものの山にキリがかかってしまって、とても三原山登山からスタート、というわけにはいきません。
まず樹海に行ってきました。
そこで見たもの!

かなりひどくかじられています。
死んでいた木のようですが、かじられたことで上部が折れていました。
かじり痕も新鮮、いったい誰がやったのでしょう?
かじるといえばリス?サル??
リスは木の皮で歯を研ぐのか、木の幹に横線をつけるのがあちこちで見られますが、このように一気にかじり倒すこともあるのでしょうか。。
キョンってのは考えにくいですよね・・・
キョンはオオシマカンスゲなどの草を好んで食べているようなので。
サルは?
サルは木の実を食べたり、草も食べるようですが、きっと木の皮だってなにかしらいじりそうですよね~。
人間の目線あたりでやってる辺り、サルが一番怪しいような・・?!
木になる木でした。

そして、次に見たもの。

先日12月10日の日記で西谷が書いている、ゴマフボクトウの幼虫が木を食べるという食性の話。
あの時、私も穴探しに同行していたのですが、穴の長さを測るのに突っ込んだ枝が実は木に刺さったまま入口でポキっと折れてしまったのでしたっ・・・。
「キャ~!取り出せない~~(>.<; これっていじめになっちゃう?!」と一瞬心配しましたが、相手はなにしろ木を食べながら進んでいくような子たちです。
きっと、こんな木の枝ぐらい、押し出すかなんとかするよね。と、経過観察をすることにしました。

そしてタイミングよくツアーが入り、樹海で問題の木を探しあてる事ができました。
棒は、かなりの距離を押し出されていて、あと一息かな?という雰囲気でした。

「わ~、よかった^^ 押し出ししているみたい♪」と言いながら、あとほんの少しの距離ですが、手伝ってあげようと、木をつまみだしてみました。
すると、驚く事実が!!



なんと、幼虫さんはこの枝をただ押し出していたのではなく、少しずつ、食べて進んでいたのでした!
枝の左のほう、上部が半分ぐらいかじってなくなっているのがわかりますか?

私の予測では・・・、
入口から突っ込まれたこの枝を、食べてなくそうとしてガジガジとやる。
すると小さな枝なので、かじるたびに少し前進する。
それをまた追ってかじる。
そんな風に数日繰り返しているうちに、あそこまで枝が押し出されたのかと思います!
ただ押し出すという事が出来るのなら、きっとその日のうちに枝は木から落とされていると思いますもの~!

まぁ、とにかくゴマフボクトウでは?と思われる、木に住む幼虫さんは無事に木の通路を再確保する事ができました。
心配なのは、ヒサカキではないだろう違う木の材を食べてしまったという事と、木の中で食べたものについては、どこにフンを出したのだろう??という事ですっ。

もう一度ぐらい、続きを見ておく必要がありそうですね^^;

その後ツアーは、回復したお天気の中、楽しく快適に進められました♪
昨日はミナミアルプスの雪化粧も見えちゃうし、三浦半島の久里浜の煙突までくっきり見えちゃうなど、雨あがりが幸いして素敵な光景に出会えちゃいました(^0^)/

植物、登山、景色と満喫してとても喜んでいただけました^^
Uさんありがとうございました~!!


そして翌日の今日は、突然ですが海部門のお客様で「海が荒れちゃってるのでダイビングをやめて陸に行ってみたい!」というお客様を手軽な場所へご案内しました。

外輪山の外側で吹いてしまった火口を見たり、足元の小さな植物を発見したり、木の上の鳥の巣を発見したり!
海で小さな生物を観察する方たちだけあって、陸でも小さな植物をよく観察して、素敵に撮影して下さっていました♪

そのうち海のお客様を対象に、休憩の間のショートツアーなんかを組めたら面白いかもしれません^^♪

ツアーの楽しみはまだまだこれから広がっていきます!
どうぞ、いいアイデアを思いついた方は遠慮なくどんどん提案してみてくださいね!
楽しみにお待ちしています!

(友)
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ヤブツバキに

2009年12月12日 | 
今日はとても暖かでした。
陽射しいっぱいの午後、近所を歩いてみました。

風も穏やかであちこちから鳥の声が聴こえてきます。
アオジ、クロジ、ウグイス、ホオジロ、ヤマガラ・・・あら、こんなところにもルリビタキ!

今の時期、どこに行っても一番賑やかなのはヒヨドリです。
一体ナニが彼らをあんなにお喋りにさせているのでしょうか?
恋の歌でもないのにとっても不思議です。
いやいや・・・もしかしたら今からもう相手を探すのに一生懸命なのかもしれません。
鳥たちのことはまだまだわからないことだらけです。

ヒヨドリに次いで騒がしいのがメジロです。
あんなに小さいのに?とお思いかもしれませんが、密度が濃いので「チーチーチュクチュクキューキューキャーキャー」と、とっても元気な声が木々の上から降り注いできます。

陽だまりの中で聴くメジロたちの声は、私をいつも幸せな気分にしてくれます。

そのメジロ、私を幸せにしてくれるだけではありません。
ここ伊豆大島にはなくてはならない重要な鳥なのです。

それは300万本あるといわれるヤブツバキの受粉を手伝っているからです。

11月27日に成瀬が書いていますが、ヤブツバキから採れる椿油は伊豆大島の名産品のひとつです。
ヤブツバキの花にはたくさんの蜜があって、メジロはそれを目当てにやってきます。
彼らの冬の間の貴重な食料なのですね。




「あらよっと~」



花びらにつかまって、得意のポーズ。
頭に花粉が付いていますね。






ちゅうちゅう~~~。



メジロの舌は蜜を吸い取りやすいようにブラシ状になっているのです。
以前死んだメジロの口を開けてみて本当にそうなっているのを見て感心したものです。
こうして花が咲いた翌年の夏の終わりにたくさんの実が付くのは、メジロのお陰だと言っても過言ではないのです。






「ん?写真撮るの?じゃあ・・・」









ちゅうちゅう~~~~。











正面顔って面白いですね。
しかも花粉まみれ!






しかし次のカットは決めてくれました。
「どうよ?」




メジロはあまり人を恐れないのでじっとしていれば相当近くまで来てくれます。
双眼鏡など必要ないくらいです。
たくさん花を付けたヤブツバキの近くにいれば、一日中メジロたちのささやきを聴いていることができるでしょう。





こっちでも・・・



ちゅうちゅうちゅう~~~~~。




実は騒がしいことで一番のヒヨドリも、ヤブツバキの蜜が大好物で受粉を大いに助けているのです。
ヒヨドリは自分のお気に入りのヤブツバキ(たぶん)にメジロがやってくると、体の大きさに物を言わせてすぐに追い払いにかかります。(そのときとんでもなく意地悪な声まで出すんですよ!)

メジロは一旦は逃げますがすぐにまたやってきて蜜を吸っていきます。

ヤブツバキの花が咲いている間中、ヒヨドリとメジロのいさかいが絶えません。



そんなに意地悪しなくても大島にはヤブツバキの花が溢れているじゃないか・・・とヒヨドリに言いたくなるのは私だけではないと思います。



        がんま
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