グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

ハチジョウイボタ

2010年05月21日 | 
 白く可憐なイボタの花が咲く時季が来ました。大島でイボッタ・エボタなどと呼ばれる、この木の和名はハチジョウイボタです。

 ハチジョウイボタ、ハチジョウイタドリ、ハチジョウススキ、ハチジョウオトギリ・・・ 

 「大島なのに、何で八丈?」と時々お尋ねがあります。遠く離れた八丈島と大島は同じ伊豆諸島と言っても、観光にいらっしゃるお客様にとっては、違う場所。

 これには伊豆諸島の成り立ちや、植物の分化の仕方などから考えなくてはならないようです。私たちも見てきたわけではないので・・・詳しいことは言えませんが、ずっと遥か大昔に伊豆諸島の島々は地続き(あるいは地続きに近い状態)になったことがあったとする説があります。

 数十万年前のこと、本州と一体化する前の伊豆半島もいくつかの火山島だったそうです。フィリピン海プレートにある伊豆半島・諸島の成り立ちを想像するのも楽しいものです。

【ハチジョウイボタの花】

 ハチジョウイボタのラテン語の学名には、var.pacificum(太平洋の)とあり、ハチジョウは登場しません。
 伊豆諸島の固有・準固有種の和名には、シチトウ○○、イズノシマ○○、オオシマ○○、ハチジョウ○○などがあり、島嶼型・海洋型の分化と言われています。 



 この花は強烈な香りで虫たちを誘います。でも、ここでご紹介するのは、花の咲く前にイボタにいた虫です。



 細い枝に直径1.5ミリ程の卵が産み付けてありました。11個ありますね。
しばらくして見たら、みんな孵化していました。孵化率100%?!



 長ーい、角(ツノ)?を持った大きな幼虫が一生懸命にイボタの葉を食べていました。
イボタガという餓(ガ)の幼虫です。卵から孵化したての小さな幼虫は、しま模様があるので、
これは2齢幼虫でしょうか。見逃してしまいました(汗) 





 3~5センチ程の、このタイプの幼虫が、他の場所でもたくさん見られました。
いままで、こんなに見た年はありません。

 頭の方に4本、後ろに3本、
いったい、この長い角(突起?)は、何のためにあるのでしょう???

 じゃまじゃない?



 イボタの枝先に、昨年の花柄が残っていて・・・何となく、幼虫の角に似ています!!

 これに擬態していたのか?!(笑)




 いい場面に遭遇しました。角の衣装を脱皮して、7センチ程の特大の幼虫になりました。

 

 こちら(↓)は、3月30日頃に近くの果樹園で見つけた、イボタガの成虫です。
幼虫たちのお母さんかも知れません。

【イボタガ(裏)】


 幼虫たちは、やわらかい葉をたくさん食べて、土にもぐって蛹(さなぎ)で越冬します。
昨年は、3月上旬に成虫を見つけました。
 半常緑のハチジョウイボタは、低地では早春でも葉があるので、幼虫は食べ物に困りません。

【イボタガ(表)】



 羽化したてのようでした。何とも綺麗ですね。

 イボタの化身、イボタガ。


 (なるせ)




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霧雨の林道

2010年05月20日 | 今日の大島
1日中降り続く雨の中、小降りになるのを狙って、林道に犬の散歩に行ってきました。

雨が大嫌いな犬を励ましながら歩きだし、最初に目に留まったのがシロヘリカメムシでした。

体中に雨粒がついていましたが、平気で葉の表面に静止しています。
うちの犬より雨に強いみたいです。

別の葉の表面にしがみついていたのは、トラカミキリの仲間。

シロトラカミキリに似ているけれど、胸部が黒いのがちょっと違うような…?
あなたは一体どなたでしょう~?

水たまりに写った景色が、木から落ちてくる水の波紋で、ユラユラ揺れるのを楽しんでから前進。


「おや?」蟻が集まってせわしなく動いているのを不思議に思い、近づいてみたら、
何かのサナギが蟻に襲われていました!

外側の皮(?)が半分ぐらい剥がされています。
自然界では蛹になっても、危険が一杯なのですね。

雨の日は、ほとんどの草が花を閉じ、ジッと耐え忍んでいますが、中には頑張っているものもあります。
北アメリカからやってきたハルジオン。

「こんな雨の日に花を開く必要があるのだろうか?」なんて思っていたら、
ちゃんとアブの仲間が訪ねて来ていました。

白い花弁(舌状花)が濡れてくっついてしまっても、花を開く意味はありそうです。

う~ん、雨に負けずに花開くこのたくましさが、
遠い国からやってきて、日本全国に分布を広げた理由の一つかも知れませんね。

さて、霧の立ちこめる薄暗い緑の森の中で、綺麗なピンクのモミジを見つけました。
雨にぬれて他の草に張り付いています。

紅葉のシーズンではないのに、何か具合が悪くなって葉を落としたのでしょうか?
秋の紅葉に比べて淡いピンクで、さらに葉も薄いので、裏の草が透けて見えていました。

さて、モミジの薄い葉と対照的だったのが、テイカカズラの紅葉です。

常緑樹のテイカカズラも葉が古くなると赤くなり、枝から落ちて新しいものと入れ替わります。
春になって新しい葉が育ってきたために、散りゆく葉も増えてきたようです。

1枚1枚の葉は黒が混ざったり黄色が混ざったりして、あまり綺麗ではないのですが
良く探すと、たまにはこんな葉も見つかります。

ツヤツヤした赤は、モミジとはまた違った美しさですね。

すっかり雨の中の散歩を楽しんでいたら、嫌々歩いていた犬が、ついに文句を言い始めました。
何だか情けない声で「ウ~」と…。

「いや、ごめん、ごめん~。」
さすがに犬に申し訳ない気持ちになって、霧雨の中の散歩は終了となったのでした。

冬の雨と違って、暖かい雨の中の散歩は楽しいです。
次回はあまり夢中になって、犬に迷惑かけないように歩きたいと思います。(笑)

(カナ)
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【 魚達の住宅事情 】

2010年05月19日 | 海の生物
伊豆大島に移り住んで20数年経ちますが、その間何回かの引っ越しを経験しました。
しかし、毎回感じたのは貸家が少ない事、住まい探しにとても苦労するのです。
空き家を見付けても、中々貸してもらえません。
一番多い理由は、「夏に親戚が帰ってくるから・・・。」 
確かに、子供達の9割以上が高校卒業と共に島を出てしまうという事情を考えると
何となく判ります。
あと・・・私が怪しい人物だから、“ウ~ン?それも有るかも知れません” 苦笑

さて、島の住宅事情はさて置き、海の中で魚達はどんな生活をしているのでしょう?

人間にとって住まいは生活のベース、本来一番安心できる場所だと思います。
遊泳性の生活を送るモノ達は別として、海の生き物もそれは同じ事。
己の身を守り、そして繁殖の場にもなります。今回は、そんな魚達の住まいのお話です。

まずこれは、おそらく知らない方は居ないかも知れませんね。“クマノミ”です。

イソギンチャクを住みかにしています。
クマノミにも色々な種類がいますが、大島で観察できるのはこの“クマノミ”だけです。

南方系のクマノミは、伊豆半島も含め一度も確認されていません。
季節来遊魚としても流れて来ないのです。
南の島では、
色々な種類のクマノミが、それぞれ違う決まった種類のイソギンチャクと共生しています。
夜潜ると、イソギンチャクにくるまって寝ているんですよ。

これは“ムチカラマツ”に住んでいる“ガラスハゼ”

滅多な事では、此処から離れません。
離れるのは、近くを餌となるプランクトンが流れて来た一瞬だけ・・・。
この棒の様な“ムチカラマツ”に卵を産み付け、孵化まで見守ります。

イシサンゴの間に身を潜める“ヒメゴンベ”です。

サンゴの表面に出ている事もありますが、近付くとすぐに隙間に隠れてしまいます。
勿論寝る時も、堅いサンゴに守られて眠っています。

単管(足場パイプ)に住みついた“カエルウオ”

普通は、水面近くの岩壁や岩場に生息し、岩の隙間(亀裂)を住まいにしています。
しかし、こんな人工物にも住みついてしっかり子育てもしています。
パイプの中に産卵時期が少し違う卵が産み付けられています。判りますか?

これは、ゴカイがサンゴに開けた穴を利用している“トウシマコケギンポ”

たまに巣穴を横取りされる事があるのか?出ている事もありますが
全身を観察できるのはかなり珍しいです。


最後は、ジョーフィッシュ(アゴアマダイの仲間)
何処に居るか判りますか?  石を咥えようとしています。

この魚の住まいは凄いです。巣穴の中を覗き込むと、綺麗に石積みされているのが判ります。
まるで城壁の様です。(画像が無くてごめんなさい)

何度か巣穴作りに遭遇したので、その様子をご紹介しましょう。

巣穴を作る場所は、砂や小石、貝殻等が程良く混ざっている“ガレ場“

まず凹地の中心に、自分の体(人間で言えば腹囲)より少し大きめに小石を丸く並べます。
次に石の周囲に砂や小石を運んで埋めます。そして更に石を重ね、また周囲を埋めていきます。
これを何度も繰り返し、すっかり凹地を埋めてしまいます。
そして今度は、下から石や砂を運び出しながらトンネルを掘るのです。

この魚は子育ても変わっていて、♂が卵を口の中に咥えて育てます。
しかし、数週間掛る孵化までの期間、ず~っと咥えている訳にもいきません。
巣穴の補修やお食事・・・

そんな時の為に、巣穴には卵の保管スペースも作られてるようです。
夜寝る時や子育て中は、しっかり石で蓋もします。

全て作業は口を使って・・・
だから顎が発達して、名前が”アゴアマダイ”になったのかも知れませんね。

この他に、かなり変わった住まいを持つ魚達

☆ ナマコの肛門に住む、“ナマコカクレウオ”
☆ クラゲに住む、“ハナビラウオ”や“クラゲウオ”

文・画像  海チーム KY

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おいしい季節がやってくる!

2010年05月18日 | 今日の大島
昨日のツツジに続き、アジサイもすでに開花しております!
街中ではちょっと前からアジサイの花がちらほら見えていたのですが、
今日はアジサイレインボーラインの撮影をしてきました^^

まだ上半分では開花していませんが、ラインの下半分では良いペースで
青紫のテマリのアジサイが咲いています。

実はこの園芸種であるテマリのアジサイってオシベ・メシベがなくて
増えるのには挿し木などしないとならないのですって!

そんなアジサイがこの道には所狭しと植わっている、と考えると、
植えた当時の手間はそれはそれは大変だったのでしょうね。

しかし大島(伊豆諸島)でもともとあるのはガクアジサイ。
これらが西洋のアジサイに取って替わろうとする勢いで、この道にも増えています。
まだガクアジサイの開花は見られませんが、そのうちガクアジサイと西洋のアジサイが競うように咲いているのを見る事が出来ますよ^^

次は先週もお伝えしましたスダジイの続きの様子を。

じゃじゃ~ん!
これぞカリフラワーの山♪

こちらもっ。

カリフラワー越しに見る海!

そろそろオスの花が咲き始めています。


アップにするとこんな感じ。

メスはすでに軸だけになってますね、
この軸にドングリがつくのは来年です。

スダジイが近くで撮影出来たので満足して帰ろうと思ったら、その横で
ヤナギイチゴもたくさんの実を付けていました。

まだ熟していませんが、これもまたお散歩の時のおやつにしてつまんでみようと思います^^


最後に大島を代表する、オオシマザクラのサクランボです♪

赤に混じって、もうすでに真っ黒く熟している実がありますね!
これは街中の老木。昔から島の子ども達におやつを提供してきた桜さんです。

そろそろ美味しいお散歩の季節がやってきます!!

(友)
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アリジゴク

2010年05月17日 | 
白い霞のような白い大島桜が終わると大島は徐々に華やかに色付きます。
つつじの季節が来ました。
この花もやはり桜と同じく島の下からゆっくりと(温度しだいでしょうが)山頂に上がっていきます。今は、三原山内輪も花が見られるようになりましたよ。

大島のつつじは準固有種で山つつじの海岸型で半落葉低木と言うことなのですが、低木と言うにはなかなか背の高いものが沢山あります。元の山つつじと比べると花が大きく花の色が鮮明で内輪を彩っています。24年前の溶岩流の上にも咲いているのにはびっくり!風で運ばれたものが発芽したのでしょうが、溶岩の上には発芽できなかった沢山の種がまだまだ沢山あったのでしょうね。


                 
こちらは、温泉ホテルのつつじ園です。少し早かったかな?今週が見ごろですよ。
私たちはここで持参のお弁当を頂きました。温泉ホテルではこの時期限定のお弁当を作っているそうです。(予約販売でしょうね)

足元で見つけた子
アリジゴク  結構ブキミ
砂の中に隠れて落ちてくる虫を捕まえて食べるウスバカゲロウの仲間の幼虫です。

虫を捕らえる大きなアゴ
アリジゴクは成虫になるまで糞をしないそうで、それでこんなに大きなお腹なのかな…

悪戯してちょっとごめんなさいね


           あわてて砂の中に後ずさり
           

                       そらそら急げ
                       
                       あと少し(アゴみえとるで)



これで隠れていることが分からないでしょ(こうして餌が落ちてくるのをじっと待つのです)


                    で、次は虫を落としてみたりは  しません。


自然界の食うか食われるかは大変ですね!      (しま)


**藍ちゃん観察**

無事に10cmぐらいに成長したので移植されました。

藍ちゃん畑のお隣にはイチゴが沢山成っていて、只今食べ放題!



最後に  

樹海で出会ったユウマダラエダシャク


              
              手にも乗ってくれました
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今週末のツアー

2010年05月16日 | ツアー
本日、願法に引き続いて2投目です。
私からは、週末2日間の三原山ツアーを報告したいと思います。

昨日は、仲の良い、すてきなご家族と歩きました。

歩き始めは曇っていましたが、少しずつ天気が良くなりました。
溶岩礫の下からイタドリの種を探したり、
スナゴケが星のように美しい緑の葉を開いているのを観察したりしながら山頂へ。

だんだん雲が晴れて、三原神社に着くころには、こんな青空が広がりました


火口展望台へ行く道では、コケリンドウの花が太陽の光を感じて開き始め、
行きと帰りの10分ほどの間に、花の数が数倍に増えていたのには感動しました。

まるで、我先に太陽の光を受け取ろうと、競い合っているかのようでした。
しばらくその場にとどまっていたら、花が開く瞬間も観察できたかもしれません。

皆さん、虫は苦手ということでしたが、葉裏に隠れたバナナ虫(ツマグロオオヨコバイ)や、
オビカレハが桜の木一本分の葉を、ほとんど食べつくしているのを見つけてくださいました。

そして今日は、毎月1回、20年以上も皆で山を歩き続けているという、お客様と歩きました。

もと同じ会社のお仲間との事でしたが、皆さんで200回以上も様々な山を歩いていらっしゃるのだそうです!
すごいですね~。

歩き始めの霧雨も物ともせず、皆さん平然と歩いていらっしゃいました。
三原山も敬意を表したのか、三原神社に皆さんがお参りされた後から、急に晴れて来ました!

火口の縁から見える裏砂漠や、B火口から流れた溶岩流は爽やかな緑色に染まっていました。

今まで何度も冬景色の中を歩いてきただけに、今日の春色は、ひときわ美しく感じました。

帰りの砂道では、昨日と同じようにコニワハンミョウが飛んでいました。

このところ、晴れた日にカルデラの中を歩いていると、必ずこの虫に出会います。
それも、かなりな数です。
こんなに集団で居て、いったい何を食べているのでしょうか?

パッと見た感じでは地味ですが、よく見るとメタリックブルーが混ざっていて綺麗です。

獰猛なハンターらしく、口元はかなり迫力があります。
(画像、ボケていますが、牙がわかるでしょうか~?)

コニワハンミョウを必死になって追いかける私のために、素手で捕まえていてくださったお客様、
捨て身の(?)協力にビックリしましたが、お気持ちがうれしかったです。
そして、この牙に噛まれなくて本当に良かったですね。

3時間で三原山をグルリと一周歩ききった、皆さんです。

どなたからも「疲れた」という言葉が聞かれなかったのは、本当にすごいです。
“継続は力なり。”
私も皆さんを見習って、元気に歩き続けたいと思います。

そして、紅一点は、昨日ダイビングをされたお客様です。
昨日は森の中で、食虫ゴケの捕食シーンを発見するという大手柄でした。
この時の写真はいつか日記で紹介したいと思います。

今回も、「おっ!」と思うような感動が、沢山ちりばめられた山歩きでした。

ツアーに参加してくださった皆様、有難うございました。
日記に載せられなかった写真は、掲示板に貼っておきますので、ぜひご覧ください。

(カナ)

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たまには宇宙を

2010年05月16日 | その他
つい1時間ほど前に撮影したものです。
なんだかわかりますか?

夜空に光る一筋の光。
国際宇宙ステーションです。

ずっと前から撮影してみたいと思っていました。
しかし見ることができる日時が限られていて、しかも天候に大きく左右されます。

山崎直子さんが滞在しているときに撮影したかったのですが、空一面雲に覆われていて叶いませんでした。

今日は雲一つない見事な夜空が広がって、やっと撮影することができました。


やってくる方向にカメラをセットして待っていると小さな光が移動してきます。
ぐんぐん近づいてどんどん明るくなってきます。

シャッターを押す。
露出時間は30秒。

ちゃんと撮れただろうか?
心配になりながらなおも移動していく光を目で追っていると。


国際宇宙ステーションの後ろを少し弱い光が追尾していきます。


???
なんじゃろ?


しばらく考えて・・・


あっ!!
スペースシャトルだ!!

そういえば昨日アトランティスが最後の打ち上げに成功した、とニュースでやっていました。

急いでカメラの位置を変え、このあたりか?と思う方向でシャッターを押しました。
暗いのでファインダーを覗いたって見えやしません。


で、撮れたのがこの写真です。
ちょっと大きいですがこれくらいないとよく見えないので。



明るいのが国際宇宙ステーション、暗いのがアトランティスです。
なんとか写っていました。

これらは太陽の光を受けて光っているのです。
時速は2万8000km。

国際宇宙ステーションとアトランティスが見えていた時間は3分ほどです。
見えなくなるまでじっと見ていました。

あの光の中に、人間がいるんだ と思うとどうしようもなく感動しました。





ぜひ自分の目で国際宇宙ステーションを見てみたい!という方はこちらでお調べください。
http://kibo.tksc.jaxa.jp/


       がんま
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セッカ

2010年05月15日 | 
セッカは体長(鳥の体長は鳥を仰向けにし脚をあげてクチバシの先から尾羽の先までを測定します)12センチほどの小さな鳥です。
伊豆大島では1年中見られますがここ数年数が増えているような気がします。

春から夏にかけての繁殖期には「ヒッ、ヒッ、ヒッ・・・ジャッ、ジャッ、ジャッ・・・」と小さな体に似合わず大きな声で鳴いています。
まさに今の時期です。

今日は牧場周辺で探してきました。


とっても軽いのでしょう。
枯れた草がほんのちょっとしかたわんでいません。



ちんまりしていてとってもかわいいですね。

しかし・・・かなり遠いです。




なので水曜日に撮った写真をご覧ください。

このときはボンヤリしていた私の目の前に飛んで来て盛んに鳴いていました。
有刺鉄線にとまっているのがなんとも味気ないですが(汗)




こうして目立つところにとまって鳴くのはやっぱりオスです。
んもう、一生懸命に鳴いていました。

そしてセッカのオスはさえずるだけではなく、メスのために巣を作って待っているのです。
そしてそして、オスはいくつも巣を作り複数のメスと交尾をするそうです。
一夫多妻なんですね。






「そうだよ。悪い?」

いえ・・・そんなこと思ってもないです。





凛々しい後姿でございます!







繁殖期のオスはどういう訳か(きっと理由があるんでしょうけど)口の中が真っ黒なんです。



ま、腹の中が黒いよりはいいか!!






かわいくて女子にマメなセッカ君はこんな草原に住んでいます。
しばらく景色を眺めていればまるで警報器のような声が聞こえてくるでしょう。








今日出会った鳥たち(声のみを含む)
ウミウ、ヒメウ、オオミズナギドリ、ウミネコ、アマサギ、コサギ、チュウサギ、ダイサギ、イソシギ、キアシシギ、トビ、サシバ、コジュケイ、キジ、カラスバト、キジバト、アマツバメ、ツバメ、ヒヨドリ、モズ、ウグイス、セッカ、オオヨシキリ、オオルリ、シジュウカラ、メジロ、ホオジロ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ドバト、なんか大型ツグミ

       がんま
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あれから ・ ・ ・ 

2010年05月14日 | キノコ・菌・微生物
 モリアオガエルが今年もやって来て、カカカッコロコロコロッと鳴いていると書いて、もう1ヶ月近くが経ちました。
 あれから、しばらくメス1匹でしたが、1週間ほどするとメスが3匹に。最も多くオスを確認したのは5月5日で、7匹にもなりました。
 
【モリアオガエルの卵塊】

 この画像の卵塊は、産み立てなので白くて細かい泡が光っています。数日経つと、表面がラップで包まれたように膜状になり、黄色っぽく変色します。やわらかさはマシュマロのようです。今年最初に出来た卵塊から、おたまじゃくしが、ぽとっぽとっ出てきたのを見たのは約2週間後でした。おたまたちが出た後の卵塊を開いてみると、周りは食材の「おふ(麩)」のようで、中心部分はどろっとした液状でした。受精卵が中心部分に集まるのでしょうか? 水分の保たれた中心部分の卵だけ発生が進むのでしょうか?



 4月23日に「きのこの山」で登場した食べられるキノコです。

【アミガサタケ】

 
 この春は、雨が多かったせいか、このアミガサタケによく出会いました。

 裏庭や近くの農道の土手にも生えていました。

 それで、あれから、フランスの食の都リヨンに住む○○○氏に問い合わせてみたところ、あちらではトリュフに次いで珍重されているとか。クリームソースなどに、ほんの少し入れて使うものらしいのです。

フランスでは【モリーユ】


 そう聞いたら、やはり食べてみたくなりますね(笑い)。

 このキノコの仲間は生食は厳禁ですから、よく茹でて、クリーム煮にしてみました。食感は、ちょっと粉っぽい固めのマカロニといったところ。お腹の調子も体調も普通でした(笑)。

 お味の方は・・・?

 味らしい味が、分かりませんでした(汗)
 たぶん、食材としての採り頃と、調理方法がよければ・・・美味しいのでしょう。
 おフランス産と、国産では多少違うかも?




 その次の週、「山椒の花」に集まる虫を観察していた時、近くを通りかかった紅色のカミキリ。 
【ホシベニカミキリ】


 何で、目立つ赤い色なのか疑問でした。

あれから、しばらくして、この謎に関係しているらしいものに出会いました。

 「何だ、こういうことか」と単純な解答にビックリすることもあります。

【タブノキの新芽】


 ホシベニカミキリの成虫は、タブノキの樹皮を食べているそうです。

 大好きな食べ物の新芽の色にまぎれることが出来たご先祖たちが、生き残って来られたということでしょうか。

 (なるせ)
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本土と大島

2010年05月13日 | 植物
昨日、FIT(森林インストラクター東京会)の荘司さん、
4日間ダイビングをされたお客様、鴻池と私の計4名で山を歩きました。

荘司さんは里山をフィールドとして様々な活動をしている方で、
大島と本土の、植物、虫、鳥などの共通点や相違点など
興味深い話を沢山聞きながら、とても楽しい時間を過ごしました。

たとえば今、山で花期真っ盛りの通称マムシグサの仲間ですが、
本土では花の大きさが大島の2倍ぐらいあるそうです。

大島のマムシグサの仲間は何で花が小さいのでしょうか?
もしかしたら、花粉を媒介するハエが本土と大きさが違うとか???

しかし、これは例外!

超巨大なマムシグサをみつけました。
こんな大きなマムシグサを見たのは初めてだったので大いに盛り上がりました!

その大きさをたたえて、さらにアップの1枚。


そして、オオモミジの新緑を前に、“一斉開葉”という葉の開き方を教えてもらいました。

オオモミジは冬芽の中に小さく畳まれていた1年分の葉を約1週間の間に全て開ききり、
それ以降は新しい葉をつけないのだそうです。

確かに目の前のモミジは明るい、爽やかな緑色の葉を一面に広げています。
紅葉の時には様々な色を楽しませてくれるモミジですが、この華やかな緑一色の景色もとても綺麗ですね。
何だか気持ちがすがすがしくなる春の色です。

新緑に見とれていたら、上から小さな黄色い粒が降ってきました。

イタヤカエデがもう受粉を追え、花を落としていたのです。
おしべと花弁だけの黄色の小さな花が、あたり一面に散っていました。

オオモミジもイタヤカエデも一年分の葉を一気に開いたと思ったらあっという間に花をつけ、
受粉が済むとさっさと散ってしまうのですから何とも潔い樹木ですね~。

そして、山を下ってきたら、私の大好きなオオバエゴノキの花が咲き始めていました。
本土のエゴノキより葉も花も大きいそうです。
(大島ではオオバエゴノキはイズサと呼ばれています。)

この木の真下に立って上を見上げると、頭上を覆う可憐な白い花の隙間から空が見えて
なんとも言えない幸せな気分になります。

私はこの、花の天井が大好きです。

芳香を放つ木の花と、忙しく飛び回る虫たち。
見るものが多くて中々前へ進まない、最高に面白い季節がやってきました。

週末の山歩きも楽しみです!

最後に、今回一緒に歩いたFITの荘司さんから著書をいただきました。
里山生きもの博物記 (Nature discovery books)

里山の四季の、自然の魅力が満載の本です。
水が乏しい大島とは全く違う環境の、里山で暮らす生き物たちの姿は、とても新鮮で魅力的です。
ご一読をお勧めします。

島の方で一度内容を見てみたいと思われる方は、お貸しすることもできますので、いつでもご連絡ください。

(カナ)
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